フットローラー+フット左クリック

先日「BACK」(戻る)のボタンをフットペダルで押せるようにした紹介の続きで、今回はさらに残り3個を追加した内容となります。

こちらはエレコムの有線マウスで、左クリックボタンを押しっぱなしにしていると途中で解除されてしまうという、一見大したことは無さそうですがマウスとしては致命的な不具合が出てしまった製品(廃棄物)です。使えなくは無い(?)という事で一応捨てずに工場の隅で眠っていたのですが、ようやく活躍出来る場面がやって来ました!

そういえば昔のトラックボール型だった時代のマウスも良く壊れていましたが、中に入ったゴム皮膜の球の肌触りが良すぎて、捨てられずそれだけが何個も手元に残ってしまった!なんて方も多かったのではないでしょうか。私もそうでしたが、さすがにそれらは残っていません(笑)。

ネジを外してカバーパネルを分解し、

中身の基盤を取り出します。

マウスの不具合は、多分このマイクロスイッチの中の銅板で接点不良を起こしているだけだと思いますが、さすがに私でもそれを直して使おうとは思いませんでした。まあここまで分解していれば、接点復活剤を入れるくらいはしたかも知れませんが(ただあれってハジキの原因になると思うのでスプレータイプは使わなくなりました)。

作業内容は先日行ったキーボードと同じで、この基盤のスイッチ部分に配線をハンダ付けして、それをフットペダルに繋ぐだけと言う事です。かなりアナログ的ですが、多分Arduinoとかラズベリーパイとかを使うより圧倒的に楽でコスト的に優れているかと思います。

 こんな感じで、マウスの基盤とフットスイッチを配線で繋ぎました。

さらに残りのフットスイッチ2個も使い切る事にします。

新たに追加したのは「Esc」と「↓」です。

当初考えていたキーとは全く違いますが、うちの日記や社外記のようなWordpressで作られたブログを見る際、画像を拡大した後にそれを手放しで解除するのに「Esc」キーが必要だったからです。普段はマウスのカーソルを少し動かしてクリックするだけで出来る事ですが、マウスを動さずにそれを閉じるにはこうするしか無かった訳でして。

「↓」は、画面を上下するのにフットローラーでは微妙な調整が出来ない!という事に気付き(笑)、ページを一行単位でスクロールさせる為にこれを追加しました。「↑」が要らないのは、フットローラーで適当に上にスクロールさせ、行き過ぎた分をこの「↓」で少しだけ下げるという作戦です。これで十分、というか凄く便利です。

さらに同じフットペダルをあと4個増やす予定で、そうなると足元はカオスな状態になってしまいますから、全部終わったらMDF板で箱でも作ってスッキリさせようと思います。

仕事でPCを使うのはもう仕方ないとして、せめてこれで少しでも頸椎と腕が楽になれればと思っています。

しかし昔よりもPCの環境(ソフト等)がよくなって仕事効率が上がっている筈なのに、一向に時間が足りていないのは一旦何故なんでしょう・・・。

ワークショップ&塗装屋会

先日の日曜日、当工場では塗装ワークショップらしい事と、また今まで塗装関係で知り合った方々をお誘いして、いつもの塗装屋会みたいな事をしました。

塗装ワークショップについては現在私の体調不良という事もあってお受付を停止しておりますが、既に塗装をやられている方で「どうやっても上手くいかない・・・!」といった方向けにマンツーマンで対応するようにしています。アマチュア向けでは無く、それで飯を食おう!というガチの方向けといった感じですかね。

なので今回のメンバーも仕事に塗装が関係している(それで利益を得ている)といった方々となっておりまして、ご案内が出来なかった方々には申し訳御座いません・・・!

ご相談いただいて内容としては、自社で開発中の製品に施したUVプリントの耐久性を向上させたいといった事でして、今回はそれの下地処理と、トップコート(クリアー塗装)の見直し&テストをする事になりました。

ちなみにこちらの方は以前当ウェブショップで販売するクリスタルクリアーをご購入して頂いた方で、会社の規模としてうちは到底足元にも及ばないようなちゃんとした企業でビックリしました(笑)。

幸いにして今回お越しいただいたメンバーの中にはプロのUVプリント屋さんがいらっしゃったので(前回のサーモスワークショップに参加された方です)、その方からUVプリンター機器のアドヴァイスや使用方法、また今回その方が作成して持ち込んでくれたこちらのUVプリントシールを使って実際にテスト塗装をする事になりました。色々と有難う御座いました!

テスト用に持ち込んだサーモスにUVプリントで作成したシールを貼り、足付け処理の方法やガスプライマーなどを使った上にクリアー塗装を行いました。UVプリント屋さんが「印刷する前もちゃんと脱脂してからじゃないと!」とか口を酸っぱくして言っていたのが何故か印象に残っています(普通の印刷屋さんは多分脱脂とかしてないと思いますが・・・笑)。

またご参加いただいた方々が作成された物を持ち込んで頂いたりもしましたので、そちらも紹介したいと思います。

画像のフィギアは何度もこちらで紹介しているアートトイペインターのGUNさんの作品で、ただしそれらは今回持って来てくれなかったので(!)、私が以前購入した物を並べてみました。それを飾る台が、今回ご参加された方が制作したアイアンワークの作品となります。以前こちらでも紹介した「手」の作品を寄贈して頂いた方ですね。本業は鍛冶屋さんですが、造形とか塗装とか音楽とか色々やっている方です。

自在鋼房

ミニチュアの盆栽棚のような物が鉄器で作られていて、BLACKRABBiTを乗せて飾れる様になってます。

この枠が、私もGUNさんも超お気に入りでした。直線的なデザインですが、鉄を叩いた跡とかが残っているのが格好良いですね。

他にはいつもGショックを塗っている方が制作したザクヘッド!(プラモデル)なども!

