ベンケイ改めダイローブ

dailove 塗装屋が使う耐溶剤性の手袋と言えば「ベンケイ8号」が至極メジャーですが(冗談みたいですがこれが商品名です)、夏場は汗で脱着がし難くなる事と、何かの拍子で破けてしまったりするので(したので)今回は今までとは違うメーカーの物に変えてみることにしました。ダイローブの5500なるグローブです。

この手袋は以前間借りしていた工場に同じく間借りしていたブレーキ屋さんが使っていて、ちょっと高いのですが中々良さそうなので今回取り寄せてみました。一双で¥2,000以上するので消耗品のグローブとしては高い方だと思います。

dailove1一ヶ月くらい使ってみましたが使用感は非常に良く、内部は植毛?されていて滑りが良いので汗を掻く夏場でも簡単に脱着が可能で、またホームセンターで買っていた安い耐油性のグローブとは違い使っていて縮んだり固くなったりもしません。裏にはそれぞれの溶剤に対して耐久性をちゃんと数値として表記している所も何だかプロ向けっぽくて良いですよね(病)。毎日使っていてストレスが無いので日々溶剤を扱っている人には超お勧めです。

ちなみに先日、溶剤槽の中にAMGのロゴ(アルミ板)が落ちてしまってそれを回収しなければならなかったのですが、底までの深さは50cm以上あるのでこの程度のグローブでは浸水してしまうのです(浸油、ですか)。仕方が無いので素手(と言うか腕ごと)を溶剤槽に突っ込んで拾うのですが、塗装屋さんなら判ると思いますが毛穴の開いたこの暑い季節にそんな事をすると皮膚から火を噴くような痛みが生じます。

それでも落ちた物は拾わなければなりませんから(苦)何度かは試してみたものの、さすがにこれ以上続けるのはちょっと不可能じゃ・・・と思ったので、金属製のザルに棒を付けて掬ってみましたが取れるのは底に溜まったゴミばかりで、薄くて小さなアルミ片を見つけるにはやはり素手の感覚が必要なのです。

で、ここで思い出したのがあのシルベスタースタローン氏でして(笑)、ちょっと古くて判らないと思いますが、映画「大脱出」で彼がアルカトラズの刑務所から脱走する際、極寒の海を泳ぎ渡る時に体にサランラップを巻いていたのを思い出したのです!(懐)。映画では体に大量のグリースを塗ってからラッピングして保温効果を高めていましたが、今回は油(廃シンナー)を避けなければならないのでグリースでは無く「水」を掛けてから腕をサランラップでグルグル巻きにし、指先だけを露出した状態で再度挑んでみました。

結果は非常に良好で、お陰でゆっくり底全体を指先で探す事が出来ましたから、「A」の文字片は無事無傷で回収する事が出来ました。スタローン様、様様でしたよ(疲)。