天吊り照明

デカール貼りやマスキング等の細かい作業は工場二階で、特に明るいこのスペースで行うようにしています。

蛍光灯は比較的低い位置で、色味が判り易い三波長の蛍光管を、それぞれアクリルプレートのカバーを取り付けて柔らかい光になるようにしています。長時間作業していても目が疲れず、点では無く「面」で光が当たるのでとても見易い環境となっています。

横方向からの光が欲しい場合は、左右両サイドには設置したトレース台で照らせるようにもしています。手作り感は満載ですが、とにかく作業がし易く、それでいて疲れない環境にしています。

ただ最近は色々とやる事が多く、その都度テーブルの上を片付けのが面倒になって来たので、

ネットオークションで安価で売られている蛍光ユニットを購入しました。

購入したのは自作ブースの壁にも使っている埋め込み型のHfタイプで、当時1個一万円以上出して買っていた物ですが、

その後時代はLEDに移行した為か、何とこれが4個送料込みで4,000円と、ちょっと信じられない価格で売られていました。

多分産業廃棄物として捨てるより送料払ってでも誰かに引き取って貰った方が会社としてはコストは低いという感じですね。

同じ様に、蛍光灯ユニットのアクリルカバーも買いました。こちらも送料込みで10個1,980円と、ちょっと意味が判らないような金額設定です。

もしかして1個しか届かないんじゃ?と思いましたが、本当に10個届きました!勿論送料込みです。

今回のユニット用と言う訳では無く取り付けには加工が必要ですが、それでもアクリル板単体で買うより断然安いので全然OKです。

蛍光灯ユニットは合計6台買いました。実際使うのは3台なのですが、余分を持っていないと安心出来ない性格のせいで、お陰で色々な物が大量に在庫しています。でもその方が幸せなので断然良いんです。

ちなみにHfタイプは従来型の蛍光灯に比べて発光効率が高く、同一照度の場合よりも消費電力を抑える事ができます。ただ近年はLEDが台頭したせいで全く需要が無くなってしまったんですよね。

私的な見解ですが、LEDに比べると蛍光灯の方が光が柔らかい感じがして長時間手元を照らしていても目が疲れにくい!と言う所がありますが、それでも蛍光管剥き出しだと当たりが強く、また撮影した際に光の映り込みが悪くなってしまうので、

今回買ったアクリルカバーを被せる!という寸法です。

専用の物では無いので簡単に着く訳は無く、なので枠に穴を開けて直接ビスを打ち込んでいます。全然問題ありませんね。

と言う訳で、新たに工場二階の事務スペースに、比較的低い位置で照らせる蛍光灯照明を設置しました!

ここは普段は使わないスペースで、間借りする方がトライアルで使ったり、時々行うワークショップでしか使っていないので、だったらという事で仕事以外の業務=壁時計や色見本キーホルダーの制作場所として新たに設置しました。

照明が高い位置にあるとどうしても多くの電力を必要としますが、ここまで低いと40Wの蛍光灯一つだけで十分な明るさになります。

 

今までのように、作業する内容が変わると一旦机の上を全部片づけないとならない!と言うのが解消されて、よりカオスな状態作業が捗ってくれるのでは、と思っています。

尚、蛍光灯の固定方法にはワイヤーを使い、

天井に取り付けたフックを通して、

以前お客様から頂いた、ルーフキャリアに取り付けるアルミ製のバーをウェイトとして繋ぎ、

好きな位置に高さ調節が出来る!という仕組みにしています。勿論万が一の事も考え補助用のワイヤーも取り付けています。

ワイヤーは1mmで、今後沢山使う気がしたので100メートル分を買っておきました。固定は付属のアルミスリーブをダブルでかしめてます。

天井のフックはこちらを使いました。


ワークショップなどで部屋全体を使う場合は、このように蛍光灯ユニットを天井まで上げておく事が可能です。

さらに部屋全体を明るくしつつ、全く邪魔になりません。昇降式なんて素晴らしい!

まだ蛍光灯ユニットもアクリルカバーも残っているので、後はこれを自宅でも再現出来るようにしようと思っています。結局職場だと仕事にならない作業=色見本キーホルダーの作成が全く捗らず、かといって自宅だと途中工程の撮影が上手く出来なくて悩んでいたのですが、これで解消出来ればですね!

15cm色相環壁時計 梱包

先日専用スタンドの紹介をした小さな15cmの壁時計ですが、今までの物と同様、針が剥き出しの構造となっているので、

それを干渉させないよう、これまでの物では発泡スチロール板をレーザーでカットして梱包材を作成し、

このような状態で箱に納めていたのですが、これは地味に大変!と言う事で、

ネットで色々探し、丁度良いサイズの透明なプラスチックケースを見つけました!

