MIDIキーボード クリアー下塗り

 先日分解作業を行っていたRolandのMIDIキーボードです。

通常は塗装を行う前に被塗面にペーパーを掛けて足付け処理を行いますが、今回は既存の印字をそのまま残したいと言う事で足付け処理は無しで行います(なので実用としては不可で、経年で塗装がペリペリと剥がれてくる可能性があります)。

 良く脱脂処理をし、密着剤を塗ったらクリアーを塗布して完了です。

全く気を遣う所が無く、金額が安くてもこう言う作業ならきっとお金が貯まるんだろうなぁ、と。

 ただしちょっと、様子が変・・・。

 何故だか判らないのですが、シルバーにプリントされた文字などが凹んでいると言う(恐)。

 プリントされている文字類は黒の上にシルバーが乗っかっているのですが、通常はこれが出っ張るところを、今回のクリアー塗装では何故かここが凹んでいます。何かしらの理由でクリアーが弾いたような感じでしょうか。

全くもって意味不明ですが、どの道このクリアーは下塗りなので、後でこの段差分を削れるよう、作ったクリアーは残さずタップリ塗っておきました。そう、まるで親の仇のように(笑)。

 その後熱も掛けておきました。先ほど日記で紹介したカーボンドアミラーと並行して作業をさせて頂いていたので、同じタイミングで一緒に熱も入れさせて貰っています。きっと先ほどの文字部分は、多分バチが当たったのでしょう(いや、一応仕事の一環でもあると思うのですが・・・)。

 ちなみにさらっとスルーしていましたが、今回のMIDIキーボード、サイズ感と良い分解のし易さと良い、とても気に入ってしまったのでもう一個買い足しておきました(笑)。

元々のマットブラックも良いですが、こんな感じで筐体が艶々になると、ピアノのようでちょっと格好良くも見えなくありません(画像はクリアーを塗ったカバーをそのまま乗せているだけです)。

ちなみに今回塗装したクリアーは下塗り用として適当に塗っているだけなので、よく見ると肌も悪く汚い仕上がりなのが判ると思います。

次はこのクリアーを(下地を出さない程度に)研磨して平滑にし、本塗りではクロマフレア風の塗料(No.2)を使おうと思っています。

新たに購入した二個目もそんなに状態は悪くないので、もしかしたらそちらもプリント文字は残してクロマ系にするかもですね。白鍵盤を敢えてマットブラックとかも面白そうです。

MIDIキーボード 分解

 塗装のサンプル用として、ネットオークションで中古のMIDIキーボードを落札してみました。

「電子ピアノを塗装したい」と言ったお問合せは何度かあるのですが、分解しないと塗装には対応が出来なく、また費用もそれなりになるので中々実現しなかったんですよね。

 と言う訳で分解です。爪では無くネジで、殆ど見える部分にあるので公衆電話に比べれば全然簡単です(比べる物でも無いですが)。

 スイッチパネルのコネクターを抜き、カバーを外しました。

 鍵盤の稼働構造はまさかの引っ張りコイルバネとか(笑)。

 今回白い鍵盤は塗らないのですが(さすがに仕事じゃ無いと厳しいので)、ただ黒い鍵盤を外すにはまず白い方を外す必要がある為、後で判るように印をつけておきます。

 黒い方は塗装するので、塗っても区別が付くよう見えない箇所に印を彫っておきます。

 鍵盤を全て外しました。

 鍵盤の裏にはプラスチックグリースが塗られているので、ホコリが付かないよう箱に入れて保管しておきます。機会があればこの白い鍵盤も塗ってみたいですね。

 ボタンやジョイスティックなども塗らないので、

 こちらも取り外して保管しておきます。

今回塗装するのは表面のカバーと黒い鍵盤となります。

実は当初、これらをピンクに塗ろうと思っていたのですが、届いたこの製品が予想以上に綺麗だった為、折角なので素地(印字)を活かした塗装にしようと思った次第です。

下地を透かした塗装と言うと・・・

パール顔料の一種でもある、クロマフレア系の塗装を施そうと思います。

これなら下地の黒によりマジョ―ラ感が強く出てくれますし、また印字のシルバーも見難くはなりますがそのまま残せるのでは、と思っています。ただしその反面、足付け処理が出来ないので(印字が削れてしまいます)、仕事としてはお受付が出来ない内容になるかもですけどね。

尚、取り敢えず下地としてのクリアー塗装は既に終わっていて(カーボンミラーカバーと一緒に塗らせて頂いておりました)、後日また進行状況を紹介したいと思います。