BLACKRABBiTピアス作製Ⅱ

先日に引き続き、GUNさんから頂いたデータを基に、アクリル板をレーザー加工機でカットしたBLACKRABBiTです。今月末に開催されるデザフェスで販売を予定しているピアスの素材となります。

今回はスプラッシュ塗装を行うのを前提に、先にクリアーだけを塗っておく事にしました。

またそれだけだと寂しいので、見る角度で色が変わる光干渉型のパールも使いました。通常は黒に塗った下地に重ねて色の変化を楽しむ為の物ですが、種類によっては粒子が見えない透明性の高いタイプがあるので、今回はそれを使います。当店規定のNo.19ですね。

挿したヒートンのネジが見えないよう耳の部分にはシルバーを塗り、続けてキャンディーブルー、最後にクリアーを塗っています。

やめておけば良いのに結局色々な種類を作ってしまっています。

GUNさんお勧めのスプラッターなのも増産しました。デザフェスではこういうのが好きな方が多いようです。大丈夫ですかね・・・。

その後60分40℃程の熱を掛けて塗膜を硬化させておきました。意外に手間が掛かっています。PRO_Fitが崩壊し兼ねないので程ほどにしておかないとですね。

一応「24時間以内なら足付け処理無しで再塗装が可」と言う事に倣って、スプラッシュ塗装を行いました。

最初の仕様は先にスプラッシュ塗装を行ってからクリアーを塗りましたが、やはりこちらの方が盛り上がりがハッキリしていて良い感じです。

こちらは顔の部分に光干渉型パールを塗った物で、この状態だと顔の部分が水色に見えますが、

見る角度によってはこのように透明に見えます。まあでも思った程のアピールが無いので(そして凄く面倒なので)もうしないと思います。

今回やってみて判りましたが、私の性格上同じ事を繰り返すのは余り(と言うかかなり)好きでは無いようでして、今の仕事が凄く楽しいのは、オーダーメイド的な内容を、毎回違う形(被塗物)で出来ているのが大きな理由だと感じました。採算性の面で良く無いのは判っていますが、ある程度のスリルとリスクを伴いながらの方がどうしても面白く感じてしまうんですよね。

と言う訳でその後それらを自宅に持ち帰り、休日を利用して金具を取り付けました。

あとこれとは別に、キャンディーカラーの色相環と、光干渉型パールをふんだんに使った色見本キーホルダーも作成しました。

それぞれ仕様が違っていて、個別に撮影&説明分を書くのはもう無理だと思い、こういった物は今後デザフェス等で直接販売をしようかと考えています。ズラーと並べて動画を撮影し、当方のサーバーを全く圧迫させないで済むSNSに投稿し、それを見て後は実物を見て頂くか、DM=ダイレクトメールのみで対応すれば楽だと思った次第です。

後はキャンディーカラーの色相環壁時計も持って行きたいので、それを何とかしないとですね。

測色機アクワイヤーRX

知り合いの塗装屋さんが、新型の測色機=アクワイヤークァンタムを購入されたとの事で、今まで使っていたこちらのアクワイヤーRXを譲って頂きました。元々かなり高額な物なので、中古品として売ってもかなりの金額になると思いますが、「クアンタムに買い替えたら高畑さんに使っていただこうと前々から思っていましたので」との事でこの度譲り受ける運びとなりました。景色が滲んでしまい、色が上手く見れません。何とお礼を申し上げれば良いのか・・・!

測色機については以下のオフィシャルサイトで紹介していますので、興味のある方は是非どうぞ(多分何のことか全く判らない方の方が多いと思いますので)。

アクワイヤー™クアンタムEFX

ちなみに今回こちらのアクワイヤーを送って頂いた塗装屋さんは、実は以前当ウェブサイトにも登場していて、その時はわざわざ名古屋から当工場までお越し頂いていたりもしました。2年前のオートサービスショーに一緒に行った方で、日付を見てみるとあの時からまだ2年しか経っていないんですね。たった2年前のそこには、まだコロナ禍じゃない世界があったなんて何だか驚きです。

機械の状態が良いのは勿論、付属品も全て揃っています。オートサプライヤーさんも「え?コレくれたんですか?」と驚いていました。

  ソフトのインストールに関しては、いつもお世話になっているSTANDOXのデモマン(テクニカルアドバイザー)の方がわざわざ来てくれて、新しいVer.をインストールして貰いました。皆さまには何から何までお世話して頂いて本当に感謝です。画面が滲んでしまい上手くタイミングが出来ません・・・(笑)。

ちなみにこの測色器、本来であれば自動車のボディに機械の下部にあるレンズを当てて計測(測色)するのですが、当店では車体は扱っていないので(そもそも車が入る工場ではありませんので)、

