ヴェルファイアテールランプ 本塗り

先日下準備を行っていたトヨタヴェルファイア30後期の純正テールランプです。

レンズが曇っているのは表面に細かい傷が付いているからで、これによりこれから塗る塗料が密着するようになり、この後数年~数十年経っても簡単には剥がれない塗膜が出来ます。逆を言うとこれをしないで塗った塗装は経年でペリペリと剥がれてしまい、それ故に塗装前に足付け処理が出来ないヘッドライトの塗装は当店では受け付けていません。ヘッドライトの場合は足付け処理した際の曇りがそのまま残ってしまうのでツルツルの状態で塗らなければならなく、その為に長くは持たないんですよね。同じ理由で装飾クロムメッキの上に直接スモークを塗るブラックメッキ風塗装もお受付していません。

最終脱製清掃をし、

タッククロス(粘着剤が塗着された専用の不織布)とエアーブローで埃を飛ばします。

ハイマウントストップランプはベタ塗りなので、まずはこちらにプラスチックプライマーを塗布します。

テールランプは一部赤に塗らない箇所=クリアー抜きを承っていますので、指定の場所にマスキングシートを貼り付けます。この時点ではまだプラスチックプライマーは塗っていません(それをするとマスキングシートの糊がレンズ側に残ってしまう為)。

マスキングシートは事前に仮貼りして確認をしていますが、オーナー様より画像を添付して頂いているのでそちらも確認しながら作業を行います。

それぞれ隣接するテールを合わせて位置にズレが無い事も確認しておきます。

問題無ければ再びエアーブローをして埃を飛ばし、プラスチックプライマーを塗布します。

続けて透過性の赤=レッドキャンディーを塗布します。

4コート程でしっかりとした赤になりましたが、念のためもう1コート塗って合計5コートを重ねています。

マスキングシートを剥がし、

下から現れた素地にプラスチックプライマーを塗布します。

そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。お待たせしました!

クリアーは高品位なタイプのクリスタルクリアーの仕様となります。

今回スモークは無しですが、反射板の入っていない箇所(黒い部分)は赤だけでも黒い(濃い)のが判るかと思います。

赤の濃さ(塗り方)自体は全体が均一になるようにしています。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

それでは完成次第改めて紹介をさせて頂きます。どうぞもう少々お待ちくださいませ!