簡易アクリルウォールラック作成

先日取り付けた天吊り照明のお陰で作業スペースが一気に増え、御依頼頂いていた壁時計の制作も順調に進行しています。

壁時計は一度の販売で5個~10個くらいを受注制作としていて、その作業は通常業務の邪魔をしないようにしていますが、今回それ専用のスペースが出来た事で気持ちがかなり楽になりました。片付けしないで終わらせられ、後日そのまま再スタートが出来る!というのはかなり助かります。

当初使用するデスクは一個だけで良いかと考えていましたが、違う作業(パッケージング)に入るとさらにスペースが必要となり、結局2個分のデスクを使う事に・・・。まさにパーキンソンの法則そのままといった感じです。

あと先日塗っておいたマジョーラーには無いクロマフレア顔料の色見本を、知り合いの塗装屋さん(GUNさん)に差し上げた所、

それのお返しとしてマジョーラコスモセレクションのフルカラーで塗ったBLACKRABBiTの色見本を頂いてしまいました!これがあればクロマフレア顔料との比色が直ぐに出来るのでとても便利です!

BLACKRABBiTガチャの素体は、ちょっとした色の見本を残したいと思った時に使っていて、

塗り終わったそれは工場入口の工具箱の上に並べていたのですが、如何せん数が増えて置く場所が無くなって来てしまったので、

今回新たに設置した机の端の方に並べておいたのですが、ワークショップ等でデスクを移動する際にそれらも動かさないといけなくなる為、

端材で大量に買っているアクリル板(3mm)に穴を開け、

以前買っておいたアクリルヒーターを使い、

90度の曲げ加工を行い、超絶簡単お手軽なウォールラックを作りました。レーザー等でカットもしていないので殆ど手間要らずです。

早速壁に打ち付け、塗装済みブラックラビット色見本を並べました。

アクリル板が透明なので全く背景を潰さないのが良いです。知らなければ机の上にそのまま並べられているようにしか見えません。

が!、机を動かしてもブラックラビットはそのままに!なんて素晴らしい・・・。

これならベアブリックや色見本キーホルダーも置けるのでまだまだ在庫を増やしても大丈夫そうです。

自宅でもこれと同じように天井から照明を吊るすようにして明るい作業環境を整え、キーホルダー関係はそちらで行おうと思ってます。

STANDOX+クロマフレア色見本 完成

先日クロマフレア顔料を使って塗装しておいた各色見本です。

最近マイクの色見本は作っていなかったので久しぶりですね。

プレート型の色見本はMDF板をレーザーでカットし、それに印刷した紙を糊で貼っています。何ともアナログな作業で、まあまあ手間は掛かるのですが、色板だけだと飾ってもつまらないですし、一度仕舞うとどこにいったか判らなくなってしまうのでこれが一番有効だと思ってます。

以前「なんで車の形なんですか?」と聞かれた事があるのですが、そもそもSTANDOXは車体を塗る為の塗料ですし(私もそれで育ってますし)、色見本用の素体としては元々車の形をしたブリスターパックみたいな物があるのですが、それだとサイズが大きいので邪魔で、なのでそれをここまで小さくしたという感じです。

色の変化や全体の雰囲気を感じるのであれば、やはりこういった複雑な形状をした物が有効ですね。

 

左の大きいBLACKRABBiTは以前GUNさんから購入した物で、こちらには日本ペイントのマジョーラ、アンドロメダⅡが使われています。

対して右側の小さい物が今回塗装した物で、同じくアンドロメダⅡに該当する塗色です。

今回塗料を作ってくれた塗料屋さん曰く、「現在のクロマフレア顔料は以前よりも粒子が均一化されている為、色変化の差異は昔のマジョーラよりも綺麗になっている」との事でした。実際見た目もそう感じますし、恐らくは顔料を潰すローラーが進化したのではないかと思っています。顔料をより細かく出来るようになった事で、透過性の赤が染料から顔料に移行したのと同じような感じですかね。