自作の色見本を使ってテストをしてみる事にしました。ちなみに配合データは私個人が作った独自の物なので問題ありません。

プレートから色板を取り外し、これにセンサー(カメラ)を当てて測色します。

ちなみに機器の下にはボタンが2つ着いていて、それが被塗面に当たって押し込まれていないと測色を開始出来ません。サイズが小さかったり、曲面部分だと使えないので、自転車フレームなどには難しいと思います。また計測出来たとしても平面じゃないと誤差が出てしまうとの事です。

測色したデータに名前を付けておきます。データの採集って意味も無く楽し過ぎます。

ソフトを起動し、アクワイヤー本体とPCをUSBケーブルで繋ぐと、測色したデータがPCに転送され、既存のデータの中からそれの近似色を表示してくれます。科学的に塗膜の顔料を分析すると言う訳では無く、膨大な量の色見本を機械学習させた中から似たような色を選び出す、といった感じでしょうか。

と言う訳で、似た色の配合データをプリントアウトしてみました。元々私が使った原色とは違った内容となりましたが、時間が出来たら実際にこのデータを使って色を作ってみて比較してみようと思います。違う方向からアクセスして答えの擦り合わせをするような作業が私的に大好きなので、今から楽しみで仕方ありません。

あとは他に何か出来るのは無いかな~と思って、その辺に置いてあった色見本で試してみる事にしました。以前塗装しておいた大き目の色相環のピースですね。

測色器で読み込んだデータを見てみると、やはりと言うか余り一致したデータがありません。まあこんな色をした車は普通無いですから仕方ありませんかね。

と思いきや、画面の下の方を見てみると・・・、

おおおお!私が作った配合と全く同じ数値が!

どうやら車体色とは別に、スタンドックス独自の配合データに引っかかったようです。

こちらの色相環10時を示す色は、私がMIX567:MIX570=1:1の配合で作った色で、100%同じ配合なのは間違いありません。なんて素晴らしい・・・!

 

ちなみに今回のアクワイヤーを寄贈して頂いた塗装屋さんですが、こちらは愛知県のAssoGarage(アッソガラージュ)さんなるボディショップで、こんな変態な事をやっている所が在ったのか・・・と思っていたところ、(確か)先方からお声を掛けて頂き、お互い情報のやり取りを行って今日に至ると言う訳です。(元)同業だから判りますが、こんな事をしているボディショップは見た事がありません。今は仕事が忙しくてblogの更新が滞っているようですが、遡って見るだけでも楽しいと思います。

自動車板金塗装 AssoGarage(アッソガラージュ)のblog

ちなみに上記の画像は、Assoさんのサイト内画像検索のキャプチャー画像で、自分好みの記事を探したりする場合はこの方法が便利で気に入っています。検索バーの末尾にスペースを空け、探したい情報=例えば「エポキシ」と入れると、そのキーワードを含んだ記事のサムネイル画像が表示されます。当ウェブサイト内のブログで頻繁にリンクを貼れるのはこの機能のお陰ですね。

 

今回譲って頂いたアクワイヤーは、私一人の手には余る所があるので、まずはオートサプライヤーさんにも使って頂くような感じで、またその後いつになるか判りませんが、工場をオープンに出来るようになったら、知り合いの塗装屋さんなどにも使って頂けるようにしようかと思っています。

今まで出来なかった事が色々と試せそうで超絶楽しみです!

Twitterのその後

去年の8月から始めたTwitterはその後も順調に続いておりまして、これのお陰か現在はかなりの量のご依頼を頂いております。

Twitterからご依頼に至ったと判る物としては、こちらのマーチのテールランプの塗装で、最初に以下の日産ノートのテールランプ塗装事例を紹介した所、Twitter上からのDM=ダイレクトメールでお問合せを頂き、その後メールで詳細のお見積もりを行ってからご依頼に至りました。現在はこちらのテールランプの他に、リヤアンダーパネルのご依頼も頂いています。

元々当ウェブサイトを見て頂いている方なら判ると思いますが、Twitterにアップロードしている画像等は過去に施工した案件が殆どで、一度使用した画像を再利用しているので全く手間が掛かっていません。

ちなみにそれと同じような感じでインスタグラムもやっていたのですが、そちらはデスクトップパソコンからは投稿が出来なく、かといってスマホでチマチマやるのは得意では無いので(と言うか塗装屋の命は視力だと考えているので極力スマホの画面を見るのを避けています)、その後は殆どやらなくなってしまいました。

あとインスタグラムは画像を加工するのがまずありきみたいな所があって、「如何に映えるか!」(=コントラストを強くして彩度を上げるか!)みたいなところに嫌気がさしてしまい、「塗った画像は撮ったそのまま」と言う私のコンセプトとは違ってしまったんですよね。

