色相環壁時計 背板MORTEX②

来る2022年11月のデザフェス出店に向け、少し前から準備をしている色相環12色の塗装品です。

通常の壁時計はいくつか在庫が残っているので、今回はその中に無い、以前作って売れてしまったモールテックス背板仕様の壁時計を作る事にしました。

塗装したピースの裏側にプラスチックプライマーを塗り、自動車のエアロパーツ等を固定する際にも使われる接着剤(シーカフレックス211)を塗って、

ガイド用のジグに合わせてピースを貼り付け、

ジグを抜いて少しだけ角度をズラし、接着したピースを押し付けるようにしてナットを締めて固定しておきます。

その後シーラーが固まったらジグを外します。デザフェスで販売するのは色相環の色見本キーホルダーや、知り合いの塗装屋さん(GUNさん。笑)に許可を頂いて作成しているBLACKRABBiTのキーホルダーですね。今回の色相環12色とお揃いで作っています。

そしてムーブメントと針を取り付けて完成です。

各画像はいつもの完成時の撮影と同じく、サイズの縮小以外は未加工となります。

各ピースの塗装は自動車ボディの補修塗装を行う内容と同じで、クリアーはスタンドックスのクリスタルクリアーまたはVOCエクストラクリアーを採用しています。

ピースのフチには表面張力でクリアーが盛り上がっていますが、これは極力ピースの塗り肌を無くす為で、その分塗装に映り込む背景は自動車ボディのそれより美しく見えるようになっていますのでご安心くださいませ(自動車ボディの塗装肌はその殆どが凸凹になっていて、それをこういった物に再現すると良い仕上がりに見えないのです)。

染料や蛍光顔料は使っていなく、純粋にSTANDOXの塗料での塗装となっていますので、長期間紫外線に当たっても褪色するような事はありません。

モールテックスはコンクリートのような質感で、実際これを塗ってシンクを作ったりできる程の素材だったりします。こちらの記事で紹介していますので宜しければご参照くださいませ。

裏側はこのようになっていて、若干接着剤が食み出た跡や小傷等がありますが、使用上(壁に掛ければ)見えなくなりますので問題は無いかと思います。

こちらもデザフェスで販売する予定ですが、壁時計としては比較的高額なので多分そこで売れる事は無いと思われますので、当ウェブショップでも販売しておこうと思います。

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販売用壁時計

  当ウェブショップにて販売をしている壁時計ですが、現在それらは全ては売り切れ状態としています。在庫自体はまだあるのですが、GW明けから大量の仕事が入ってしまい、この状況で不採算部門(苦)を動かして本業に影響が出る訳にはない(今以上に納期が遅れるのは避けたい)、といった感じです。

・・・が!

一つだけ残っていた真っ白の壁時計=無色環壁時計を、うっかりそのまま販売し続けていたのを忘れてしまっていて、つい先日、最後のこちらの品が無事ドナドナ、お買い上げ頂いて旅立っていきました。

またその際に、オプションで交換できるようにしているSKP=シチズンの高性能ムーブメントが在庫切れだった為、購入された方には少しお待ち頂き、急遽こちらを追加注文する事になりました。とりあえず一個だけで良かったのですが、10個だと単価が安くなる事、また¥7,700を超えると送料が無料になるのでまとめて購入しています(大体いつもこうするので工場内は色々な物で溢れ返っている訳です・・・)。

ちなみにこのムーブメントはいつもこちらのショップさんを利用させて頂いております。

手作り時計.com

と言う訳で、既存のムーブメント(海外製の比較的お安い物)と組み換えし、一日稼働テストを行って、問題無いのを確認したら発送の準備をしました。

また今回は、こちらのSTANDOX缶(風)のペン立てもご希望頂きました。当ウェブショップを利用すると無料で差し上げている、こちらですね。

あと同じ様に、これは買う方が居ないだろうと思って放置していた「モールテックス+色相環壁時計」もお買い上げ頂いていたりしました。他の壁時計に比べると高額なのでまさか売れないだろうと思っていたのですが、私と同じくコンクリートの質感が好きな方がいらっしゃったようです!(そうなのかは不明ですが・・・)。

ちなみにその際「裏側も見たい」との事で、

撮影したのがこちらです。シンプルと言うか殺風景過ぎますね・・・。

私的にコンクリートのような「人工物+無機的」な質感が好きで、ただ本物のコンクリートを使うとその重さから壁時計に使うのは危険過ぎる為、どうしたら軽量化できるか・・・!という事で出来あがったのがこちらのモールテックス仕様でした。

ある程度DIYとか好きな方なら「漆喰で良いんじゃ?」と思うかも知れませんが、表面が粉っぽかったり、経年で劣化&剥落するのは避けなければならなかったので、MDF材に塗れる(そして剥がれないとメーカーが明言している)こちらの製品を使う事になりました(しかし材料がともてお高いので未だ赤字が続いていますが…)。

在庫して飾っている壁時計はいつ出品してもOKな状態なのですが、とりあえず売り切れてしまった無彩環仕様と、こちらのモールテックス仕様を追加制作して、それが出来たら一緒に販売を開始しようと思っています。

年末になれば落ち着くと思うのですが、うーん、どうでしょう・・・。

色相環壁時計 背板MORTEX

こちらは先日MDF板にモールテックスを塗ってコンクリート風に仕上げた背板を採用した壁時計です。当初は木枠を着けようと思っていましたが、コメント頂いた方のご意見を参考にして背板だけで仕上げてみました。確かにこの方がスッキリしていて良いですね!

これに使ったモールテックスなる製品は水を通さない薄く強靭な仕上げ層をつくる左官材料で、優れた機能性と高い意匠性を合わせ持っているのが特徴です。作業的にはセメントを型に流し込んで作った方が早いのですが、それだと重量が大きくなって危険な為、MDF板に塗れる材料を探してこちらを採用しました。

板のサイズは一辺が30センチ弱(約288ミリ)となります。

いつものように画像はサイズの縮小以外は未加工となります。

人工的な塗装と自然な風合いの組み合わせがとても良い感じです。

こちらもいずれ当ウェブショップにて販売する予定です。宜しければ是非!

色相環壁時計 背板制作⑥

以前より作っている色相環色見本の壁時計ですが、これだけだと何かが足りないと言う事で、その後も色々と考えていました。

色相環の塗装は華やか&人工的な物なので、それの対比としてコンクリートのような土台が欲しい!と思うようになり、

  まずはMDFをレーザーでカットし、枠をウォールナットの端材で組みました。

ちょっと手抜きですが、こんな感じで枠の中に色相環を収めた壁時計になる感じです。

  そしてMDFに塗れるコンクリートについて色々調べてみて検討したのがこちらのモールテックスなる製品です。

最近instagramでよく見かけていた素材で、商店建築(と言う雑誌)などに掲載されるような店舗の施工などに多く採用されていて気になっていました。

とても密着性がよく、厚さ1mmでも強度を保持できると言う優れものです。

ベルギーの商品らしく、それを輸入して販売している代理店が日本にあり、そこに問い合わせて資料を取り寄せました。

防水性に優れ、流しやキッチン、お風呂などの水回りなどにも使えるみたいです。これは面白そう・・・!。

仕上げはサンダーで削って平滑に出来るとの事で、この辺も含め場末の塗装屋でも扱い易いのでは・・・!と思った次第です。

 色見本帳も送って貰いました。

取りあえずはニュートラルな青味のあるグレーを注文しました。

既に製品は届いて試してもいるので、ある程度進行したら紹介したいと思います。

とにかく鏝が楽し過ぎで・・・。