こちらはどちらも同じ様に見えますが、違う顔料とんあります。

右手前がマジョーラで言うトラペジウムですが、それに比べると左側の新しい色(マジョーラには無い色)は輝度感が強く、色の変化もシャープになっています。

こういった場合、立体物だと判り難いのですが、

平面の色見本で見るとその差は明確です。右がトラペジウムに該当するクロマフレア顔料で、左がそれより新しく出た同社の顔料を使った物=CF-PRGです。マイクにも塗っているので後ほど詳しく紹介します。

こちらもマジョーラのラインナップには無い、クロマフレア顔料を使った色で、

元々当店にあるNo.19と似た色となっていますが、

やはりと言うか色が変化する境界がハッキリとしていて、粒子感も細かく、そして均一に、輝度感も高いのが特徴です。一言で言うと「深みがある」といった感じですかね。

マイクは専用のページで紹介するのでちゃんと撮影しておきました。

とは言ってもいつもと同じく画像の編集はサイズの縮小のみで、それ以外は撮ったままとしています。

この手の色はコントラストを強調するだけで断然格好良くなるのですが、塗装を仕事としてやっている身としてそれはナンセンスですし、私が依頼する立場だったらそういう所には依頼したくないですからね。インスタやTwitterでは加工しまくった画像が散見されますが、いつか嘘をついている自分に疲れてしまうのではと心配しています。

こちらはトラペジウムに似てそうでは無いクロマフレア顔料=CF-PRGの色となります。

塗料の説明としては「トラペジウムと比較してレッドが明るい」とありますが、赤味というか「オレンジ味」が強いといった感じです。トラペジウムの方は青味あります。

トラペジウムに比べて色も濃く感じるので、どちらが良いかと言うと私的にはこちらなのですが、売り方としては「マジョーラのトラペジウムと同様」と言えた方がユーザーの受けは良さそうなので、難しいところですね・・・。

こちらはアンドロメダⅡに該当するCF-ANDⅡです。

この色はクドさが無く上品で、やはりと言うか間違いが無いですね。

こういった色相が変わる塗色は、多層構造を持つ光干渉型パールの大きな特徴です。偏光パールと呼ばれる方が多いと思いますが(実際その傾向がある色もありますが)、どちらかと言うと光干渉型寄りなので私はそう呼ぶようにしています。

こちらは最も色変化の激しい色で、マジョーラで言うと「アンドロメダ」となり、今回使ったクロマフレア顔料もそれと同じ物となります。当店ではCF-ANDとしました。

ちょっとクドイ所はありますが、派手さを好むマイクの塗装には向いていると思います。

ただクロマフレア顔料を使った塗料はどれも高額なので、通常の3コート塗装割増にさらに追加費用は必要になると思います。スプレーガンのグリップを握る度に数百円が飛び出るといった感じなのでちょっと恐ろしいですね(笑)。

ちなみに出来上がった色見本はこんな感じで工場の壁に飾っています。

単に飾るだけでは無く、色の検討&検証する際には外して持ってそれぞれ比較して、本塗りの時にも色に差異が無いかの確認など、かなり重宝しています。まさにこれのお陰で今の小物塗装の仕事が成り立っていると言っても過言では無いかも知れません。

現在は工場に受付窓口は設けていませんが、いよいよ塗装屋としてこれはダメだという感じなったら(目に見えて仕上がりが劣るようになったら)私は現場を引退し、若い塗装屋さんにでも間借りで入って貰って、私はフロント業務のみ行う元請け業にでもなろうかと考えています。そしていずれ工場の設備をそのまま譲り、私はマイクとかリモコンキーとか小さい物だけを塗って緩やかに日々を過ごせていければと思ってます。

まあ家のローンがまだ20年以上残っているのでそんな隠匿生活は夢のまた夢ですが(笑)

2022デザインフェスタ準備 展示テスト

工場二階のテーブルを使い、デザフェスでの展示を仮想的にやっておきました。

ちなみにこちらのテーブルは150cm幅ですが、本番ではもう少し幅が広く180cmになる予定です。奥行きは同じ70cmですかね。

GUNさんに許可を頂いて販売するBLACKRABBiTのキーホルダーは、一個¥500~¥800と前回の半額~1/3の価格設定となっています。塗装自体の品質的は同じで、ただ工程を改善する事で大分コストをカットする事が出来ました。

