先日お預かりしておりましたBMW ALPINAのヘッドカバーです。
最初にアルカリ槽に浸けて洗浄し、その後溶剤槽に浸け置きをして既存の塗膜を剥がしておきました。
ホースパイプ取り付け部にベースコートの黒を塗り、乾いたらマスキングをしておきます。
その後140℃程の熱を掛けて塗膜を硬化(熱重合)させたら本塗り完了です。
色は元々あったハンマートン塗装の色味に似せています。
ちなみに一回目の塗装では上手く結晶目が出せず、一旦全部洗い流した後、もう一度塗り直す事としました。
その甲斐もあって二回目の本塗りでは美しい結晶目に仕上げられたかと思います。
結晶塗装は通常の塗装と違って熱を入れてみないと最終仕上がりが判らなく、なので思ったような目になっていなかったら再度塗り直すという事が大体3回に1回くらい起きています。今回はシンナーで洗い流していますが、塗膜はそのままで表面を研磨して均した上で塗り直す事もあります。
これは車体を塗っていた時も同じような事があって、商売としては余り良い傾向では無く、なのでいずれ結晶塗装は受付を停止すると思います(とは言っても工場の引っ越しは当面しない事にしたので当面は今まで通りに出来ると思います)。
この後は後日120℃30分程の熱を掛けて二度焼き目を行い、凸部を研磨して光らせます。
それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!