思い立ったらハンティングトロフィー⑤

deer17工場の壁に飾る予定のハンティングトロフィーは粘土での造形まで完了していて、最後の仕上げの塗装は工場に場所を移して行う予定でしたが、あれを移動するには車じゃないと運べそうも無いので、結局塗料を持って帰って自宅で塗る事にしました。

ちなみに今回使う塗料は、以前工場二階の壁を塗ったマットホワイトに市販のプラモデル用塗料の赤(と一応ピンク)を混ぜて「ピンク」作ります。違うメーカーの塗料なのでゲル化する可能性がありますから事前に混ぜて試しましたが特に問題無く使えそうです(基本的にやっては駄目な事です)。尚プラモデル用塗料はMr.HOBBYの「アクリジョン」なる物を使っています。

deerいよいよ本塗りです。って言っても刷毛塗りですけどね。

deer (1 - 1) 最初はもっと淡いピンクで塗ったのですが、どうもインパクトに欠けると感じたので思い切って色味を強くしてみました。最初に桜の花びらを塗ったので「ピンクとは薄いもの」と固定概念が出来てしまったんでしょうね。イメージしてた通り良い感じのピンクになったと思います。

deer (1 - 1)-2桜の花びらは余った粘土で作った物でこちらも一緒に塗っています。

それにしても当初はここまで作り込むつもりは無く、もっと単純なのっぺりとしたフォルムになるだったのですが、粘土を盛っている内にみるみる楽しくなってしまい、ちょっと筋肉とかがリアルに成り過ぎてしまった気がします。もっとかわいい感じにする予定だったような気が・・・(苦笑)。

deer (1 - 1)-4 塗料が乾いたので最後に重量を測ってみたら6キロちょっとありました。使った粘土が確か7キロだったと思いますから水分が蒸発して少し軽くなったんでしょうね。ここまでの重さとなると固定をしっかりしておかないといけませんね。

あとはどこかで車を出す機会がある時にでも工場に搬入しようと思います。設置してライトアップもしたらきっともっと映えると思うので、折角ですから外からも見えるような場所に設置したいですね。

工場は看板も出していませんから、通りかかる人からは「一体ここは何屋なんだ・・・」と感じてもらえればきっと面白いかと思ってます(笑)。

思い立ったらハンティングトロフィー④

deer 先日耳の取り付けを行った自家製ハンティングトロフィーですが、やはりと言うか耳の根元部分にクラックが入っていました。まあ発泡スチロールがベースでそれに割り箸3本の固定じゃちょっと力弱かったのかも知れませんね。

deer1 という事でヒビが入っていた箇所はカッターでV字に切り込みを入れ、さらにドリルで穴を数箇所開けておきます。この辺は仕事でいつもやっている事なので悩んだりする前に手が動きますが、それより大変だったのは左右の形を対象に整える作業です。先日仕事で行ったマルボロカラーの塗装も大変でしたが、これが仕事だったらと思うと確実に寿命が縮まっていたと思います。

deer2という事でヒビの入った耳の根元はエポキシ接着剤で固定します。

今回作業していて判った事としては、どうやら紙粘土に「強度」は殆どありません(苦)。まあその分不飽和ポリエステルやウレタン樹脂の硬化剤のような毒成分はありませし、これ以上コスト安な材料もありませんからその辺は了解済みなんですけどね。そもそも遊びですし。

ちなみに接着剤など既存の材料を入れなければ今回の制作費は¥1,500程で出来ています。紙粘土は1キロなんと¥150ですしね(恐)。

deer3 それにしても難しかったのはエポキシ接着材の塗布で、削った部分は予め雑巾で拭いて乾かしておきましたが、もう単なる粉の塊というか塗り込んでも接着剤が全然付いてくれないのです。例えて言うと、これ以上パン粉付かないよ!って言うコロッケに、さらに何かを盛ってやろうとする感じです(判りませんか・・・)。

deer4 で考え付いたのが木工用ボンドと紙粘土を混ぜてしまえば粘土内の紙成分?が架橋繊維みたいになってくれるのでは?という事です。どちらも水溶性ですから多分大丈夫だと思うのですが、さすがにこれはちょっと抵抗がありました。

