Harley steel fender

harley325年くらい前にご依頼頂いたハーレーのフロント&リヤフェンダーです。恐らく純正品で、素材は鉄です。

harley31このフェンダーは表側は比較的綺麗に見えても裏側はビッシリ錆が発生している事がよくあります。塗装の下で菌糸状に錆が増えている事から亜鉛メッキが施されていないと思われます。

harley30 こうなるとサンダーでの除去は難しいので、強力な直圧ブラストの設備がある専門店にお願いしてサンドブラストを掛けて貰います。画像は既に戻ってきた状態で、フェンダーの上に乗っている白い物は乾燥材です。

harley29 まずはプライマーですが、普通にスプレーをしても鉄板の隙間には入らないので、最初はガンのノズルを合わせ目に近づけて強制的にプライマーを流し込み、さらにエアーブローをして反対側から漏れ出るまで浸透させます。

harley28 プライマーが乾かない内にシンナーとウェスを使って余分を拭き取り、その後は普通に全体にプライマーを塗り、続けて2液ウレタンサフェーサーを塗布します。

harley27 サフェーサーが塗り終わったら60℃40分程度の熱を掛けて硬化させます。

harley26 サフェーサーを研磨し終えたらいよいよ本塗りですが、角やプレスで出っ張った個所などはサフェ研ぎの際に素地の鉄板を露出してしまっている個所もあるので、今度はスポット的にプライマーを塗布します。

harley25 リベットのように突起した個所はペーパーが当たり過ぎて素地が露出してしまいますが、かといって中途半端な研ぎでは仕上がりが悪くなるので、研ぎは普通通りにしっかり行い、露出した箇所は後からプライマーを塗れば大丈夫です。

harley24 ベースコートの黒を塗り、クリアーを塗って本塗り完了です。

harley23 こちらは塗り肌で、必要であればこの後磨き処理も行います(お任せコースでは基本的に磨き処理は行いません)。

harley28 その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を完全硬化させ、さらに数日寝かして完成となります。

harley30 そして完成です。

harley29 harley31こちらのスチール製のフェンダーを再塗装の際はサンドブラストがセットとなり、また錆の再発防止の為に、下塗りについては耐食性の高い浸透型エポキシプライマーを使っての「重防錆仕様」が基本となります。この場合下地処理費は塗装費以上となり、掛かる費用はどうしても高くなってしまいます。どうかご理解下さいませ。