TOYOTA 2000GT Air cleaner box

トヨタ2000GTの純正エアークリーナーボックスに、半艶黒の塗装を施しました。

元々はこのような状態で、

貼ってあったシールが劣化して塗膜と一体化してしまっていた物を、

全体に研磨してサーフェサーを塗布し、

60℃40分程の熱を掛けて完全硬化後、ガイドコートとしてベースコートの黒をパラパラと塗って#600→#800で研摩してラインを整えました。

作業前にはアルカリ洗浄にて裏側に染み込んだ油汚れを除去し、ベースコートの黒を塗ってあります。

台にセットし、本塗り開始です。

ベースコートの黒を塗り、その上に半艶クリアーを塗布しました。塗り方は通常の艶あり仕上げと同様、ウェットコートを2回に別けて塗布しています。

その後時間が経過すると艶が引けて丁度良い半艶具合に仕上がります。

艶あり仕上げのように塗装後の磨き処理が出来ない為、ゴミが付着しないよう気を遣っての塗装となります。

ゴミが目立つのを嫌ってドライコートで塗っていたりするケースも見受けられますが、そうすると傷が付き易く、またツルンとした半艶に仕上がりませんのでNGとなります。

この後は一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

さらに数日寝かしたら完成となります。

光の具合で曲面部分は艶があるように見えますが、

平面ではむしろ艶消しに近く見える傾向にあるのが判るかと思います。

各画像はサイズの縮小以外は未加工となります(付着したゴミをPhotoshopで消したりはしていません)。

Photoshop Lightroom(画像編集ソフト)は個人的な趣味で使う事があり、それの効果は良く判っていますから(明度・色相・彩度は勿論、質感=艶具合さえ変えられる凄いソフトです)、仕事ではこれを使わないようにしています。

撮影に使っているカメラはNIKON D200で、一眼レフではありますが、五千円程度で買える古い物となります。

ちなみに今回と同じ(ような)物は以前にも塗装していて、その時の画像も紹介します。

この時は「艶あり黒」の塗装でご依頼頂き、形状はとても似ていますがボルト取り付け部などの細部が少し違っています。そもそも手作りみたいな車なので、個体差があるのは十分あり得る事ですね。

素材はいずれも同じくFRP=強化ガラス繊維樹脂製となります。

裏側にはベースコートの黒を薄く塗っています。

別件で室内で撮影した時の画像があるのでそちらも紹介します。

蛍光灯下の方が艶があるように見えます。

尚、今回のパーツは以前施工したヘッドカバーと同じ車両に装着される物との事です。

TOYOTA2000GT Engine Cover

少し小さいですが装着後の画像も頂いたので紹介します。この手前の部分に今回のカバーが装着される感じでしょうか。