15cm色相環壁時計 完成

現在壁時計は15cmの小さい物をメインに制作・販売していて、ただやはりと言うか仕事の合間にそれを行っているとどうしても効率が悪いので、

普段はワークショップでしか使っていないこのスペースに、

天井から照明を吊るして下まで降ろせるようにし、この場所で細かい作業が出来るようにしました!

仕事で使っている机はそのままなので、こちらは作業途中の状態でも片付ける必要が無く、それで大分効率が良くなりました。

以前は夜遅くまで工場に残って作業をする事がありましたが、首を痛めて、さらに最近猫をお迎えしたという事もあって出来るだけ早く帰るようにしているので、これらを片付けないでそのままに出来るのは精神的に楽になりますし、作業効率も上がります。

これまで針はムーブメントとセットで一つずつ買っていましたが、纏めて買った方がコストを下げられるので別々で揃えるようにしています。

それぞれの針は既製品なので、取り付ける時計によって長さをカットしてサイズを合わせます。

その後動作チェックをして問題無ければ、

箱に梱包します。

針が剥き出しのタイプは取り扱いがデリケートになるので、背面をしっかりケースに固定して動かないようにし、

この状態のままで発送できる様にしています。

シールは透明シートに白で印刷した物を知り合いの塗装屋さん(GUNさん)に作って貰いました。

取り扱いについての注意事項の記載もシールにして貼っています。私的に「ハンドメイドだけど大量生産品のようなカチっとしたクォリティ」が好きなので、それに近づくと嬉しいですね。

オプションをつけるとたかが15cmの時計でも1万円を超えてしまう金額になりますが、それでも利益的には「仕事をしていた方が全然良い」という状況なので(と言うよりこれらはその殆どが赤字です…)、あまり入れ込み過ぎないように注意は必用ですかね。

「だったらアルバイトでも雇ってそれ専用の生産ラインを作れば」と思うかも知れませんが、結局どれも人にやらせたくない(全部自分がやりたい!)という性格なので、このスタイルは変わらないですかね。

とりあえず15cm壁時計はここで一旦休憩とし、次は色見本キーホルダーの新作(ウォルナット仕様)を作ろうと思います。

あと特別に20cm壁時計も作ったので、そちらも後日紹介しようと思います。

15cm色相環壁時計 梱包

先日専用スタンドの紹介をした小さな15cmの壁時計ですが、今までの物と同様、針が剥き出しの構造となっているので、

それを干渉させないよう、これまでの物では発泡スチロール板をレーザーでカットして梱包材を作成し、

このような状態で箱に納めていたのですが、これは地味に大変!と言う事で、

ネットで色々探し、丁度良いサイズの透明なプラスチックケースを見つけました!

上下分割のお弁当箱式になっているので、開封時に針に当たったりするリスクも少ないです。

時計本体は土台に固定してあるので、中で時計が動いて針がケースに接触する事はありません。

また知り合いの塗装屋さん(GUNさん)が溶剤プリンターでシールを作ってくれるとの事で、注意書き等の文言についてはそちらに印刷して貼り付けるようにしました。まるで普通にお店に売っている商品のよう!

表側にはPRO_Fitのロゴも貼りました。いやはや感慨深いです。

ただ私的には塗装はその色味と質感を直接感じて欲しいという事で、飾る場合はケースから取り出した状態にして頂ければと思っています。まあどの道電池を入れる為にケースから出す必要があるのですが(笑)。

形状だけなら着色樹脂とか射出成型とかで比較的簡単に量産&安価な物を作れますが、自動車補修で使われる高機能塗装ではその質感自体が特別な物なので、塗装の事が判らない方でもその辺にある既製品とは全然違うというのを感じられるかと思います。

ちなみに今回作った15cm壁時計も決して安い物では無いのですが、それでも作れば作る程に経営は危うくなってしまうので、なんとかこれを仕事場以外での時間と場所=自宅で出来ればと思い、現在色々と模索中です。

塗装自体は自宅では出来ませんが(出来ない事は無いですがさすがに帰ってまではいいかなぁ、と)、出来上がったパーツを自宅に持って帰り、組付け・梱包・撮影が出来るようになれば、デザフェスのような催しに定期的に出店も出来るようになるのでは!と思っています。色相環キーホルダーも御希望が多く、また他のバージョンも色々考えているのでもっと作りたい気持ちはあるんですよね。

ちなみに今までの壁時計では塗装したピースの裏側は何もしないでそのままだったので、塗料ミストや下色、ソルベントクラックの跡がそのまま見えていた状態だったのですが、

市販の千代紙などに両面テープを貼り、

レーザーでカットして貼り付け、粗を隠す事が出来るようにしました。

どうせ見えない部分なのでそのままでも良いかと思っていましたが、結局ずっと気になっていたので、これでようやくスッキリしました!

