9mm有孔ボード設置

先日購入した、比較的分厚い9mm厚の有孔ボードです。工場から車に乗せて自宅作業場に持って帰って来ました。

作業場の壁は石膏ボードに艶消し白が塗られていて、叩いて骨が入っている箇所を探し、そこに50mmくらいのビスを打ち込んで固定しました。また壁とボードには多少隙間を空けるよう、適当な端材(8mm)を間に挟んでいます。

早速工具を引っかけていきます。

現在専用のフックを制作中ですがまだ出来ていないのでとりあえず手元にあったM8のボルトを挿していきます。

ボルトの頭が大き過ぎて入らない物もありますが、取り敢えずOKとして先に進みます。

細いドライバー類はボルトでは固定出来ないのでまだですが、取り敢えずこんな感じで配置完了です。

三六サイズはさすがに大きすぎるかと思いましたが、むしろ全然足りないくらいです。まあでもまだ隙間に余裕があるので、後は実際に使いながら使い易いように変えていけば良いかと思います。

ボードは5千円ちょっと、ボルトは廃材を買った物なので正確な金額は判りませんが多分300円くらい、併せて6千円くらいといった感じでしょうか。下手な工具箱を買うより安く済むし、この方が断然使い易いですよね。

とりあえずはトリッカーのフロントフォークOHと、セローもクラッチが滑る時があるので、冬になったらそれらのメンテナンスをしてみようと思います。

プラスチック溶接機

知り合いのオートサプライヤーさんが工場に遊びに来て、新しい製品を見せてくれました。なんとPP=ポリプロピレンを溶接出来る機械です!

PPの修理方法や工具自体は昔からあり、ただそういった溶接では比較的表層部分のみ、ABS樹脂のように芯からしっかり溶かし込もうとするのは難しく、なので大抵はホッチキスの芯のような物を埋め込んだり(または打ち込んだり)、ファイバー繊維と接着剤(エポキシまたはウレタン系)の併用が主な修理方法でした。

今回の機械でのPP溶接の肝としては「炭化させない事」らしく、樹脂を溶かす為の熱風は酸素を取り除いた「窒素」を用いるようです。金属の溶接にアルゴンガスを使うのと同じような感じですね。内部に搭載されているフィルターで酸素と二酸化炭素を取り除けるようになっています。

エアーの温度や流量は機械で調整可能との事です。溶接棒は手で持って使うので、イメージとしてはTIG溶接機みたいな感じでしょうか。

施工時の動画も見つけました。

 

バンパー等であれば既存の方法でも構わないと思いますが、ヘッドライトステーのように厚みが変わってしまうとマズイ箇所や強度が必要な部分への使用にはとても良さそうです。

金額はそれなりにしますが、ヘッドライト一個数十万するような車体(要は外車)を扱うボディショップならすぐに元が取れるのではないでしょうか。オフロードバイクのカウル修理を手っ取り早くやるとかにも良さそうですね。

パンフレットを見るとガスボンベ搭載型もあるみたいです。という事は、ボンベを自前で用意して本体のみで買えば初期費用はかなり抑えられるのでは・・・。まあうちのような小物塗装屋ではどちらにしろ死ぬまで使っても採算が取れないと思いますが。

溶棒も充実しています。が、これはわざわざ買わなくても捨てるバンパーとかをカットすればそれでも良さそうですね(保険修理の仕事ならそんな事するより買った方が早いですね)。

これを見つけ懐かしい!と心の中で叫びました。切れたバンパーの修理なんかに使いましたね。ホッチキスの芯みたいなのを熱して割れた部分に埋め込むという機械で、私も持っていましたがどうもイマイチだったので使わなくなりました。

今回の機械は日本に入ってまだ日が浅いらしく、つい最近に保険会社さんでのデモを行ったばかりとの事でした。なのでこれからメジャーになっていくかもですね。

興味のある方はご連絡頂ければ販売店ご紹介します。社長直々に紹介できるのでかなりお安くなるのではと、勝手に思っています(笑)。

9mm有孔ボード購入

バイクを買ってから自宅で工具を使う機会が増え、ただ専用の工具箱などは無く、毎回必要な工具を探すのに時間が掛かっていたので、

ジャジャーンと!三六サイズの有孔ボードを購入しました。

購入したのはこちらの商品で、本当なら自宅に届けて欲しかったのですが、発送出来るのは店舗や会社・事業所のみとの事で、工場宛にして頂きました。

ただどうやって持って帰れば良いんだか・・・。

ちなみに今まで買っていた有孔ボードは

こういった薄いタイプで、

主に工場で色見本を飾る為に使っています。

それに対して今回の有孔ボードは工具を引っかけられるよう、比較的丈夫な物となります。

なんと言っても厚みが9mmもあります!

しかしながらこの厚さだと今まで使っていたフックが使えず・・・、

なので大量に余っていたボルトを使う事にしました。以前キロ単価で大人買いしていた材料ですね。値段を気にせず使えるので切って使ったりして重宝しています。

通常の有孔ボードは穴の直径が4~5mm程ですが、今回のはこれが8mmと大きく、なのでM8のボルトが丁度刺さります。

こんな感じで無骨に引っかけても良いですし、

あとは以前作成していた自作フックを大きくし、さらに厚いアクリル板で改めて作成してみました。

フックの形や長さは簡単に変更出来るので、色々な物を好きなように配置が出来ると思います。5mm厚だとかなり丈夫なので重たい物も全然大丈夫です。

早速今日の休日を利用して自宅に持ち帰ったので、サイズを決めてカットし、壁に固定してみようと思います。工具だけでなくヘルメットとかも掛けられるようにしたいですね!

