撮影デスク改⑦ ストロボ実践Ⅱ

日記で紹介したランサーエボリューションⅩの樹脂製ヘッドカバーですが、先日に引き続き、新たに導入したストロボ機材を使った撮影を行ってみました。

ちなみにこちらはいつもの蛍光灯照明下で撮影した画像です。日記では紹介していない画像ですが、それらとほぼ同じ環境で撮った物となります。普段はマスキング作業なども行っている、IKEAのテーブルに照明器具を置いただけのスペースですね。

 そちてこちらが今回新たにストロボ2基を設置したところで撮影した画像です。色の深味や再現性は先程の画像よりもこちらの方がより実物に近いです(それでも実物の質感には劣ります)。

 今までは側面からだけのストロボだった為、サーモスのように立てた状態を横から撮影する事しか出来なかったのですが、新たにトップライトを設ける事によって平置きした物を上から撮影する事が可能になりました。

条件としては、昨日紹介したフェラーリリモコンキーの時とはちょっとカメラの設定を変えていて(暗かったので)、カメラはいつものD200と40mmのマクロレンズにISO100ですが、シャッタースピードを1/80、絞りをF11にしています。要はトップライトのストロボの調整を変えるのが面倒だったのでカメラ側を変えてしまったという訳です(絞りは良いにしてもシャッタースピードを変えるのはマズイかも知れません)。

今使っているストロボのリモコンでは出来ないのですが、どうやら手元でストロボの出力を変えられる物もあるようなので、もう少し試してみてそれでも不便そうならそちらも買ってみようかと思います。いや、もうまさに泥沼に(苦)。

Roland MIDIキーボード 本塗り

MIDIキーボード クリアー下塗り

先日分解して下塗りの為のクリアーを塗っていたローランドのMIDIキーボードです。先週末にようやく時間を見つけて本塗りを行いました。

 今回は枠の他に黒い鍵盤部分も塗りたいので、塗装時にそれを固定する為のクリップも追加で用意しておきました。

 こんな感じで鍵盤を一つ一つ固定して・・・

と思いましたが、仕事でも無いのにこれを一つ一つ塗るのは少々厳しいのでは無いかと感じまして、

 専用のジグを作ろうと思い、クリップの先だけが100個入った物を買ってみました。

しかし後にこれは大きな間違いと気づき(いつもの事ですが・・・)、他に何か良い方法が無いかな~と通勤中に考えていたところ、

 形状が同じ物であれば、と言う事で、

 採寸してIllustratorでデータを作り、

 端材のMDF板をレーザー加工機でカットし、

 それに鍵盤に挿し込むようにしました。

 射出成型品なので形状がテーパーになっている為、単に差し込むだけでもかなりしっかり固定する事が出来ます。

 と言う訳でいきなりですが、本塗り完了となります。

 色は当初の予定通りで、クロマフレア風パウダー顔料No.2を採用しました。見る角度によって「青→紫→赤→橙」へ変化する塗装となります。

 本物のクロマフレア顔料程にキレのある発色では無いのですが、材料を低コストで購入出来るルートを見つけたので、今までのように材料費を別途計上したりせずに済むようになりました(1キロ10万円以上する塗料なので、今回の場合だと塗装費とは別に数万円が必要でした)。

また顔料はパウダータイプなので、STANDOXの樹脂に混ぜて使えば通常通りの塗装システムで使用が可能です。

 基本はパール顔料なので隠蔽性は低く(殆ど無く)、その特性を利用して元々あった印字をそのまま残す仕上げとしました(ただしこの方法は通常の仕事としてはお受付が出来ません)。

 黒かった鍵盤もマジョーラ風に仕上がりました。

 鍵盤と鍵盤の隙間は25ミリ開けていて、これならスプレーガンを斜めにしてそのままスライドするだけで側面も簡単に塗る事が出来ます。

これらを以前塗装したRobiのように、それぞれのパーツを一つずつ手で持って塗ると非常にコスト高な作業となってしまいますが、今回のこの方法ならさらにコストを下げられるので、電子ピアノ等の楽器は今までより現実的な費用に出来ると思います。

後日時間が出来たら組み付け~撮影も行って改めて紹介したいと思います。

(ただ仕事じゃ無いからと言ってちょっと調子に乗ってしまい、クリアーを塗り過ぎたら一部がナイアガラになってしまいました・・・。後日もう一度クリアーを塗り直すかも知れません)。

撮影デスク改⑥ ストロボ実践

 今まで撮影に使っていた背景はトレーシングペーパーかグラデーションペーパーだけだったのですが、今回新たに黒のケント紙と言う物を買ってみました。画用紙との違いは表面が滑らかで凸凹が少なく、油性ペンが滲まないのが特徴のようです。10枚¥2,000くらいでした。

