BMW X5 M “50d”→”40e”エンブレム 製作③マスター型完成

bmw500先日レーザーで切り出したMDF板に、2液ウレタンサフェーサーを塗ったBMW X5用のエンブレムのマスター型です。サフェ完全硬化したので研ぎ付け、さらにサフェーサーを塗布します。

今までの経緯は以下からどうぞ。

BMW X5 M “50d”→”40e”エンブレム 製作①

BMW X5 M “50d”→”40e”エンブレム 製作②

bmw501最初にレーザーでカットした物を見ると比較的良い感じに思えたのですが、やはり断面は焼ききっている為にザラザラ感が強く、もう一度サフェをタップリ塗る事にします。

bmw503 今度は筆を使わず良い感じに埋まりました。

bmw502 さらに今回はメッキパーツの「0」も一緒にサフェを入れています(ただし素地はメッキなのでこれらとはまったくの別工程で、最後に塗っているサフェだけが同じと言うことです)。

次はいよいよサフェを研いでシリコンで型を作る!と言う工程ですかね。型が出来れば次は樹脂を流し込んで実際のエンブレムになるベースが出来ますから、そうなったらいよいよ塗装工程(日記)の方に移ります。どうぞもう少々お待ち下さいませ!

BMW X5 M “50d”→”40e”エンブレム 製作②マスター型成型

bmw478先日に引き続き、BMW X5ハイブリッドに装着予定のメッキエンブレムの一部「4」と「e」の製作です。塗装自体は本業ですが、それ以外の作業(今回は造形)については専門外と言うことでこちらの社外記で紹介させて頂いております。今までの事に関しては以下にリンクを貼っておきますね。

プロ・フィット日記→BMW X5 Mメッキエンブレム 製作&塗装承ってます

社外記→BMW X5 M “50d”→”40e”エンブレム 製作①

bmw483 で、先日レーザーで切り出した文字を削って成型します。この辺はいつものパテ作業と変わりないですね。

bmw484 ちなみに単一的な曲線かと思いきや、実際作業して気付いたのですが、どうやら各文字には「捻り」が加えられています。一応曲面を測りはしましたが、それぞれの文字でそのラインが違うので余り意味が無かった模様です。

ちなみに上の「0」については右下と左上が低く、右上と左下が厚くなっていますが、これが全ての文字に該当していると言う訳でもありません。意識して削らないと同じ様にはならないので、最初に削った4は3回目、eは2回目でようやく出来たという感じです。

まあでも失敗したらまたレーザーで切り出せば良いだけなのでその点では非常に助かっています(本来であればパテを盛らないとですからね)。

bmw485 当初はパテを塗るつもりでしたが、MDF素材は成型が非常にやり易かったのでそのままサフェ(2液ウレタン)を塗る事にしました。

bmw486画像でサフェーサーを2度塗ったところですが、随分とひどい感じになっているのが判ると思います。これは素材がMDFだからで、木材全般大体こんな感じで素地は酷い状態です。

時々MDFで作製したスピーカーボックスの塗装でお問い合わせを頂きますが、カットした断面はこんな感じになりますから、サフェーサーは二度塗り(2コートと言うことでは無く2セット分の作業と言うことです)、或いは全面(6面)総パテと言う作業になるので、作業時間(と費用)は膨大になります。数万円で購入したスピーカーに塗装費が数十万円じゃ、そこまでして塗ろうと思う方は少ないですよね。塗っただけで綺麗になってくれれば私も非常に助かりますが実際はそうでは有りませんのでどうか御理解頂ければと思います。

ちなみに4コート塗った時点でも余り進歩が見られなかったので、結局サフェを筆で塗る事にしました。どの道一度で出来るとは思っていないので、完全硬化して削ったらもう一度サフェを塗ります。その後また削って一旦何かを塗るなりしてそこからシリコン型を作製し、いよいよ量産体制に入ります(いや、使うのは1セットのみなのですが・・・)。

どうぞもう少々お待ちくださいませ!

BMW X5 M “50d”→”40e”エンブレム 製作①MDFレーザーカット

bmw113こちらは塗装の仕事でご依頼頂いているBMW X5の純正エンブレムで、これをこれから納車予定のxDrive 40eなるプラグインハイブリッド車に貼るべく、「40e」のロゴを新たに作成&塗装で承っています。

ただロゴの製作については基本的に仕事外の(塗装では無い)作業なので、いつもの日記の方では無く、こちらの「仕事とは関係の無い」社外記の方で紹介致します。

bmw481 新たに作製するロゴの形は、オーナー様自らイラストとして作製してくれていましたので、私はそれをスキャナーで読み込み、ベクトルデータが扱えるソフト(adobe Illustrator)でトレースしたら実際のサイズに合わせて微調整を行います。

bmw482 出来上がったベクトルデータを使って型となる物をレーザーでカットするのですが、レーザー加工機は切る部分を焼き切ってしまいますから、予めその消失分を考えてオフセットしたデータも作成しておきます。

bmw107 そしてレーザー加工機を使って6mm厚のMDF板をカットします。

これくらいの厚みの物を切る場合、レーザーの出力は50%、移動速度は秒速7mmの設定で切れますから、全快にすれば指くらいは簡単に切れてしまうのでは・・・と思う次第です(ただし金属は切れません)。

bmw108 と言う訳で、先ほど作ったデータからこんな感じの切り文字が出来ました。手前の紙はテストカットした物です。

ちなみに素材となるMDF板は強度は殆ど無いので(水に濡れたらお終いです)、これ自体をエンブレムに使う訳では無く、これを使ってマスター型を作り、シリコンで型を取ってそこからポリエステル樹脂を流し込んで作ろうと考えています。

bmw109 現状は単なる6mm厚の板なので、ここから表面にアールを付けて本物と同じ様な形に削って仕上げていきます。

bmw112ちなみにアールの断面は上と下で形が変わっているので、これもその通りに合わせて作ります。厚みのある右側が上で、左側の下部分が薄くなっています。多分こうなっていると格好良く見えるのでしょうね。ちっ、と(笑)

bmw110 と言う訳ですが、ジャジャーンと!ようやく使う出番がやって来ました「トレースゲージ」(型取りゲージ)です。これは自動車の板金作業やエアロパーツの作製などで重宝する工具で、昔は結構高かったイメージがありますが、今ではなんと¥1,000でお釣がくるような値段で買えたりします。

ちなみにbremboのロゴは「捨てるくらいなら」と言う事で貼ってしまった物ですが、写真に写るなら辞めておくべきだったと凄く後悔しています(かといって剥がす為の気力はもう持ち合わせていませんでして・・・)。

bmw111こんな感じでエンブレムの曲面の型が取れました。さらにこれもデータ化して型枠をレーザーで切り出すか、または普通にカーボン紙で板に転写するか何かして、ヤスリで削って作ってしまうかも知れません。なんにしても目測でやるよりも基準となる型があった方が早いのでどちらかの方法で一つ作製しておこうと思います。果たしてどちらが楽しいですかね~(そこなのか、と。笑)。