バイオレット系 色見本作製

先日作成した青系STANDOX MIX859に続き、次はバイオレット系を作製しています。

また先日作ったクリップ用の塗装スタンドも早速使ってみました。

孔が小さいので放り投げて入れる訳にはいきませんが、その代わり安定感は抜群で、かなり乱暴に扱っても被塗物が落ちるような事は殆ど無いと思います。

今回塗っているのはSTANDOX MIX569の「バイオレット」で、同じバイオレットMIX855の1/5の顔料分となっている淡彩色の微調色用の原色です。

  なので白の含有量が多い色に関しては「ほぼ白」にしか見えなく、「こんなの使い道あるの?」と思いきや、いやいやこういうのが欲しかったんですよ!

車の場合は生産性・作業性を考慮して隠ぺい性を高めた塗色が採用されがちですが、自転車やバイク・日用品などに使われる白は殆ど混じりけが無いような色が多い為、四輪車の色見本で使える色見本は殆どないんですよね。YAMAHA RZの白は相当白いんですよ。

 色見本を作っていたら注型ミニカーも無くなってしまったので、並行してこちらも増産しています。

 遠心注型についてはようやく慣れて来て、重要なのは「注ぐのは使う分だけ!」と言う事だとようやく気付きました。余計に入れても溢れて周りに飛び散らかすだけなので、何回かやったら使う分を把握してそれ以上は入れないようにしないと駄目なようです。なるほどですね~。

 遠心注型だけでは生産が間に合わないので、これまで使っていた上から注ぐだけのシリコーン型も登場です。立っている者は親でも使え、みたいな感じですかね(いや、そこまでは。笑)。

 その間に回していたこちらが固まるので、挟んでいた板を開いて固まった樹脂を外します。

 液体だった物を型に入れて固体にする!と言う単純な作業なのですが、何故かこれがとても楽しいです。

シリコーン型に劣化が見られるのでそろそろ作り直さないとですかね。

何かのピクルスみたいですが、アルカリ洗浄液です。表面に残った離型剤を取る為に数日浸けておきますた、それでも微細な巣穴にワックス分が残ってしまうようで、時々大量のハジキが出るんですよね。

知り合いの方は毎回超音波洗浄機を使っていると言っていたのですが、もしかしたら真空脱泡でも何か効き目があるのでは?!と思っているので、今度はそちらも試してみようと思います。

STANDOX MIX859色見本 完成

 先日より作成していたPRO_Fit色見本(仮)のSTANDOX MIX859仕様です。艶有りのクリアーと艶消しのクリアーも塗り終わっていました。

 MIX859は原色の中で最もニュートラルな青で、スタンドックスの原色特性表によると、

正面・・・鮮やかな青味

スカシ・・・青味(深みあり)

特性・・・スカシの赤味の少ないブルー

と言う事です。いや、普通これじゃ全然判りませんって…(苦笑)。ただこういった説明は他の青と使い分ける時に確認する事項なので、塗装屋ならこれでも結構十分なのです。

他に青の原色は5種類くらいあって、途中何色かは廃盤になったので、以前に比べると大分少なくなりました。ちなみにDUPONTだとAM27に該当すると思います。

と言う訳でクリップから外して並べてみました。

一番左の薄い方が「青1%に対して白(MIX570)が99%」で、その逆の一番右の濃い方は「青80%に対して白20%」となっています。もっと濃い色は普通に車体色の色見本が存在しそうなのでわざわざ私が作る必要が無いと思い、むしろ薄い色をメインにしています。

 STANDOXのようなオートリフィニッシュ=自動車補修用塗料は、機能的には他分野の塗料に比べると非常に優れた物なのですが(しかし値段も同様に…)、ただし塗装対象が「車体」になる為、既存の色見本にはこういったパステルカラー的な色は殆どありません。理由は、この色の車を買ってくれる人が少ないからです・・・。

さらに「艶消し」となると色見本の数はかなり限定的になり、一部内装色などはありますが、やはり暗い色(落ち着いた色)が多いのでこういった明るい色は殆どありません。

と言う訳で今回作ったのがこういった同色艶消し艶あり色見本で、多分世界中探しても自補修用塗料でこういった色見本は無いと思います。と言うかSTANDOXはもう作らないらしいので今後の期待も出来ませんし・・・。

ちなみに今までにもアクリル板の塗装はしていたのですが、このサイズだと色を読み取る機械(アクワイヤー)では対応出来ないという事で今回新たにサイズを拡大しました。いずれベースコートが水性化になった時、多角型分光測色機で読み取って同じ色が見つかってくれればゴミにならずに済みますし。

また立体物に関しても元々は市販のダースベイダー型を使っていたのですが、やはりと言うかオリジナル性に欠けるのでその後は型も自前で作る事にしました。本当はダースベイダーの方が巣穴とかが目立たなくて良かったんですけどね。

と言う訳でようやく一色が完成です。今回の原色一色だけで28枚の色見本が必要となる訳ですが、手間的には今まで作って来た色見本より断然楽です。

こちらは以前の画像ですが、今まで作って来た色見本はどれも「配合データを残したい」という事もあって、それぞれに貼ってある紙はどれも違う内容となっています。これがとても時間が掛かる作業だったので「何でも採っておこう!」と言う訳にはいかなかったんですよね。

一応裏側にもマグネットは埋め込んであるのですが、出来ればそれも省こうという事で今回は穴を開けてフックに掛けられるようにしています。

尚、白を入れる配合は今後も統一していくので、色を作る作業自体はかなり楽が出来ると思います。以前やったみたいにPANTONEの色見本帳一つ一つに色を合わせていくなんて事はもうしません。今思い出してもさすがにあれは無謀でした・・・(疲)。

