テスタロッサ進行状況

testa5TACさんに入庫中のテスタロッサに動きがありました。板金最後の大物、左リヤフェンダーパネル、遂に登場です。

旧塗膜の剥離については一年くらい前?に済ませてあって、その方法はこのパネル丸ごとサンドブラスト専門店に宅急便で送って作業して貰っています。いつも私が利用している埼玉のU2さんですね。恐ろしく大変だったと思いますが・・・。

testa6フロントフェンダーとドアがピンク色なのはサフェーサーに赤の顔料を混ぜているからです。本塗り時に隠蔽を早くさせて塗膜厚を少なくさせる為ですかね。

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何故ボディパネルに沢山穴が開いているかと言うと、恐らくは板金の時にこの穴にスライディングハンマーの先を差し込む 為かと思います。まあ業界に居れば見ない光景でも無くは無いですが・・・。

人の振り見て我がふりを見直すと言うか、こう言う仕事をしないでも済むようにちゃんとしておきたいと思います。作業者の方もやりたくてやった訳では無いかも知れませんしね。

久しぶりに

testa TACさんに入庫中のテスタロッサです。久しぶりの紹介ですが実際作業はそんなに進んでいなかったようなので私がサボっていた訳ではありません。ただボンネットの裏側のインシュレーターの張替え作業についてはどうも上手く撮れていなかったのでちょっと紹介する機会を逃しましたが・・・。

上の画像はようやく板金作業(パテでのライン出し)が終わった状態で、こちら側が時間が掛かっているのは先に仕上げた反対側にラインを合わせている為ですかね。左右でライン違ったらマズイですので。

白いのはサフェーサーのように見えますがこれもパテです。多分STANDOXのスプレーパテですかね。

testa1以前紹介した内容を見ている方なら解ると思いますが、クォーターパネルは外してサンドブラスト専門店に発送してお願いしています。以前後ろ周りに大きな事故をやっていたらしく、得たいの知れない下地になっていたのでだったらという事でサンドブラストで総剥離をしたようです。車の車体部品としては珍しいですかね。クォーターパネルはこれからなのでまだまだ先は長いかと思われます。私が出て行くのが先かこれの方が先か・・・と言った所かと。

ちなみに画像はサフェーサー塗布前の状態です。この後ピンクになっていました。

テスタロッサは

フェンダーのパテ付け~ライン出しはある程度完了し、今は最後の仕上げでスプレーパテが塗られた状態です。これはそこまでの途中の画像です。

今回作成したボディラインを型取る為の木型です。「いちいちこういうのを作っていたら余計時間が掛かるんじゃ」と思うのは実は逆で、こういった目安となる物を作ってしまった方が実はトータルの時間は短く済んだりします。

以前一時期勤めていた会社の社長(板金屋さん)はこういうのが全く逆で、途中が無茶苦茶だから最後の方は無理やり辻褄を合わせて行くような仕事のやり方でした。最終的には何とか誤魔化したような状態で出すものですから後でトラブルが発生して再度戻って来てやり直しをするなど、結局余計に時間が掛かっていたのです。何で同じ事を何度も繰り返すのか不思議でしたが、それはもう性格の違いなのかも知れませんね。

ただそれでもそこそこの仕事量はあったので、その会社のやり方としては技術ではなく人柄で仕事を取っていたのだとそれはそれで妙に関心出来るところもあります。ポルシェの屋根に盛ったパテが割れたりする何て事態も起きたりしていましたが、それでも引き続き仕事をくれるなんて凡人には解からないような凄い魅力があったんでしょうね。残念な事に私にはそれが何かは解からなかったのですが(苦笑)。

テスタロッサは・・・

テスタロッサ

久しぶりにTACさん入庫中のテスタロッサの作業が進行し始めたので早速撮影してみました。

左フロントフェンダーの板金~パテ作業は昨年まで結構進んでいたのですが多分紹介していなかったと思います。チラッと他の画像には写っていたと思いますが(笑)。本日はドアを取り付けてフェンダーとサイドシェルのチリを確認していました。

 

ボディラインの確認

という事でどうやらいよいよレストアらしい光景になってきました。反対側の完成済みパネルのボディラインに合わせて作成した木型を当ててラインを確認している光景です。作業者はTACのゴトー氏ですね。

と言うかそもそもの作業内容はレストアではなく単なる修理?だったと思うのですが、(確か)購入したばかりのこの車体が実は結構な修復暦があり、その時の修理内容がちょっと適当っぽかった感じで今回それの修正と言うことで作業が大掛かりになっていたと思います(間違いだったらすいません)。

で、こういった作業は「基」となるラインが解からない場合が殆どですから、自らそれを感じ取ってラインを復元していく必要があります。格好良く言うと「車体と会話をする」(何故か爆)って感じですかね。

ただこれはあながち間違いではなく、ちょっとだけだと解からない事でもずっと同じ物事に対峙していると少しずつですが今まで解からなかった事が徐々に紐解けて来たりします。自動車の板金塗装の場合だと、パッと見てもその車体に修復暦があるかどうかは結構簡単に解かるようになったりもします。フェラーリのような手作りのような車体の場合は新車時から修復暦ありみたいな感じですが(板金塗装屋さんなら誰もがそう思うかと・・・苦笑)、アウディのようなカッチリした車体だと逆にそれが新車塗膜なのか再塗装された物なのかは結構解かり易いですね。塗装だけでもそのメーカーや車種独自の肌とか特徴があるのです。

なので自動車補修塗装は、「如何に戻すか」「修復暦を解からないようにするか」が第一に必要であって、「きれいに」とか「美しく」なんて事を理想として仕上げるのは実は間違いだったりします。正確には「直した事が解からない程の復元で、さらにその後も何の問題も起きないようにする事」が補修塗装屋の仕事だと思います。なので古い車のレストアであれば敢えてレベルの低い塗料を使ったりする事も当然あります。発色が良くなく艶の質感も鈍い輝きの塗料とかですね(大袈裟に言うとラッカーで、それに変わるものでは昔ながらの国産10:1のクリアーとかでしょうか)。

と言ってもこれらは私的見解ですので余り気にしないで下さい。タイトルにもあるように仕事とは関係なく今は自動車の補修塗装が本業でもありませんので・・・。

 

木型

これは先ほどとは違う箇所の型ですね。ボディに当てている木型は木製の薄い合板(ベニヤ板)で作っていますが、場合によっては鉄製の平板を棒状にして叩いて曲げたりして作ったりもします。

レストアは自動車修理に関する全ての作業が出来なければいけないので、ゴトー氏のように整備も板金も塗装も出来る人間ならこういった仕事が丁度良いのでは?と思うのですが、実際これを商売として成り立たせるのは非常に難しいんですよね。都内近郊などで家賃が高い場合などの固定経費が掛かる環境もそうですが、いつまでも終わりの無いような作業を続けていくモティベーションとかでしょうか(これも私的見解ですが)。

ちなみに反対側の側面とボンネットまではほぼ完成しているのですが(詳しくは旧社外記で紹介しています)、「あと残り半分」と思うのはちょっと違いまして、こちら側の修理は画像のように反対側のボディラインに合わせて作業するようになるので実は向こう側以上に時間が掛かると思います。

変な修復さえされていなければこんなに大変じゃ無かったと思うんですが・・・、まあこれは今更言っても仕方ないですからね(他人事みたいですいません)。

また進行したら撮影しておきます!