色相環色見本キーホルダーは¥3,800、¥4,800、¥5,800、¥6,800と4種類にしました。

デザフェスでの出店販売は利益としては殆ど無く、本来なら工場で仕事をしていた方が余程お金になるし精神的にも楽ですが、普段塗装とは縁のない方々(そもそも存在すら知らない人)に知って頂くという点で良い機会になるのでサンプル品も飾るようにしています。

その他ワークショップの宣伝もしたいので、エアーブラシやスプラッシュ塗装したスニーカーも飾ります。

あと一般の方にも分かり易そうな物として、以前塗装したBOSEのスピーカーとアンプも持って行くことにしました!(まあ若い世代の方には全く響かないかもしれませんが。笑)。

一人では持って行けない量ですが、今回は知り合いの原型師さん(ワークショップにも来ていた「くまさん」)が搬入を手伝ってくれる事で人力(電車)での運搬が可能になっています。いやはや何とも有難い限りです。

壁時計は箱のサイズが嵩張るのですが、今回は針を外した状態で梱包するようにしたので(組付け説明書も作ったので)、箱を既存の半分のサイズにする事が出来ました。売れなくても見栄えが良いので5~6個持っていって後ろの衝立に飾るようにしようと思います。

ちなみに今回はミラーアクリルとホログラムラメを使った色相環キーホルダーが新作となります。

色相環の12色はキャンディーカラーで、

背面のホログラムラメがそれに良く似合った配色となります。

裏側は今までと同じくRGB値をレーザー彫刻&塗装したデザインとなります。鏡としても使えるので、外出時に目にゴミが入った時とかに便利かも知れませんね(?)。

動画もあるので紹介します。

ミラーのままは格好良いのですが、指紋がかなり目立つので私的にはやはりと言うか何かしら着色して使いたいですかね。

ちなみにミラーアクリルはいつも買っている端材セットにまず入っていない素材なので、新たに新品を購入しています。

なのでその分コストが掛かっていて、ただそれでも一個¥600ですから、いつもの仕事で行っている塗装の費用に比べればかなりの割安だと思います。仕事と違って濃さとか細かい事を気にしなくて良いのでそちらも費用を抑えられている要因の一つですかね(オーダーメイドでオーナー様のついている被塗物の塗装とはまるで心の負担が違います・・!)。

 

一番高いのはこちらの透明アクリルの裏からも色を塗った、見る角度で色味が変わるクロマフレア風の塗装を使った仕様ですね。ホログラムラメを使った分、前回より高額になってしまいました・・・。

色見本キーホルダーはデザフェス後にウェブショップでも販売予定ですので、宜しければどうぞご検討くださいませ!

2022デザインフェスタ準備 飾り棚作成

前回GUNさんのブースに間借りした時は、余っていた有孔ボードを使ってこの様に商品を並べていましたが、

今回はGUNさんに御願いして自分用のMブースを借りて貰ったので(2個分の内の1個)比較的スペースがありますから、新たに商品棚を作る事にしました。

素材はダイソーで買った300×600の有孔ボード(¥300)で、ただそのままだと木目柄が嫌なので、

VW社のキャンディホワイト(ベースコートのみ)で塗装しました。角はダブルアクションサンダーで軽く面取りしています。

それに、同じくダイソーで買った300×400の有孔ボード(¥200)をダクトテープ(ガムテープの強いタイプ)で固定します。

そして塩梅の良さそうな角度で固定出来るよう紐で結びます。

ただそれだけだとちょっと高さが足りなかったので、600×300を半分に切った物を上に追加する事にしました。

GUNさん曰く、「目線と同じ位置にするのが商品を見て貰えるコツ」なのだそうで、なるほど~!ですね!

