プラスマイナスゼロ加湿器塗装 完成

 先日マイク塗装のついでに本塗りをさせて頂いておりました±0(プラスマイナスゼロ)の加湿器の塗装、ついに完成となります!

かなり凄い色ですが、仕事の時と同様サイズ縮小以外の加工はせず、勿論ですがカメラ側の設定もノーマル状態で撮影しています。

一応最初の状態も紹介しますね。

元々は彩度の低い水色だった物を、

こういった角度によって大きく色が変化する顔料を「3種類」使って塗りました。

尚、上記画像は本物のクロマフレア顔料を使った塗料(DUPONTのクロマリュージョンカラー)で、実際にこれを使おうとすると1色揃えるだけで10万円を超えてしまいますから、現在当店では「クロマフレア風」のパウダー顔料を海外から取り寄せ、STANDOXのバインダー(樹脂)に入れて使う事で対応しています。

 使ったのはクロマフレア風No.4とNo.19とH07の三種類です。特殊な色は知り合いの塗装屋さんに教えて貰ったり譲って貰った物がありますので、詳細は伏せて番号で紹介をさせて頂いております。うちのように「STANDOXの塗料じゃないと…」とか拘らなければ各メーカーからこういった塗料は出ていますので普通に誰でも出来る塗装です(ただSTANDOXにはこういう塗料は出ていないのでして…)。

 とにかく異様な程に色が変わります(笑)。

 如何にクロマリュージョンやマジョーラでも一色だけではこんなに色変化はしないですよね。

 まるでCGのよう(笑)。

 蛍光灯でも撮影してみました。

 真ん中の蒸気が出て来るところは塗るとマズイと思ったのですが(ゴアテックスのように水蒸気は塗膜を通り抜けてしまい、気化した際に体積が膨張して塗膜が膨らんでしまいます)、水色のままだと凄く格好悪いので後から黒に塗りました。どうせ加湿器としては使わないと思いますので(笑)。

 先ほどと同じ物とは思えない程違う色に見えます。この黄色~紫に変化している色はNo.4ですね。

 ストロボでも撮影しました。

手前の綺麗な青はNo.19で、色変化自体は大きく無い顔料ですが、スカっとした青が私的にお気に入りです。知り合いの塗装屋さんにも頼まれて取り寄せましたが、多分皆さん結構気に入っているのではないでしょうか。

と言う感じで、塗り方自体が曖昧なので当店の仕事としてはどうなのかと言う所ですが、一例としてあればこれはこれで良いかなぁと思った次第です。球体では無く平面でグラデーションさせても面白いかもですね。

±加湿器はさらにもう一個追加してピンクが2個ありますので、時間が出来たらまた何かで塗ってみたいと思います(その前に色相環12色を仕上げ無いとです)。

±0加湿器 本塗り

先日購入していたプラスマイナスゼロの加湿器です。

 土台から外してひっくり返した状態です。この丸みを帯びた形の部分が水のタンクになっています。

デザインは凄く良いのですが、容量が小さいので頻繁に水を入れる必用があり、余り実用向きでは無かったみたいですね。でも本当に良く出来ています。

 裏側をマスキングし、表面を足付け処理して台にセットしたら本塗り開始です。

ちなみに本体は着色樹脂(未塗装品)では無く、ウレタン塗装が施されています。凄いですよ、これ。

 まずはベースコートの黒を塗り、

 1/3の範囲に、まずはクロマフレア風No.4を塗ります。先日SHUREのマイクを塗る時に一緒に塗らせて貰っていまして、ちなみにこの色は「紫→橙→黄」と変化します。