上下分割のお弁当箱式になっているので、開封時に針に当たったりするリスクも少ないです。

時計本体は土台に固定してあるので、中で時計が動いて針がケースに接触する事はありません。

また知り合いの塗装屋さん(GUNさん)が溶剤プリンターでシールを作ってくれるとの事で、注意書き等の文言についてはそちらに印刷して貼り付けるようにしました。まるで普通にお店に売っている商品のよう!

表側にはPRO_Fitのロゴも貼りました。いやはや感慨深いです。

ただ私的には塗装はその色味と質感を直接感じて欲しいという事で、飾る場合はケースから取り出した状態にして頂ければと思っています。まあどの道電池を入れる為にケースから出す必要があるのですが(笑)。

形状だけなら着色樹脂とか射出成型とかで比較的簡単に量産&安価な物を作れますが、自動車補修で使われる高機能塗装ではその質感自体が特別な物なので、塗装の事が判らない方でもその辺にある既製品とは全然違うというのを感じられるかと思います。

ちなみに今回作った15cm壁時計も決して安い物では無いのですが、それでも作れば作る程に経営は危うくなってしまうので、なんとかこれを仕事場以外での時間と場所=自宅で出来ればと思い、現在色々と模索中です。

塗装自体は自宅では出来ませんが(出来ない事は無いですがさすがに帰ってまではいいかなぁ、と)、出来上がったパーツを自宅に持って帰り、組付け・梱包・撮影が出来るようになれば、デザフェスのような催しに定期的に出店も出来るようになるのでは!と思っています。色相環キーホルダーも御希望が多く、また他のバージョンも色々考えているのでもっと作りたい気持ちはあるんですよね。

ちなみに今までの壁時計では塗装したピースの裏側は何もしないでそのままだったので、塗料ミストや下色、ソルベントクラックの跡がそのまま見えていた状態だったのですが、

市販の千代紙などに両面テープを貼り、

レーザーでカットして貼り付け、粗を隠す事が出来るようにしました。

どうせ見えない部分なのでそのままでも良いかと思っていましたが、結局ずっと気になっていたので、これでようやくスッキリしました!

金額としてはこちらのプレーンな状態=背板がアクエリアスブルー(左)か白(右)を基本価格に設定し、

別途オプションとして背板を結晶塗装にした物や、

ウォールナット突板仕上げにした物、

またムーブメントをより精密なセイコー製SKPに交換するなど出来るようにしています。なので結局は半オーダーメイド的な感じですかね。針も白か黒で選べるようにしています。

初回の販売は直ぐに売り切れてしまったのですが、塗装した素材自体はまだあるので、今後量産して順次お受付出来るようにしようと思います。キーホルダーと交互にやっていきたいですね。

15cm色相環時計用スタンド

現在販売中(ただし売り切れ中)の15cm色相環壁時計ですが、

壁に掛けるにはちょっとサイズが小さいという事もあり、

また普通のご家庭などそんな気軽に壁にネジを打ち込んだりは出来ないでしょうから、

棚や机の上に置けるよう、専用のスタンドを作成しました。

スタンドは組み立て式で、またアクリル樹脂は傷が付き易いので(傷がとても目立つので)、台紙は貼ったままにしています。

ただこの台紙が結構剥がし難く、シールみたいに爪で剥がそうとしてもなかなか上手くいきません。

簡単に剥がす方法としては水に数時間浸すか、または台紙の端にテープを貼って素早く引っ張る!とする方法が良いかと思います(私はケースバイケースでどちらの方法も使います)。

台紙を剥がすと全く傷が無い状態の透明アクリル樹脂が出て来て、この美しさには結構感動すると思います。

土台の差し込み口は結構ピッタリのサイズにしてあって、レーザーの焦点距離の関係から裏と表でサイズが若干違っている為、裏側からだと入りません。

また表側からでも結構キツイので、奥まで挿し込みたい場合は割らないよう真っ直ぐ力を入れて押し込むか、または石鹸水を使うと良いと思います。油の類はあとで拭き取るのが面倒なので使わない方が吉だと思います。

フックは二種類あって、どちらを使っても問題ありません。こちらは厚みが3mmなので何かの拍子に割れてしまう可能性がありますから、予備品と考えて頂ければと思います。

形状を変えた理由としては、時計を下から浮かした際、正面が下を向いてしまうのが嫌だったので強制的に上向きになるようにしました。目線と同じくらいの場所に置いた際にお勧めです。

