リキッドシルバー 色見本キーホルダー

先日リキッドシルバーを使ったSPIVVYメガネチタンフレームの塗装ですが、それと一緒に色見本キーホルダーの作成も承っていましたので、こちらも並行して作業を行っていました。

リキッドシルバーについては以下ページで紹介していますので宜しければどうぞ。

STANDOX (幻の)Liquid Silver

色見本キーホルダーとして使うのは先日遠心注型で作成した注型用ウレタン樹脂の素体で、ちなみに巣穴は無いと思っていましたが意外とこれが残っていて、まだまだこれからも課題がありそうです。やはり予備真空脱泡も必要ですかね(一体どこに向かっているんだか…)。

遠心注型については以下ページで紹介していますので宜しければどうぞ。

第3回~ 遠心注型

リキッドシルバーは隠蔽性が非常に低い為、下色には普通のシルバーを塗装します。今回は(と言うか今回も)VWのリフレックスシルバーを採用しました。この色はメタリック粒子が細かいので表面の平滑性が良く(肌が荒れ難いのです)、また隠蔽性も悪く無いので下色として使うのに結構気に入っています。

左がスタンドックス原色で一番一般的なシルバーであるMIX594で、右がリキッドシルバーです。リキッドシルバーがかなり青いのが判ると思います。

ブースの中は多方向に光源があるのでキャンディー塗装や偏光塗料の色変化が判り難いのですが、一方向からだけの光源となるとその具合が確認出来ます。

そしてデカールを作成します。

入れる文字やイラストが大きい場合にはカッティングプロッターを使ってマスキングシートを作成しますが、それでは対応ができない小さいサイズの物はデカール用紙にロゴをプリントし、それをベースコートとクリアーの間に挟むという方法で対応しています。

デカールの作成については以下ページが判り易いかと思いますので宜しければご参照下さい。

1/43ポルシェミニカー用 デカール作成

 今回はご依頼品とは別に試作品を二個作る事にしました。ちょっと判り難いのですが「PROTOTYPE」となっているのがそうです。

 各デカールを切り離します。

 ちなみにデカールを余分に印刷するのは出来具合の良い物を使える為にで、上の画像の二枚は失敗作の一例です。奥のデカールは「Ⓡ」の円周が少し欠けていて、手前の物は「Creative」の「a」の部分が欠けています。

先日塗装したポルシェのミニカーに貼ったデカールも3回貼り直していて、「そんな簡単な事でどうして?」と思われるかも知れませんが、仕事だとこういうのが気になってしまうので終わりがありません。塗装はやればやる程に粗が判ってしまうようになり、自身が行った物で「完璧」と言う物にはどれも程遠くなってしまいます。

 と言う訳ですが、今回は3個の内一番良い物を完成品とすれば良い為、この辺はかなり気が楽です。

画像は本番用に使う物で、デカールには限定品を表す「LIMITED EDTION」のロゴを入れてあります。シリアルナンバーは「001」としておきました。

 デカールを貼り終えた状態で、ここから一日寝かし、後日クリアーを塗って完成となります(実は段差が気になってクリアーは二度塗りしました)。

ちなみに他の二つは一つを選んだ後に捨てるつもりでしたが(巣穴があるなど失敗作なので)、今回はそれも再利用しようと言う事で試作品=”prototype”として復活させています。とても仕事として出せるレベルでは無いので、アウトレット品か何かで販売するか、もしくは無料配布でも出来ればと考えています。

 その後クリアーを塗り、完全硬化した状態です。

光源が周り全体にある場合は明るい場所でも比較的大人しい塗色なのですが、

 一方向からの強い光に当たると激変します。

 角度を変えると色が変わっていき、

 中々面白い色変化を味わえます。

色見本の塗装製作については単体ではお受付していませんが、塗装のご依頼と一緒であれば対応可能です。ただ同じ色のみで、そして有料ですが…。宜しければご検討下さいませ。

リキッドシルバー色見本 完成

car184先日本塗りを終えていたSTANDOXリキッドシルバーの色見本です。ヒートンを挿し込み、ワイヤーを取り付けました。

car185その他アルマイト仕上げのアルミカラビナも導入しています。

car186取りあえずこんな感じで販売用の色見本ミニカーのキーホルダーが完成です。

car187 ステンレス製のワイヤーは一番シンプルで、ただ開く個所が無いのでキーリングなどに取り付ける使い方が宜しいかと思います。その左はスイベル付きの小さいスナップフックです。全長を長くしたく無い場合には有効です。

car189 カバンのジッパーなどに取り付ける場合はこちらのカラビナが便利で、色見本の色に合わせるか、取り付ける生地の色に合わせると良いかと思います。

car209キーホルダーとして使う場合はこんな感じですかね。全長はおよそ46mmです。

car202 リキッドシルバーの色味は室内だと比較的大人しいのですが、太陽の光や局所的な照明に当たると虹色に輝きます。

car217現在カバンのジッパーに取り付けて強度を試していますが、色見本の部分を引っ張っても何ら問題はありません。

car220

car221car222本来は裏側にPRO_Fitのロゴや使用した塗料などの塗膜情報を入れたデカールを貼る予定ですが、今回の物は取り敢えず試作品と言う事で特別価格で販売致します。既に決まった物もあるので3個しか販売は出来ませんが、宜しければご検討下さいませ。