 さらに残りの2/3を先日導入したクロマフレア風No.19とH07で塗り、クリアーを塗って本塗り完了です。

 それぞれが複数色に変化する顔料をこれ一つに3色で塗り別けているので、もはやカオスです(笑)。

ちょっとおどろおどろしい感じですが、色の変化をアピールすると言う点では良い見本になったかと思います。

まるでCGのようです(勿論画像は縮小以外は未加工です)。

同型の加湿器はもう一個あって、そちらはシックに艶消し仕上げにしようかと思っていましたが、先日の塗装屋会(ワークショップ)で、「艶消しは普通の人には全く人気ないですよ!やっぱり艶々ですよ!」と言うアドヴァイスを頂いたので、白系のパールかキャンディーカラーにしてみようかと思っています。艶々のテロテロに(笑)。

色見本プレート作成

 業務外の時間にルーティンワークとして行っている塗装の色見本です。

クロマフレア系のパウダー顔料は機会を見つけては新しい物を入手しているので、その都度色見本も作成しています。画像の物は先日紹介したNo.19とH07ですね。

 また今回は前から欲しかった白原色の色見本も作りました。

どちらも同じ白なのですが「とまり」(顔料の含有量)が微妙に違っていて、元々STANDOXにもこの色見本はあるのですが、サイズが小さすぎて比色には使えない事、また白はクリアーの種類や塗り方(厚み)で色が変わるのでうち専用の物が欲しかったのです。先日業者様からのマイク塗装の仕事で、一部分のみ交換したそれを「元の白と同じように」と言う事で調色作業を行った際、こちらも一緒に作らせて貰いました。

出来上がった色見本のプレートは、クロマフレア系などちょっと特殊な塗色はこちらの壁面にある有孔ボードに引っ掛けていて、

 先ほどの白のような一般的な塗色は、こちらのスチール製のドアに磁石で貼り付けています。しかしここももう限界を迎えつつありますね・・・。

他には遊び用みたいな感じでベアブリックも塗っていて、見る角度によってお大きく色が変わるクロマフレア系はこういった形状だと判り易くて便利です。

色相環の塗装をする際には、ベアブリックも一緒に塗らせて貰おうと思います。

クロマフレア風顔料No.19&H07

 先日新たに入手していたパウダー顔料×2です。

 早速試してみました。奥が白い方、手前が紫のパウダーです。

 マジですか・・・。

使い方はいつも通りで、下色の黒の上にパウダー顔料をバインダー(樹脂)でおよそ20倍に割って3コート程、最後にクリアーを塗っただけです。使っているのは1色だけなのにこの色変化・・・(恐)。銭形のとっつぁんじゃありませんが、海外のサイトを探していてとんでも無い物を見つけてしまったかも知れません。今度の小物塗装屋会(仮)で知り合いの塗装屋さんに見せるのが楽しみです。

 さらに激しく良い意味で予想を裏切られたのがこちらのN0.14で、元が単なる白い粉末だったのでてっきり違う物が届いたのかとで思っていましたが、塗った瞬間「ヤバいヤバい!」を連発していました(笑)。見てのとおり上品な色なので、これなら当店のお客様層にも需要があるのではと思っています。

ちなみに白の上にも塗ってみましたがこちらは思った以上には変化が見られず、普通のブルーパールの効きが強くなったような感じです。ただ透かしが赤黄色く濁るので、これが一昔前のホワイトパールみたいで私的には余り好みではありません。

 こちらは少し前にレーザーカットしておいたドラゴンで、画像は下色の為に黒を塗っただけですが、意外にもこのままでも恰好良いかもです。

 上の方からNo.19を、下からはNo.H07を塗って真ん中でグラデーションさせてみましたが、同系列の色なので全く面白く無かったと言う(苦)。どちらもグリーン、オレンジ・レッド系と合わせると良いかもですね。

 さらにはベアブリックも塗っています。やはりと言うかサイズが小さいと曲面の方が色変化が判り易いので、こういう形状は色を見せる点では間違いが無いです。

実物は画像よりもかなりヤバくて、以前紹介していたNo.2より数段激しい色変化です。ただ値段も10倍ですが・・・(苦)。

コスト的には本物のクロマフレア顔料(マジョーラ・クロマリュージョン)と余り変わらないのですが、少量で買えるので色々試せるのが楽しいです。今度もう少し大きい物に塗ってみようと思います。