測色機アクワイヤーRX

知り合いの塗装屋さんが、新型の測色機=アクワイヤークァンタムを購入されたとの事で、今まで使っていたこちらのアクワイヤーRXを譲って頂きました。元々かなり高額な物なので、中古品として売ってもかなりの金額になると思いますが、「クアンタムに買い替えたら高畑さんに使っていただこうと前々から思っていましたので」との事でこの度譲り受ける運びとなりました。景色が滲んでしまい、色が上手く見れません。何とお礼を申し上げれば良いのか・・・!

測色機については以下のオフィシャルサイトで紹介していますので、興味のある方は是非どうぞ(多分何のことか全く判らない方の方が多いと思いますので)。

アクワイヤー™クアンタムEFX

ちなみに今回こちらのアクワイヤーを送って頂いた塗装屋さんは、実は以前当ウェブサイトにも登場していて、その時はわざわざ名古屋から当工場までお越し頂いていたりもしました。2年前のオートサービスショーに一緒に行った方で、日付を見てみるとあの時からまだ2年しか経っていないんですね。たった2年前のそこには、まだコロナ禍じゃない世界があったなんて何だか驚きです。

機械の状態が良いのは勿論、付属品も全て揃っています。オートサプライヤーさんも「え?コレくれたんですか?」と驚いていました。

  ソフトのインストールに関しては、いつもお世話になっているSTANDOXのデモマン(テクニカルアドバイザー)の方がわざわざ来てくれて、新しいVer.をインストールして貰いました。皆さまには何から何までお世話して頂いて本当に感謝です。画面が滲んでしまい上手くタイミングが出来ません・・・(笑)。

ちなみにこの測色器、本来であれば自動車のボディに機械の下部にあるレンズを当てて計測(測色)するのですが、当店では車体は扱っていないので(そもそも車が入る工場ではありませんので)、

自作の色見本を使ってテストをしてみる事にしました。ちなみに配合データは私個人が作った独自の物なので問題ありません。

プレートから色板を取り外し、これにセンサー(カメラ)を当てて測色します。

ちなみに機器の下にはボタンが2つ着いていて、それが被塗面に当たって押し込まれていないと測色を開始出来ません。サイズが小さかったり、曲面部分だと使えないので、自転車フレームなどには難しいと思います。また計測出来たとしても平面じゃないと誤差が出てしまうとの事です。

測色したデータに名前を付けておきます。データの採集って意味も無く楽し過ぎます。

ソフトを起動し、アクワイヤー本体とPCをUSBケーブルで繋ぐと、測色したデータがPCに転送され、既存のデータの中からそれの近似色を表示してくれます。科学的に塗膜の顔料を分析すると言う訳では無く、膨大な量の色見本を機械学習させた中から似たような色を選び出す、といった感じでしょうか。

と言う訳で、似た色の配合データをプリントアウトしてみました。元々私が使った原色とは違った内容となりましたが、時間が出来たら実際にこのデータを使って色を作ってみて比較してみようと思います。違う方向からアクセスして答えの擦り合わせをするような作業が私的に大好きなので、今から楽しみで仕方ありません。

あとは他に何か出来るのは無いかな~と思って、その辺に置いてあった色見本で試してみる事にしました。以前塗装しておいた大き目の色相環のピースですね。

測色器で読み込んだデータを見てみると、やはりと言うか余り一致したデータがありません。まあこんな色をした車は普通無いですから仕方ありませんかね。

と思いきや、画面の下の方を見てみると・・・、

おおおお!私が作った配合と全く同じ数値が!

どうやら車体色とは別に、スタンドックス独自の配合データに引っかかったようです。

こちらの色相環10時を示す色は、私がMIX567:MIX570=1:1の配合で作った色で、100%同じ配合なのは間違いありません。なんて素晴らしい・・・!

 

ちなみに今回のアクワイヤーを寄贈して頂いた塗装屋さんですが、こちらは愛知県のAssoGarage(アッソガラージュ)さんなるボディショップで、こんな変態な事をやっている所が在ったのか・・・と思っていたところ、(確か)先方からお声を掛けて頂き、お互い情報のやり取りを行って今日に至ると言う訳です。(元)同業だから判りますが、こんな事をしているボディショップは見た事がありません。今は仕事が忙しくてblogの更新が滞っているようですが、遡って見るだけでも楽しいと思います。

自動車板金塗装 AssoGarage(アッソガラージュ)のblog

ちなみに上記の画像は、Assoさんのサイト内画像検索のキャプチャー画像で、自分好みの記事を探したりする場合はこの方法が便利で気に入っています。検索バーの末尾にスペースを空け、探したい情報=例えば「エポキシ」と入れると、そのキーワードを含んだ記事のサムネイル画像が表示されます。当ウェブサイト内のブログで頻繁にリンクを貼れるのはこの機能のお陰ですね。

 

今回譲って頂いたアクワイヤーは、私一人の手には余る所があるので、まずはオートサプライヤーさんにも使って頂くような感じで、またその後いつになるか判りませんが、工場をオープンに出来るようになったら、知り合いの塗装屋さんなどにも使って頂けるようにしようかと思っています。

今まで出来なかった事が色々と試せそうで超絶楽しみです!