早速先日2基目のストロボを設置した撮影デスクにセットします。撮影するのは本日完成したフェラーリ430のリモコンキーとなります。

ケント紙のサイズは88×1091で、横にして2枚を重ねて使っています。

 今までは横方向からだけのストロボ照射だった為、こういう風に直に置いての撮影は上手く出来ませんでした。

 が、今回トップライトを設けた事によって、直置きにした状態でも上面からのストロボ照射が可能となり、シャープな撮影が可能となりました。やはりと言うか蛍光灯で撮影した時よりも断然くっきりしていますよね。

 カメラはいつもと同じくNIKONのD200と40mmのマクロレンズで、設定も前回と殆ど同じでISO100、シャッタースピードは1/125、F値は14~22で使い分けています。日記と同じく撮影はJPEGで、サイズのみ縮小して半分程にした「撮ったまま」としています。念の為ですが、D200のような古いカメラに撮影後の画像を綺麗にするような優れた機能は付いていなく、最近のカメラに慣れた方が使うと色々ビックリすると思います(笑)。

 今までの完成時の撮影画像との大きな違いはピントの合っている範囲が広い事で、シャープに写る反面、粗も全て写ってしまうと言ったところでしょうか。

 ネックなのはカメラの上部に取り付けたストロボ用のリモコンのアンテナが結構飛び出る事で、それが塗装面に写り込んでしまうのが残念です。

 下には艶消しでは無く、艶々のデコラ(メラミンボード)などを敷くのも良いらしいです(と先日行って来た講習会で先生が仰っておりました)。

もう少し練習を重ね、時間が出来たら今まで撮影した色見本マイクなどを撮り直してみようかとも思います。

マイク レース塗装

マイクの塗装で「マーブル塗装」(ラップ塗装)についてのお問い合わせが多いのですが、如何せん手間が掛かるのでその分コストも掛かり、どうにかもう少し手軽にそれらしい塗装が出来ないかと色々考えていました(と言うのが一年くらい前の事なのですが・・・)。

と言う訳で、我々大田区民の誇り(?)でもある蒲田ユザワヤで材料を買って来ました(と言うのが去年の秋くらいだったのですが・・・)。

ちなみに昔のユザワヤの店員さんはかなりの塩対応で、子供ながらに「ここは卸問屋か!」と思う程でしたが、最近は随分と親切になっています(笑)。

 購入したのはスカートの裾?などに着けるレース生地で、

 マイクに使うので細かい模様の物を、

 また伸びるタイプやそうで無い物など、色々な種類を選んでみました。

 かなりの種類がありましたが、やはりと言うか花柄模様が多かったです。

 「レース塗装」は元々自動車やバイクのカスタムペイントに使われている技法で、昔からそう言うのがあるのは知っていましたが、私が行っていたのは元の状態に戻す「補修塗装」(板金塗装)だった為、こういった塗装には今まで全く興味がありませんでした。周りにやっている塗装屋さんも居ませんでしたし、実際に見るのもやるのも今回が初めてです。

 塗るのはいつもの色見本用に作ったレジン製のマイクで、下色に粗めのシルバーを塗って、十分に乾いたら先ほどのレースを巻いてクリップで固定します。

 その上から黒を塗り、レースを剥がすとこんな感じになります。和柄っぽくてマイクに良く似合いますよね。

 左は黒の面積を多めに、右はシルバーを多めにしてみました。

今回は先にシルバーを塗ってから黒を塗り重ねましたが、逆のパターンでも良いのかも知れません(この辺はいつもの通り前情報は無しで何も調べずに試しています。間違っていてもどうか気になさらないようにと)。

 ちなみに今回はどれも仕事の序で、この度ようやくキャンディーブルーの御依頼が入ったので一緒に試してみようと思った次第です。このまま何も無ければ今回のレース生地はあと数年は放置されていたかも知れません。忙しいのは有難いのですが、いつもとは違う事を試す為の時間がもう少し欲しいところです(まあこれはやる気の問題でもあると思いますが)。

 仕上げにSHUREのデカールも貼り、最後にクリアーを塗って本塗り完了です。こちら側はゴールドのロゴですね。

 やはりと言うかキャンディーレッドと黒の組み合わせは鉄板で、パンクやヘヴィーメタル、ロックや演歌などにも似合いそうです。

SHUREのロゴはゴールドとシルバーを使いましたが、ただシルバーがちょっと目立ち過ぎたので、今度は赤メタリックのロゴを作ってみようと思います。青メタリックは上手くいったので、多分そちらも行けるのではと(その節はご教授有難う御座いました!)。

使ったレース生地は同じですが、こちらは何回か重ねて黒を多めに塗っています。柄が重なっても違和感は無いので、工夫次第で色々出来そうですね。

 今回は花柄のレース生地でしたが、鳥や虫、竜などの動物柄などがあれば面白いかもですね。服飾関係の仕事に従事している従兄弟ならきっとその辺について詳しい筈なので、今度色々教えて貰おうと思います(靴関係なので全然違うと思いますが、取り敢えずプレッシャーだけ掛けておこうと思いまして。笑)。

もう少し回数を重ねて、問題無さそうなら(安定して出来るようになったら)正規にお受付も出来るようにしたいと思います。いやー、楽しいですね(笑)。