次の色はバイオレット系で、その次はマゼンタかグリーンで迷ってます。オレンジは余り使いませんが、ここに並んだらきっと華やかになるでしょうね。

塗装スタンド2.1 完成

以前こういった小物塗装用のスタンドを自作していて、これはこれでとても重宝しているのですが、

その後クリップ単体で使うケースが増えて来て、

ただこれだと台の高さがあるのでクリップを持つ部分が狭く、なので新たに専用の台を作る事にしました。

ちなみにこれらのスタンドは以下ページの記事にある物です。

自作塗装スタンド(保管用)

 取り敢えず以前のデータの基にして半分ほどのサイズに変更し、

レーザー加工機でテストカットをしてみます。

が、何故かちょっとエラーが出て一部が違う形に…。

まあ取りあえずは試作と言う事で一応組んでみました。

クリップが掴み易いようにと今回は高さは50ミリに抑えたのですが、ちょっと低すぎたようで不安定な感じが否めません。

また一応中央にボール紙の棒も挿せるようにしましたが、この高さじゃ全く意味が無かったですね。この辺がやはり二次元で見ているだけの場合と実際に三次元に起こした時の違いでしょうか。俄然やる気が出て来ます(病)。

と言う訳で新たにデータを見直しました。今回は3コート・・・じゃ無くて三層構造です。

使っている材料はいつもの6ミリ厚のMDF板で、横幅が40センチ、縦が30センチのサイズです。

ちなみにこのような塗装台は既に「模型用」として市販されているのですが、それらはプラスチック製だったり、被塗物を挿したまま持ち運ぶ事は想定していないようなので、だったらと言う事で自作してしまおうと思った次第です。データさえ出来てしまえば量産も可能ですしね。

と言う訳でジャジャーンと!取り敢えず塗装台Ver.2.1の完成となります。

尚今回は以前作ったスタンドよりも穴のサイズを少し小さくし、接着剤無しで組み付けられるようにしました。前回はレーザーで焼けてしまう分を考えなかったので挿し込む個所が緩かったんですよね。

ただ今回の物は仕事で使う物なので、念の為天板のみ木工用ボンドをくっ付けてます。

今回は中板(底板)に少し大きめの穴を開け、そこにクリップの柄を通して安定するようにしました。

また中板のサイズを少し広くする事で柄のが外に食み出さないようにもしています。隙間に指を入れられるので台から持ち上げる時も遣り易いですかね。

この状態でもしっかり固定されていますが、

さらに中板を上にスライドする事でホールド性が高まります。こいつ・・・動くぞ!みたいな(判りませんか)。

普段の仕事では塗り終わった物を乗せたまま移動させる事が多いので、これだけしっかり固定していれば隣の被塗物と接触するような事も無いと思います。

落とそうとしても落ちないくらいなので、塗る時はわざわざクリップを一本ずつ抜いて持つのではなく、この台ごと持って塗った方が楽かも知れません。汚れたらまた作れば良いですしね。

尚、今回作った物は以下よりPDFファイルがダウンロード出来ますので、レーザー加工機を遣える方はご自由にお使い頂ければと思います。使い易いよう適当に改造してみたりもどうぞ。

また以前作製した台も今度増産するので、細部を修正したらそちらもアップしたいと思います。大した物では無いですが、完成度が高まればウェブショップでも販売しようかと思います。

PRO_Fit色見本(仮)作製

先日よりデザインを一新した色見本用のテンプレートですが、空いた時間を使って早速色見本の塗装を行っていました。

ちなみに「色見本」とか「色見本プレート」とか「テンプレート」とか何が何だか判らなくなって来てしまった為、一応今回から「PRO_Fit色見本」と仮名称を付けておきました。いずれもっと良い名前を付けてあげようと思います。PANTNOXじゃやはりパクリ物っぽいですしね。

 まずは原色の配合比率を決める作業で、最初に作る基本となる色見本は「1原色につき7種類」と決めているので、それぞれ具合の良さそうな配合比を模索します。

しかし7色に絞るとなるとこれが結構難しく、この作業だけで数日を要していました。

 ある程度の比率が決まったら実際にスプレーガンで見本に色を塗っていきます。

見本に使うのはいつものミニカー型注型樹脂と、

5×5センチにレーザーカットしたアクリル板です。

 無駄にゴミを増やす事はしたくなかったので、調合は直接スプレーガンのカップに塗料を入れて量ります。

 最初は白(MIX570)を99%に、標準的な青(MIX859)を1%入れています。

 最初は予め作製しておいた配合通りに色を塗っていましたが、やはりスティックでは無く実践(ガン吹き)となると色の見え方が変わる為、ここでも何度か塗っては修正~再塗装を繰り返しています。

 ちなみに各色は一色毎に作っていて、

 それぞれ余った色は一つの容器に混ぜてしまいます。

ただこれは最後に捨てる訳では無く、今後下塗り用にと取って置きます。

色見本は「艶あり」と「艶消し」の2種類を用意する為、今回塗装した色見本は7×2+7×2で28個となります。1つの原色で、しかも一番単調なトーンだけでこの数ですから、とにかく手間の掛かる事は極力減らそうと言う事でテンプレートのデザインを統一して簡略化できるようにしておいたのです。

この後それぞれを「艶あり」と「艶消し」にクリアーを塗り、7個の色見本プレートが出来上がるという寸法です。かなり手間は掛かっていますがそれでもスピーディーに出来るようになっていて、きっと今後役に立つ場面が出てくると思います。フフフフ、フゥ。