が、このまま全体に紙粘土を盛ってもまたヒビが割れてしまう箇所が出来てしまうと思うので、今後の事も考えてちょっと試しにやってみました。

deer6結果としては多分良好で、手や体がちょっと大変な事になりましたが中々良さそうな食いつき感はあったと思います。実際本日になって見てみましたが良い感じに固まっていました。

ちなみに今回は最初から作業着で挑んだのでむしろ思い切り作業出来て非常に楽しく、いい歳になると汚れ仕事みたいなのを避ける傾向にありますからたまにはこういうのがあっても良いと思いました。ちょっと癖になりそうですね。

deer5 割れた耳の根元も含め全体に粘土を盛って形を整え、一応これにて造形作業は完了となります。あとはいよいよ塗装ですね。うーん、楽しみです。

ちなみにシカの周りにあるハートマークは本作とは全く関係無く、実はこれの「型」もちょっと前に作っていましてただそちらはまだ紹介していません。ちなみにハートに見えますが本当は桜の花びらです。

多分壁にこのシカ一つ飾っても余りインパクトは無いと思いますので、出来れば同じような物を何個か並べるか、または塗装屋らしく発泡ウレタン(これは溶剤で大丈夫です)をベースにFRPで造形し、「ありえ得ない程艶々なシカ」か、またはメッキ調に塗装した「金属的なシカ」を作ろうかと考えています。ただ仕事っぽい作業になるとどうしても長丁場は不可能なので(最近気付きました・・・)、まずやるとしたら多分前者でしょうし、それにしても二個目はモティベーションが下がりますから、だったら先ずは壁に同じピンクで桜吹雪を・・・という事で型を作っておいたのです。余った紙粘土はそのままだと固まって使い物にならなくなってしましますから、ダースベイダーのシリコン型よろしくこれで要らなくなった紙粘土を再利用しよう!、という事です。画像だけ見るとなんか競馬のトロフィーみたいで嫌になっちゃうんですけどね(笑)。

次はいよいよ色の作成で、工場二階の壁塗りに使った水性艶消し白に、プラモデル用の同じく水性の赤を混ぜてピンクを作る予定です。どちらもエマルジョン(水性系)なので多分混ぜても大丈夫だとは思いますが、上手くいかなければゲル化してしまうかもです。ただこれが上手くいけば今後はパステルカラーがどんな色でも作れますから、ピンクの他に淡いグリーンのゾウやムラサキのバッファロー何かも可能になるんですよね。色々楽しみです。

思い立ったらハンティングトロフィー③

deer10 先週盛っていた粘土が乾いたようなので続きを行います。本当は天気が良かったので自転車で大井埠頭まで走りに行きたかったのですが、やる気が持続している内に作業を進めたいと思いましたので。

本日のメイン作業は耳の取り付けで、ただそのまま粘土を盛っても(多分)落ちてしまいますから本体に穴を開けて割り箸を挿し込みます。ちなみに紙粘土はよく固まっていたのでそのままでは割り箸は挿せませんから最初にドリルで穴を開けています。抜けないように木工用ボンドも塗っておきます。

deer11 真ん中の一本は多分邪魔になるだろうと思ったので少しだけ残してカットし、また割り箸だけだと粘土の付きが良くないだろうと思ったので針金を使ってさらに骨組みを作っていきます。確か中学生の美術の時間にこんな事をしたような気がしたのですがもしかしたら間違っているかも知れません。ちなみに仕事だったらファイバークロスを使うんですけどね。

deer16そして追加の紙粘土です。前回の土台作りで5袋使い、残ったのは一袋だったので追加で6袋買っておきました。この鹿にはもうここまで使う必要はないと思いますが、どうせ送料は変わらないのでと言うことで余計に買っておいた次第です。他にも遣りたい事はありますしね。

deer12 で、こんな感じで骨組みを挟み込むように粘土を盛っていきます。一応根元辺りには木工用ボンドを塗布しておきました。

deer13 こんな感じで片側が完了です。おお!それらしくなって来ました。実はどうなる事かと結構心配していまして・・・(出来上がってみたら犬っぽくなってしまうんじゃないかと)。

deer14 さらに全体に肉を盛っていきます。先ほどまでの画像と見比べると全然肉付きが違うのが判ると思います。目と鼻の周りも少し作り込みました。

deer15 今回の製作で感じた事は、生き物の体を作るには最初に骨格やら筋肉など実際の体の仕組みを勉強する事がとても重要だと感じました。多分絵を描く場合も同様でしょうね。今回は立体の見本を用意しておきましたからそれを見ながら作業出来ましたが、これが想像だけだったら相当大変だったと思います。多分鹿では無く犬が出来上がっていたんじゃないかと(苦)。

