蛍光顔料+STANDOX色見本

 先日レーザーカットして作ったMDF製の棚に、蛍光顔料を使って塗装した色見本を入れてみました。

 一番右が「蛍光色100%」の色見本で、それぞれ「艶あり」「艶消し」の二種類を用意しています(ただし今回の蛍光ピンク100%には艶消しがありません)。

またこれらの色見本は全て配合データを残してあるので、後で「これと同じ色に!」となった場合、全く同じ色で再現が可能です。当たり前の事のように思えますが、実はこういう物はこの世に余り存在していません。

事故などに遭った車を元の姿に戻す「補修塗装」(板金塗装)の世界ではこの「配合データ」が基本となっていますが、車のボディカラーにこういった派手な色は無いので、結局自分で一から作るしかなかったんですよね。

比較の為、今までに通常色(STANDOXオンリー)で塗装したオレンジ系の色見本を並べてみました。

それぞれの色見本は、

一番左・・・エルメスカラーに塗装した時のタンブラーの色

中央・・・ブレンボキャリパーに塗装したオレンジメタリックパール
(プレートに表記されている配合データは当店で作成した物なのでSTANDOX社の著作権は侵害していません。ご安心下さい。)

一番右・・・いつもの7種構成のPRO_Fit色見本の一部で、STANDOXのオレンジ原色(MIX579)に白の原色(MIX570)を20%加えた色です。

 これらの色見本の上に蛍光色の見本を置いて見比べてみると、色の鮮やかさが全然違うのが判ると思います。画像で見ると大した事無いように見えるのですが、通常の顔料でこういったオレンジは出せません。

 比較するならこちらの蛍光ピンクの方が判り易いですね。

手前の右側が蛍光ピンク100%で、左がスタンドックス原色の白に蛍光ピンクを混ぜた物です。先日色見本用のマイクにも塗った色ですね。単体で見ると大した事がなさそうですが、比色すると普通では無いのが一目瞭然です。

ただここまでのピンクは仕事では使い難く、また仕上がった状態は若干の艶引けが見られるので、実用出来る場面は限られると思っています。また褪色もし易いので用途は限られます(屋外での使用はお勧め出来ません)。

 私的に気に入っているのはこういった「白+蛍光色+艶消しクリアー」の仕様で、艶消しなら派手な蛍光色でも落ち着いた雰囲気になる為、マイクやタンブラーなどの日常品に使っても良い具合になりそうです。

ピンクは思いやりと慈しみの愛情の色で、またこういった淡いピンクは女性ホルモンの分泌を促し、若返りの効果があるそうです。

近々入るご依頼に魔法少女の色に塗装する案件があるので、早速今回の色見本が使えるかも知れません。役に立ってくれると良いですね~。

納品業務のついでに

 日曜日はいつものように納品業務があるのですが、今日はさらにその足で第三京浜の入口辺りまでやって来ました。

 実は仕事の一環で、とあるホンダ車の部品の塗装を確認したかったのですが、近所のホンダディーラーにはその車両が無く、さらにこちらの販売店にまで足を伸ばしたのですが、残念ながらここでもお目当ての車は確認が出来ませんでした。

あったのはシャトルとかフリードとかフィットばかりで、もしかしたら該当の車種はまだ販売されて間もない新型だったのかもです。

 と言う訳ですが、せっかくここまでやって来たので、歩道橋の上からこの桜が見えた玉川野毛町公園に寄ってみる事にしました。

 桜は花を楽しめる時間が短いので、その姿を見つけるととても得した気分になります。燃費効率高過ぎですね(笑)。

帰りは環八を走れば早かったのですが、国道を自転車で走るのは嫌だったので、公園の中を通って多摩川サイクリングロード方面に向かおうとすると、途中に何だか不自然な山があるのを発見しました。

 どうやら山では無く、古墳でした。この辺一帯に広がる荏原台古墳群の一つのようですね。

さらにそこから直ぐ近くにある等々力渓谷です。

ここは東京23区唯一の渓谷で、ここにも昔の横穴(墓)が幾つか発掘されています。

春は桜が美しく、夏はひんやりとして気持ちの良い場所なのですが、散策するにはちょっと範囲が少ないので、わざわざここを目指して来るならば他の見どころも探しておいた方が良いかも知れません。九品仏淨眞寺とか、駅の近くにある食事処や甘味屋さんとかですかね。

今日は日曜日でも仕事みたいな一日になってしまいましたが、寄り道のお陰で一応は休日を満喫出来ました。ゴッホゴッホ(笑)。

「第21回岡本太郎現代芸術賞」展行き⑤

先日に続き、日曜日に行った神奈川県川崎市にある、岡本太郎美術館で行われた企画展の紹介となります。

 こちらは橋本悠希氏の作品で、最初は単なる版画かな?と思って素通りしていたのですが、

展示室を何週かしている内に、壁の横に何か違う物が飾ってある事に気が付きました。

て、これってスマホじゃ・・・!?と。

 どうやらこの作品、スマホを版として作品が描かれているようで、確かに良く見るとホームボタンの跡があるのが判りますが、遠目からは作品全体に焦点を当てていた為、この事に全然気が付きませんでした。