そういう事もあり、現在はTwitterの方に全振りしている訳です。

他にはこちらのRB26のタイミングベルトカバーを、「#いい28の日」と言うタグに乗せて紹介したりしたところ、

現在お預かりしているこちらの案件をご依頼頂いていたりします。

ただTwitterを始めた事によって、こちらの社外記の更新が以前に比べて減ってしまった事は否めませんが、基本的にはこちらがベースで、あちらが補助的になるこの形は変わらないと思います。

あとは現在新しく出たiPad PROを予約購入したので、それが届いたらもしかしてまた形を変えるかも知れません。今通勤時に持っているカメラ(SIGMA DP2 Merrill)を辞めて、代わりにiPadを持ち歩くようになれば、またインスタグラムの更新をし始めるかも知れませんし、社外記もそちらから更新するようになるかもです。何と言ってもiPad PROには夜間でも綺麗に撮れてしかも広角カメラも着いていますから、それだけで撮影も投稿も出来てしまうと思うんですよね。今から楽しみです!

BLACKRABBiTピアス作製

知り合いの塗装屋さん=GUNさんから頂いたデータを基に、アクリル板をレーザー加工機でカットしています。今月末に開催されるデザフェスで販売を予定しているピアスの素材です。

GUNさんについては以下の記事が判り易いかと思いますので宜しければどうぞ。

マスキングシートを届けついでに

ピアスにするには金具を取り付ける必要があり、3ミリ厚のアクリル板でこれを行うのが結構難儀なんですよね。

上記画像は以前紹介したイモリ(トカゲ)のピアスです。

と言う訳でジャジャーンと!

今回も穴を開ける為のジグを作成しました。画像だと肝心なパーツが映っていませんが(1ミリの穴が開いた上側に装着されるパネル)、これを使えば真っ直ぐ穴を開けられるという代物です。

中にピアスの素材となるBLACKRABBiTを挟み込み、上の穴からドリルの刃を挿し込みます。

すると、横から飛び出さずに真っ直ぐの穴を開ける事が出来ました。素晴らしい・・・(惚)。

しかしながら塗装をするとなると、足付け処理も必要です。側面はさすがに大変なので、そこはガスプライマーを使って対応するとします。

色は以前塗装したイモリのピアス等を参考にします。

その他、見る角度で色が変わって見える光干渉型のパールも使ってみます。

シリコンオフで洗い流すように脱脂し、側面をガスプライマーで炙り、全体にプラスチックプライマーを塗布します。一般的にやられているようにスプレー糊のような密着剤を使えばすこぶる作業が楽になるのですが、長い間やっている事が体に染みついてしまい、なんだかんだ手が抜けません・・・。

と言う訳で本塗り完了です。予定以上に色々なレパートリーを作ってしまい、かなり時間を費やしてしまいました・・・。

こちらは先ほど紹介したイモリ(トカゲ)のピアスと同じ配色です。下色に粗目のシルバー(SATNDOX MIX598)を敷き、その上に青のキャンディーカラーを2種塗っています。

こちらは耳の部分を黒に、顔をキャンディーレッドに塗装しています。

こちらも以前塗装したイモリピアスと同様、淡いピンクの上に一部蛍光ピンクを重ねています。

こちらは垂れた仕様のBLACKRABBiTで、顔の部分をキャンディーレッド、耳とタレを黒にしています。

こちらもイモリのピアスで試した、ブガッティのティファニーブルーと、蛍光グリーンの組み合わせです。野菜みたいで可愛いです(笑)。

こちらはピンク+蛍光ピンクのタレバージョンとなります。

こちらも以前イモリのピアスで試した物と同じ配色で、キャンディーマゼンタの上に、一部キャンディーブルー(HOKバープル) を重ねて紫にしています。

可愛くてちょっと不気味なBLACKRABBiTにとても似合う感じです。

塗り過ぎたキャンディーカラーが垂れた感じが面白いかなと思います(実際はキャンディーカラーのベースコートで塗っているのでこんなに垂れる筈はないのですが。笑)。

余り面白味が無かったかな?と思ったブラック+キャンディーレッドでしたが、垂れた部分がまるで血みたいで、こういうのが好みの方には良いかも知れません。

ちなみにいずれも既に強制乾燥~完全硬化後の画像で、サイズの縮小以外は加工もしていません。

完成後の画像が面倒そうなので、このままデザフェスで販売しようかと思っています。GUNさんのBLACKRABBiTファンは大量に押し寄せると思われるので、これらの物も便乗して売れてくれればと思う次第です(笑)。