後はこれが乾燥したら次はいよいよ塗装になりますが、多分各部にひび割れが発生すると思うのでそれを修整してからですかね。ちなみに本当は胸の辺りにiPodを埋め込んだりする計画もあったのですが、余り面倒な事になると完成しない恐れがあるので今回は控えておきました。手塚氏の著書ブラックジャックで脳を胸に移植した鹿が登場するのですが、それの造形版として脳の代わりにCPUを埋め込んでみたかったのです(危)。さらには後頭部辺りに差込ジャックを設け、攻殻機動隊みたいにそこから電脳(CPU)にアクセス、なんて事もやってみたかったのですが・・・。まあそれは次の機会に(笑)。

思いたったらハンティングトロフィー②

deer5この時は台風が来ていた連休中で、丁度会社の近くのホームセンターに車で買い物に来ていたので一旦自宅に持って帰って作業をする事にしました。

作業としては前日に貼っておいた発砲スチロールをカッターでカットしてある程度の形に仕上げます。この時気が付きましたが、ハンディタイプのスチロールカッター(ニクロム線が熱くなる工具)があればこんなに粉だらけになる必要は無かったんでしょうね。カッターだと大変です(後片付けが・・・)。

deer6発泡スチロールにそのまま紙粘土だとなんだか密着性が悪いと思ったので、一旦全体に木工用ボンドを塗ったら濡れた新聞紙を貼っていきます。イメージとしてはFRPみたいな感じですかね。木工用ボンドがリゴラック(ポリエステル樹脂)、新聞紙がグラスファイバーの代わりといったところです。「樹脂と繊維の組み合わせ」と言う点では多分変わり無いかと(強度は大分違いますが・・・)。

で、本当はここで一旦乾かしてから粘土をと考えていたのですが、やはりと言うかそのままの勢いで粘土の貼り付けまで行ってしまいました。ちょっと作業はやり難いですが、ウェットオンウェット工法みたいな感じで性能は多分大丈夫だと思います。

deer7てっきり濡れた新聞紙の内部から木工用接着剤成分が出てくれるのかと思いきやそんな事は無かったので、結局貼り付けた新聞紙の上からさらに木工用ボンドを塗りつけて紙粘土を盛っていってます。職業柄「剥がれる」と言うのが凄く嫌になっているのだと思いますが、しかし手がもうベトベトに・・・(苦)。

で、全体的に薄く粘土を貼ったら見本のミニチュアを見ながら肉付けをしていきます。

deer8ベースの発泡スチロールの成型がかなり手抜きだったのでどうなる事かと思いきや、何とかそれなりの形にはなってくれました。

次は「耳」の作成になりますが、こちらは肉厚が薄いので発砲スチロールでは無くアルミワイヤーか何かで芯を作っての肉付けになるかと思います。本体内部の接着剤が乾くまでには相当時間が掛かりますが、耳は別体で作るのでむしろ丁度良いところまで作業は進んだと思います。

ちなみに余り細かい部分まで作る込むつもりは無く(そもそも技術が・・・)、完成イメージはモフモフとした柔らかい感じ(?)の艶消しピンク仕上げにする予定です。本当はあんまり筋肉とかつけるつもりも無かったのですが、やっている内に楽しくなってしまいましてつい・・・(笑)。

尚現在の総重量は約5キロで(使った紙粘土が5キロ分です)、乾いて水分が飛んだら4キロくらいになってくれると思っています。後はこの後の乾燥過程で粘土が割れなければ良いのですが、まあそうなったらパネルボンド(仕事で使っている強力な接着剤)を注入して固めてしまえば良いんですけどね。むしろそっちの方が得意ですし(笑)。