 作品名は「拓」で、先にこの作品名を見ていたら最初の印象も違っていたと思います。が、こういう二度楽しめるのも現代アートの面白い所だとも思っていますので(ただこれから行く方はネタバレみたいになってすいません)。

 スマートフォンの液晶ガラスに絵柄や文字の彫刻が施されています。サンドブラストっぽくは無いのでリューターを使ったのでしょうか。

現在のようにスマートフォンがまだここまで普及していなかった10年前には出来なかったような作品ですから、私的にこういうのは面白いと思います。

今後スマホがさらに飽和状態になれば新しい作品も見れそうですね。Nam June Paik氏のブラウン管を沢山使った作品みたいに(博多にもあるらしいですね)。

 そして最後はこちらの大野修平氏の作品、「planted-15」です。

多分今回の企画展で一番地味な作品で、後ろを見ずに下がってしまう方がぶつかりそうになる場面を何度か見かける程でした(その都度係の方が飛び出していましたが、果たして最後まで無事でいられるのかどうか・・・)。

 注目度は高くなかったかも知れませんが、私的には今回の企画展ではこれが一番興味深かった作品です。

 使われている素材は、「植物、シアノアクリレート、ガラスクロス、エポキシ樹脂、ウレタン塗料、顔料、鉄」で、この羅列からして「人工物だろう」とは思うのですが、枝に関してはどうやっても本物にしか見えなく、そして材料名にある「植物」と言うキーワードで頭が混乱してしまうのです。

確かに葉っぱは人工物だと判るのですが、枝に関しては本物にしか見えなく、そもそもそこまでの技術があるなら葉っぱももっと本物らしく作れるのでは?

もしかしたら葉っぱの方はわざとで、また枝の方は本物でも時間を掛ければこういった形に出来るかも知れないと、色々な疑問が沸いてしまったのです。

勿論答えは判らずで、まあ本質はそこでは無いかも知れませんから、これについてはいつか何かのきっかけで答えが判ればとも思っています。いやー、でも是非本当の所も知りたいのですが(笑)。

 こちらは今回の企画展とは関係無く、出口付近にある岡本太郎氏の作品です。

いつもはこの辺りにも人が居るので撮影する機会が無かったのですが、今回は比較的早い時間だったのでこの辺もゆっくり見る事が出来ました。

 作品は何度も見かけていましたが、タイトルを見るのは多分初めてで、え?「女って・・・?」

横から見ていた時はてっきり鳥だと思っていたのですが(それも大分問題ですが)、上から見てみると確かに顔が!

女性に見えるかどうかは別として(むしろ私には魚にしか見えないのですが。笑)、こんな事も知る事が出来て楽しかったです。

「 第21回岡本太郎現代芸術賞展」は 2018年2月16日(金)~ 4月15日(日)が会期で、まだまだ余裕があるので時間があればもう一度訪れたいと思います。

ここの美術館の良い所としては、立地が公園内にあるからかアットホームな雰囲気があって、この日も子供連れやベビーカーを押して来場される方もいらっしゃって、美術館だからといって緊張を強いられるような事が無いので気に入っています。私としては極端に静か過ぎるよりも少し騒音があるくらいの方が集中出来るんですよね。

公園内にはプラネタリウム日本民家園、お蕎麦屋さんや喫茶店などもあって、一日居ても楽しめると思います。

「第21回岡本太郎現代芸術賞」展行き④

先日に続き、日曜日に行った岡本太郎美術館の企画展の紹介となります。

岡本太郎現代芸術賞展は今回で21回目となり、私が初めてこの企画展に来たのは13回目、そこから今年まで9年連続で来ていますが、その中では今回が一番面白いかも知れません。

 そしてこちらが今回の「岡本太郎賞」を受賞した「さいあくななちゃん」さんの、「芸術はロックンロールだ」なる作品です。

この企画展においては、前評判とか、どれが受賞作品だとかは極力知らないようにして見るようにしているのですが、こちらの作品は館内で貰える冊子の表紙にもなっていましたし、ここだけ何か圧倒されるような物があったので、これが太郎賞なのを知った時にはなるほど!と思いました。

 全体はピンク色を基調にしていて、そして派手に荒れてます(笑)。

 よく見るとちょっと怖い感じの内容があったりするのですが、都内の上品な美術館では中々こういった作品は余り見られないと思うので、そういったところもこの企画展の面白い所だと思います。まあこの辺は太郎氏も「爆発だ!」みたいな事を仰っていましたから、お墨付きなのでしょう(笑)。

それにしても膨大な作品数で、壁が見えないくらいに重なっている作品群を見ていると、昔通っていた駄菓子屋の壁とか、Windows95でIEのウィンドウが次々と開いて止まらなくなるウィルスに感染した時の事を思い出してしまいました(判りませんか。笑)。

 オフィシャルサイトは判らなかったのですが、ブログがあったので紹介させて頂きますね。

さいあくななちゃん

 さらに面白かったのは、展示室を出た所に設けられた物販コーナーで、

まさかのマッチが(笑)。

今時マッチ使う人も居ないだろう!と心の中で突っ込んでいたのですが、なるほど確かにこれは今回の作品に凄く合っているような気がします。良く考えてますね~。

今回はかなり引っ張り気味ですが、ようやく次で最後の紹介になると思います。

↓更新しました。

「第21回岡本太郎現代芸術賞」展行き⑤