当店のデカールが発展したのはひとえにこの方のお陰で、今回の作品にも相変わらずエグイ感じでデカールが多用されています(笑)。

今回こちらのGショック塗装屋さんが参加する事を、早い段階で鍛冶屋さんにも知らせていたので、それ用にとこちらのアイアンワーク品も作って来て頂きました。

人物の紹介をするのは難しいのですが、こういった感じでその方の作品があると判り易くて良いですね。

それぞれを組み合わせ、鍛冶屋さんとGショック塗装屋さんとGUNさん3人のコラボ!みたいな感じでしょうか。

無機質な感じと有機質的な組み合わせに、さらにこの蔦のような曲線がヤバいです(惚)。

Gショック塗装屋さんに関しては敢えて今まで紹介を控えるようにしていたのですが、その辺りの事も解禁となりましたので(?)、改めて紹介をしたいと思います。

カスタムGショック製作小屋

こちらのウサギのフィギアを塗っているGUNさんについては、以下リンク先の記事が判り易いかと思います。宜しければご参照くださいませ。

マスキングシートを届けついでに

詳しくは紹介出来ないので控えさせて頂きますが、その他にも色々な物を御持ち込頂きました。

ぱっと見は普通の看板に見えますが、実は色々な技術が盛り込まれていまして、普段は辛口なGUNさんも(笑)、これには絶賛していました。

その他、当工場用にも頂いた作品がありますので、そちらは後日改めて紹介したいと思います。

尚、通常のサーモス塗装ワークショップは受付を停止させて頂いておりますが、今回のように「新たな業務で塗装を始めてみたけれど上手くいかない・・・」といったご相談にはお受付は出来るかも知れませんので、宜しければお問い合わせくださいませ。

今回は福岡・愛媛・愛知・神奈川・宮城・東京からお越しいただいた6名で、この度はわざわざ遠方からのご参加、有難う御座いました!

新原色 コースガラスフレーク PP304

以前から懇意にして頂いているオートサプライヤーさんから、新しい原色が出たとの事で早速購入してみました。こちらのシリーズはSTANDOXでは無くAXALTAになっていて、DUPONT(現CROMAX)と共用になっています。そして中国製です(苦)。

ぱっと見はパールですが、こちらは「コースガラスフレーク」で、MSDS(安全データシート)はまだ配布されていないのですが、先に販売されているこれの細かい方(ガラスフレーク:PP302)のMSDSを見てみると、原料は80%~90%が「酸化ガラス繊維」との事なので、今回のこれもそれと同様かと思われます。

ちなみにパールのように見えるのは、それらと同様ガラスの周りに酸化チタンがコーティングされているからだと思います(PP302では二酸化チタンが10%~20%含有されていました)。

ちなみに「コース」は「coarse」の事で、粒子が粗い事を示しています。逆の細かいのは「ファイン」ですね。

と言う訳で、早速色見本を作っておく事にしました。

それぞれの下色としては、左側がVWキャンディホワイト(LB9A)、右が黒(STX MIX571)の二種類を用意しています。今回の原色は、既存のガラスフレークのように粒子が黒くないので白の上にも塗れる!というメリットがあります。

参考までに以前購入したガラスフレークも紹介しますね。

こちらは透明なガラスでは無くまさに鉱物!といった感じなので、白のような明るい色の上に塗るとこの黒い粒粒が見えてしまい使えません。

という訳で、PP304のパウダー顔料を、ベースコート用の樹脂(MIX599)に混ぜました。含有量は5%としています。

それをシンナーで希釈し、ウエットで3コート塗り、そして最後にトップコート=クリアーを塗りました。

白の上だと単なる粗めのパールといった感じがしないのでも無いのですが、

黒の上だとパールでは見られないような輝きを表現してくれます。

ただ白の上に塗った場合は、ホワイトパールの時と同様、見る角度によっては白が濁るような傾向にはあります。まあ初期の頃のパール顔料に比べれば全然マシですが、私的にはこれがちょっと嫌な感じですかね。

黒の上に塗った場合は少し青み掛かったような感じで、曲面で見ると金属感が強く感じられてとても結構格好良いです。メタリックより使い易いので(ムラを気にしなくて良いので)これは使えるかも知れません。私が言う事でも無いのですが、マツダはマシーングレーよりこっちの方がよかったのではと・・・。

参考までにベアブリックも塗っています。

今回は白と黒だけですが、どの色にも使えるので他にも色々試してみようかと思います。

ちなみに自動車ボディに採用されている色としては、ホンダNBOXに採用されているピーチブロッサムパール(カラーコード:R573P)のようです。ピンクとの組み合わせも面白そうですね。とりあえずマイクの色見本を作ってみようと思います。