2023宮城行き①

先週の日曜日と月曜日に一泊二日で宮城県に行って来ました。仕事半分、休暇半分といった感じですね。

宮城県の石巻には震災前に一度訪れていて、ただこちらの仙台は今回が初めてです。とても栄えているので雰囲気的には都内と変わりないですね。

えきねっとでレンタカーを借りて、今回の目的地の一つである知り合いの印刷工場に!(一応社名は控えておきますが問題無かったらコメント下さい!)。

こちらのオーナーさんは、以前当工場で開いた塗装ワークショップに何度か参加してくれていた方で、今回新たに工場を移転されたとの事でお祝いを兼ねて見学をさせて頂きに来たという訳です。

元々は倉庫だった物件を購入し、改装してお洒落な印刷工場&事務所になっています。出力された物とそれを作っている機械が動いているのを見るのはめっちゃ楽しいです。むしろ私もここで働きたい・・・。

さらに凄い事としては事業として雇用を生み出している事で、コロナ禍の時は大変だったみたいですが、その後の経営は順調との事で本当に素晴らしいです。吹けば飛ぶような大田区場末の小物塗装工場とはまるで違いますね・・・。

建物内は二階建てになっていて、それぞれの作業がゆったりとしたスペースで出来るようになっています。何とも羨ましい・・・。

工場内では塗装が出来るスペースも設けられています。やはりと言うか印刷業界で塗装に手を出そうという人は中々居ないみたいで、そういった事もあってわざわざ当工場のワークショップに参加して色々勉強されていったようです。素晴らしいですね。

しかしまさか点検口から吸気フィルター側(天井裏)を見る事になるとは思いもしませんでしたが(笑)。この辺の感じはpro-fit初期の頃の工場を見ているようで何だか懐かしい感じでした。

こんな感じで既存の物に塗装を施してプレミアをつけているような感じですかね。

お洒落な商談スペースなんかもあって、本当羨ましい限りです。うちはあのライトレール一本買うのに何年掛かった事か・・・(笑)。

ちなみに今回の旅行では、Twitter&デザフェスで知り合ってよく工場に遊びに来ている原型師のくま3D-さんも一緒に来ていました。比較的自由に時間を使える環境に居るようで、新幹線と泊まる場所を教えたら自分で予約を取って現地(実際は新幹線の車中)で合流したという感じです。

工場の敷地内にはコンテナを3個繋げて作った別棟もあって、

そこには巨大なフラットベッドUVプリンターが!

レンジローバーのボンネットでも余裕に印刷できるくらいのサイズです。ほんと凄いですね・・・。

その後は車でちょっと走ってこちらの牛タン屋さんに!

普段焼肉とかあまり食べないので知らなかったのですが有名なお店との事で、確かにこんなに分厚くて柔らかい牛タンは初めて食べました!牛テールスープ?ととろろ芋もめっちゃ美味しかったです。ご馳走様でした!

その後は、宮城に来たら行こうと思っていたこちらの荒浜小学校に。

東日本の震災で被害にあった学校で、

校舎一階は津波で浸水し、さらに二階まで及んだそうです。

車とかの漂流物が壁を突き破って教室の中にまで入って来てしまったとの事で、ただ職員さん達の機転のお陰で校舎に避難した児童や住民は全員救助されたとの事です。

その後は蔵王白石の方まで車で走り、この日はこちらの旅館湯主一條さんに泊まる事に!

旧本館は国の重要文化財に指定されている程の建物で、千と千尋の神隠しに出て来るような雰囲気が良さそうでこちらに決めました。

こちらは元々湯治に使われていた建物との事で、

それを改装し、それぞれの個室で食事を食べられるようになっています。建物外側の窓ガラスに沿って一周廊下を歩けるようになっていて、途中に昔ながらの木製のロッカーみたいなのとかあって凄く雰囲気良かったです!

大正から昭和初期にかけて建てられ、現在の当主で20代目になるそうです。凄く人気がありそうですが、日曜日~月曜日での宿泊だった事もあり比較的空いていて、内容に対して料金はかなりリーズナブルだったと思います。

伝承600余年の伝統がある鎌先温泉にある宿は現在4件程で、下の車庫から旅館までのこの道はまさに千と千尋の世界・・・。

ちなみに仙台なら車でも来れない距離では無いね、とか言っていたところ、

翌朝にはすっかり一面に雪が!

どうやら丁度この日は大寒波がやって来ていて、気温はマイナス2℃、普通タイヤじゃ走れない状況になっていました。自家用車で来ていたら危なく帰れなくなるところでした・・・。

2日目は観光をメインに、以前から行きたかった石ノ森漫画館へ行く事に!そちらはまた後日紹介しようと思います。いやはやあれはヤバかった・・・!

色相環キーホルダーウッド仕様作成

以前テスト的に作っていたウォルナット枠の色相環キーホルダーですが、当然ですが使う木はどれも模様が違いますからどうしても仕上りにばらつきが生じてしまい、それが嫌でその後お蔵入りにしていました。よく言えば「どれも違っていて世界に一つしかない」になるのかも知れませんが、私的には一番良いと思った物とイマイチな物が同じ商品になるのが嫌なんですよね。iPhoneのようなカチッと整った高レベルな物を、個体差無く作れる方が好きです。

と言う事ですが、先日行ったワークショップでかなり評判が良かったので、気を取り直して(笑)こちらを増産する事にしました。材料費的にはアクリル板に比べるとかなりのコスト高になってしまいますが、彫刻した文字の部分を塗らなくて良い分で相殺しています。

そのまま彫刻&カットすると木の表面が焦げるので、マスキングテープをからレーザーで加工しています。

その他背板も在庫が無くなっていたので増産しています。

これも初期の頃からすると大分改良されていて、作れば作る程完成度が上がっていくのは楽しいところでもあります。

 

こちらはホログラムラメ仕様です。

自宅でネチネチと作っていたのですが非常に効率が悪いので、工場で纏めて作る事にしました。

通常ラメとなると黒やグレーやシルバーを下に塗ってからその上に重ねるのが一般的ですが、私的に粒子感の隙間から見えるそれが気になるので、「ラメで完全隠蔽させる」といった手法をとっています。非常に膜厚が着くので一般的な塗装面では出来ませんが、透明アクリルの裏から行うのでこれが出来ます。ただ行程が増えるのでこんな事は誰もしないと思いますが…。

裏側のラメが完了したら表側にクリアーを塗ります。ちなみにこの後これらは殆ど廃棄となりました(笑)。前からどうも変だと思っていたのですが、沈殿したラメが素材(今回の場合アクリル樹脂)に到達すると、そこで密着性が低下してしまうみたいなんですよね。なので今は一度クリアーを塗って完全硬化させてから再度足付け処理をしてクリアー→ラメ→クリアーを繰り返して仕上げています。さらに面倒くさい事に・・・。

 他にはいつもの結晶塗装バージョンも作成しています。

もちろんこれ単体で塗っていたら会社が破綻してしまいますので、仕事の御依頼品と一緒に、本塗り前のテストピースとして塗るようにしています。この時はフェラーリのエンジンルーム内に装着されるアルミプレートを塗りました。

同じ色相環のピースでも、それぞれに組み合わせる枠や背板のパーツによって全然雰囲気が変わるのが面白いですよね。

来年の5月に開催されるデザインフェスタNo.59に抽選したので、これらのキーホルダーはそちらで販売する予定です。ウェブ販売を希望されている方も居らっしゃるので何とか200個は作りたいですね!(なので最近寝不足です…)。