卓上に置くなどでさらに角度をつける場合は、フックの位置を下げ、時計本体が下に設置するようにすると上向きになって見やすいです。

目線より下の場所に置く場合はこれくらいの角度が良いかと思います。

高さは6段階に調整出来るようになっています。

今度の5月に開催されるデザフェスには出店しない予定ですが、いずれ店頭で販売する際はスタンドは別売りに、ネット販売では送料が掛かる分当面はサービスで付属するようにしようと思います。

色相環壁時計(15cm)オーダー制作品

アングルポイズ アームランプ 組付け

先日本塗りを終えていたアングルポイズのアームランプ(スプリング式のタスクランプ)です。その後60℃40分程の熱を掛けて塗膜を硬化させ、さらに数日寝かしておきました。

各パーツには元々グロメットが付いていて、ただ同じ穴の径なのに付いていない箇所もある為、取り外す前に各部を撮影してあります。後で記憶が無くなっても「これは何のために撮影した画像か」が判るよう、指差し確認をした状態で撮っていたりします。

このパーツなんか結構微妙で、普通なら左右対称にしがちですが、実際には非対称の位置にグロメットが嵌っています。元の画像が無ければ絶対同じようには組めなかったですね。

この可動部も隙間に薄いプラスチックパーツが入っていて、そういった物も前後を間違えないよう元通りに組み付けていきます。

組付けはワンミスで塗り直し確定なので慎重に行います。

最初に勤めていた自動車メーカーのサービスセンターでは、塗装4人(後に外注が入って6人)、板金4人でやっていて、辞めるまで私は下っ端でしたから、塗った物(車)の部品を組み付けている鈑金屋さんが「デヘヘ、タカハタ、傷つけちゃったよ。ちゃちゃっと塗り直しておいて貰って良い?」と軽口を叩くのによく殺意を覚えていました(塗装屋さんなら皆そうかと)。

小物塗装を行う上でネックとなるのがこういった分解組付け作業で、ディーラー在籍時は塗装しかしていませんでしたが、その後独立して何でもやるようになったお陰でこういった事も何とか出来るようになりました。車のアウターハンドル周りや電動ドアミラーとかは構造が複雑なので、それらの経験が今も活かされているのだと思います(特に英・伊・仏・米は酷いですね…)。

工具に関しても、自動車を扱っている時に揃えた物があったお陰で今が成り立っている所もあります。保険作業の無い今の小物塗装屋では到底買えなかったと思います。

こちらは土台です。

ウェイトで入っていたスチール製の重りを取り付けます。

この後は事前に作成しておいたクッションシートを貼り付ける予定だったのですが、取り付ける方法として接着剤は避けたく、ただ既に丸く切ってしまった物に綺麗に両面テープを貼るのは困難だった為、

新たなシートに両面テープを隙間なく貼り付け(プライマーも塗っています)、

改めてレーザーカットし直しました。

するとどうでしょう!(笑)両面テープがフチまで綺麗に貼られたクッションシートの出来上がりです。気持ちが良いですね。

それを位置を合わせて貼り付けます。

良い具合に出来ました。

参考までに元の状態も紹介します。

元々貼ってあったクッションはフチが破け、伸びて食み出してしまった箇所もありましたが、

新たに似た素材と厚みのクッションシートを作り直す事で、土台も分解出来て綺麗に塗る事が出来ました。

フチから食み出なく、上品に仕上がったと思います。

あと元々貼ってあった裏側の品番が印刷されたアルミシールですが、

お湯に浸けてさらにシリコンオフを染み込ませたら、

折り目はついてしまいましたがなんとか破かずに剥がせたので、

新たに両面テープを貼り直し、

元のように貼り付けておきました。万が一メーカーで修理する際もスムースに受け付けてくれるかと思います。

ソケット周りの配線を繋ぎ、手元にあった電球を取り付けて、

点灯するか確認をしたら組付けて完成!

と思いきや、ソケットの後ろにある配線に被せる耐熱配線カバーを入れるのを忘れていたので(あるあるですね…)、

もう一度分解して組付け、最後にもう一度灯火テストを行って完成です!

自動車の部品であれば、万が一破損しても部品屋さんから新しい物が手配出来ますが、こういった物で、しかも毎回違う作業をするのはかなりリスクが高いのですが(そして採算も全く合いませんが…)、自分の性格的に同じ事を繰り返し行う=既に出来る事をやるのが好きでは無いので、お陰で飽きずに毎日楽しく仕事が出来ているのだと思います。

今は採算が合わなくても、コストの掛からない郊外を仕事場にするとか、もしくは地方の廃校とかを利用した再生プロジェクトとかなら何とかなるかもですね(あれらが上手くいかないのは新規でやろうとする人を集めるからで、既にそれで事業が成り立っている人に限定すれば良いと思うんですけどね。やはりと言うか楽しいだけじゃ長くは続けられないです)。