有孔ボードのフックは以前色見本を壁に掛ける時に作ったデータを修正し、新たにレーザー加工機で切り直しました。より簡単に抜き易くなるよう、引っかけの部分を少し甘くしています(ちょくちょく位置を変えやすいように)。

色見本キーホルダーはそのままフックに掛けると横を向いてしまうので、棚板を作成してそこに乗せるようにしています。こちらも目線に近い位置で、さらに天井の光を反射させて塗装が映えるようにですね。

どれが売れるのか判らないのと、キーリングは数が限られているので、取り敢えず各色5個ずつくらいを作成してあります。

キーリングを着けていない在庫用がこちらです。

今回は鈴生り方式で塗装を行っているので、一度に20個くらい塗れるようになったのが改善出来た点ですね。前回はこれに一個一個ヒートンを挿して塗っていましたので・・・。

なのでコストも大分下げて、前回は一個¥1,600だったGUNさんデータ提供のBRACKRABBiTが、なんと一個¥500から販売出来るようになりました!

ちなみに当日売れて在庫が無くなったら、その場でキーリングを取り付けて作成していくといったスタイルになります。私的に「ただそこに居て何もしない時間」と言うのが本当に嫌なので、当日は多少忙しくなるくらいになってくれればと思っています。

これらのキャンディーカラーは作業的にはソリッドカラーより楽なので、金額はそれと同じく¥500としています。足付け処理もしてプライマーも塗っているので塗装屋さんからすると「それで採算合うの?」と思われそうですが、そもそもデザフェス出品は通常の仕事とは違い、普段の塗装ではやらない(やれない)事をやる為でもあるので問題無いと思っています。

ちなみにこちらのピンクはただのソリッドカラーに見えますが、実際には蛍光顔料を使った3コート塗装で、さらに右側の物はそれにホログラム顔料(細目)を入れた4コート仕様なので、当然ですがお値段も少し高くなります(といっても¥700と¥800ですが)。金額はデザインとかでは無く(一応)作業時間に関係しています。

あとPRO_Fitオリジナルの新商品としては、ミラーアクリルを使ったキャンディーカラー色相環色見本キーホルダーを作りました!

この形のキーホルダーは、最初はソリッドカラーで、その後下色にメタリックを塗った3コートキャンディーカラーVer.を作りましたが、それだとどうしてもコストが上がってしまうので、今回ミラーアクリルに直接透過性塗装を行った2コートキャンディー塗装の仕様で作成しました。

通常の透明アクリル板は端材で買っているので材料費はほぼタダみたいな物ですが、今回のミラーアクリルも色相環のみの仕様であればさほどコストが掛からないので、費用は据え置きとしています。いずれウェブショップでも販売しますので宜しければご検討くださいませ。

裏側は既存と同じく、色相環12色のRGB値を記したデザインになっています。

その他、枠をミラーアクリルに、色相環の背板をホログラムラメにした仕様も作成しました。

ホログラムラメは、レーザー加工機で切り出した透明アクリルの裏側にクリアーを塗って、それが乾かない内にパウダーホログラム顔料を振りかけて隙間なく埋め、最後にクリアーを塗って粉が飛び散らないようにしています。下塗り無し、顔料だけで埋め尽くす贅沢仕様ですね。

その後完全硬化させたらひっくり返して、表面にクリアーを塗ります。ちなみにこちらの画像はホログラムでは無く通常のミラ―アクリルをカットした物で、それぞれ塗装しなくてもそのまま見れる(使える)物ですが、「使用している15個のパーツ全てに塗装が施してある」と言うのが基本的なコンセプトなので、何も塗らずそのまま使うという事は無いようにしています。まあそもそもアクリル樹脂素のままよりクリアーが塗ってあった方が間違いなく質感が良いという事もありますね!

角度によって見え方が変わる塗装は動画が判り易いですね。便利な世の中になりました。

こちらは見る角度で色相が変わるクロマフレア系(マジョーラ風)を枠に採用したタイプです。

どれも実物の方が質感は抜群に良いので、手で取って見て貰えるデザフェスは良い機会でもあるんですよね。

あと3週間も無いですが、仕事に影響がないようにしつつ、もう少し何とかしたいと思います。