(先ほど一個売れましたので残り二つです!いきなりだったのでビックリしました・・・)。

PRO_Fit  WEB SHOP

スタンドックス リキッドシルバー本塗り

car150先日サフェーサーで下地を整えておいたミニカー型色見本です。まだちゃんと紹介はしていませんが、塗装のご依頼を頂いている方に限り販売の対応を始めています。

standox9今回塗装している物はご注文を受けた物では無く、「完成品」を試験的に販売してみる予定の物で、まず手始めに先日紹介したSTANDOXリキッドシルバーを塗ってみる事にしました。

尚、こちらの塗料はもう手に入らない塗料ですので、仕事のご依頼には対応出来ない場合がございます。ご了承下さいませ。

car151まずは下色に隠ぺい性の良いシルバーを塗り(通常はMIX594)、続けてリキッドシルバーを3コート、最後にクリスタルクリアーを塗って本塗り完了です。

car152下地は通常の作業通り行っていますので、成型から含めたコストは一般的なご依頼になると数万円になってしまいますが、何とか数千円で販売出来るように考えています。

car153リキッドシルバーの特徴としては、少し青味掛かったシルバーで、メタリックの粒子もかなり細かいです。

car154パッと見は普通のシルバーなので、「ラメや派手なのはちょっと・・・」と言う方にも安心してお使い頂けます(何に使うんだって話ですが・・・)。

 

car190 本塗リ後、60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させたら完成です。

car191ボディラインはポルシェの車体を参考にして作成しています。

car194下地から上塗りまでSTANDOXのシステムで構成されていますので、塗膜性能自体は実車そのものと同じと考えて頂いて大丈夫です。

car195今回はキーホルダー向けに作製していますので、裏側も綺麗に仕上げています。

car196 尚、次回の制作ではここに塗膜情報やPRO_Fitのロゴをデカールで入れた物を作成する予定です。先日作成したPANTONE色見本のキーホルダーみたいな感じですかね。今回はコストを抑える為に無地で仕上げました(早くクリアーを塗って完成させたかったと言うのが大きな理由ですが・・・)。

car198いつものベランダに出してみました。

car199高品位なクリスタルクリアーらしい美しい質感を感じられます。

car201そして直射日光に当たった状態です(!)

car202 リキッドシルバーの特徴としては、普段は上品なシルバーですが、一たび直射日光に当たるとレインボーな輝きに変化します。

car203 単に屋外で見るだけでは少し青味掛かったシルバーといった見え方なのですが、太陽に当たるとまるで違う姿を現します。

car204 マジョ―ラ(もしくはクロマリュ―ジョンカラー)のような派手過ぎるは嫌だけど、少し遊び心があると良い!と言う方には丁度良い塗装かも知れません。

car205 直射日光に当たるまではラメ感なんて全くなかったのですが、これです(笑)。

car206 当然ですが、どの画像も撮ったままで、サイズの縮小以外は編集加工はしていません。

car208ピアスなんかのアクセサリーに塗っても面白いかもですね。

car200こちらはいつも完成品を撮影している窓際です。

ここでも自然光が十分に当たって明るいのですが、先ほどのような派手なレインボーは感じられず、とても上品なシルバーとして見れます。私的にはこれくらいが一番好きですかね。

car207屋外に持ち出すカバンなどにキーホルダーとして取り付けると面白いかも知れません。

car197今後他にもカラーバリエーションを増やしていくつもりですが、基本的には余り奇をてらわず、塗膜本来の美しさを忘れないよう一つ一つ丁寧に仕上げていこうと思います。

あとは後日ヒートンを埋め込んで、ワイヤーストラップとカラビナどちらにも対応出来る仕様にして販売予定です。初回限定価格を予定していますので楽しみにどうぞ。

STANDOX (幻の)Liquid Silver

standox9 以前からのSTANDOXユーザーならお判りになるかと思いますが、今となってはかなりレアな塗料です。exclusiveの名の通り、超高級・高額な塗料、スタンドックスリキッドシルバーです。

standox10 STANDOXのエクスクルーシブラインはどれも製造期間が限定的らしく、こちらのリキッドシルバーにも蓋にシリアル番号が書いてあったりします。LIMITED EDITION=限定品の意味です。なのでもう手に入りません。

standox12と思っていたら、どうやらロシアの方には何故かまだ販売網が!(笑)。

他にはebayにも流れているようで、ただこちらは明らかにデッドストック品って感じみたいですね。塗ったは良いけど塗料が手に入らないのでは補修が出来ませんから需要はあるっぽいです。

standox11ちなみに肝心の色としては「大人しいレインボー」といった感じで、派手さだけなら今時のレインボーラメとかの方があると思います。

この時期はメルセデスの指定塗料と言う事もあってかベンツの車体に塗られるケースが多く、ショーカーのような派手と言うよりも、さり気無い高級感と言うか上品さを出したかったのだと思います。まさにSTANDOXの方向性そのものといった色合いですかね。

取りあえずこちらで何個かミニカーの色見本を作製しますので、出来上がり次第改めてこちらでも紹介させて頂く予定です。楽しみにどうぞ!