金額としてはこちらのプレーンな状態=背板がアクエリアスブルー(左)か白(右)を基本価格に設定し、

別途オプションとして背板を結晶塗装にした物や、

ウォールナット突板仕上げにした物、

またムーブメントをより精密なセイコー製SKPに交換するなど出来るようにしています。なので結局は半オーダーメイド的な感じですかね。針も白か黒で選べるようにしています。

初回の販売は直ぐに売り切れてしまったのですが、塗装した素材自体はまだあるので、今後量産して順次お受付出来るようにしようと思います。キーホルダーと交互にやっていきたいですね。

15cm色相環時計用スタンド

現在販売中(ただし売り切れ中)の15cm色相環壁時計ですが、

壁に掛けるにはちょっとサイズが小さいという事もあり、

また普通のご家庭などそんな気軽に壁にネジを打ち込んだりは出来ないでしょうから、

棚や机の上に置けるよう、専用のスタンドを作成しました。

スタンドは組み立て式で、またアクリル樹脂は傷が付き易いので(傷がとても目立つので)、台紙は貼ったままにしています。

ただこの台紙が結構剥がし難く、シールみたいに爪で剥がそうとしてもなかなか上手くいきません。

簡単に剥がす方法としては水に数時間浸すか、または台紙の端にテープを貼って素早く引っ張る!とする方法が良いかと思います(私はケースバイケースでどちらの方法も使います)。

台紙を剥がすと全く傷が無い状態の透明アクリル樹脂が出て来て、この美しさには結構感動すると思います。

土台の差し込み口は結構ピッタリのサイズにしてあって、レーザーの焦点距離の関係から裏と表でサイズが若干違っている為、裏側からだと入りません。

また表側からでも結構キツイので、奥まで挿し込みたい場合は割らないよう真っ直ぐ力を入れて押し込むか、または石鹸水を使うと良いと思います。油の類はあとで拭き取るのが面倒なので使わない方が吉だと思います。

フックは二種類あって、どちらを使っても問題ありません。こちらは厚みが3mmなので何かの拍子に割れてしまう可能性がありますから、予備品と考えて頂ければと思います。

形状を変えた理由としては、時計を下から浮かした際、正面が下を向いてしまうのが嫌だったので強制的に上向きになるようにしました。目線と同じくらいの場所に置いた際にお勧めです。

卓上に置くなどでさらに角度をつける場合は、フックの位置を下げ、時計本体が下に設置するようにすると上向きになって見やすいです。

目線より下の場所に置く場合はこれくらいの角度が良いかと思います。

高さは6段階に調整出来るようになっています。

今度の5月に開催されるデザフェスには出店しない予定ですが、いずれ店頭で販売する際はスタンドは別売りに、ネット販売では送料が掛かる分当面はサービスで付属するようにしようと思います。

色相環壁時計(15cm)オーダー制作品

15cm色相環壁時計制作

色相環の壁時計は今まで色々なサイズを作っていて、

こちらの一番小さな15cmサイズは一旦廃盤としたのですが、

以前出店したデザフェスでこれを飾っていたところ、意外にもこれの人気が高かったので、今後はこれを量産販売とし、25cm以上の大きいサイズはオーダーでのみ受付とする事にしました。

また以前試作していたこちらのウォールナットを枠に採用したキーホルダーの組み合わせが良かったので、

それを背板とした15cmの壁時計を制作する事にしました。

ただ厚さ5mm~6mmのウォールナットはコストが高くなるので、薄くスライスされたそれをMDFに貼り付ける「突板」にする事にしました。

台座とするMDFはいつもの物で、裏側には艶消し黒を塗っておきます。見た目もそうですが、MDFは湿気に弱いので防止の為にですね。

MDF、ウォールナットそれぞれに接着剤を塗り、固定します。

ちなみに当て板に使っている物はテストに使用した物で、ウォルナットとMDFがしっかり食いつく事は確認しました(剥がれているのはMDF自体の層間剝離です)。

一日固定しておいたら完成です。これくらいの面積なら無垢材を使ってもさほどコスト高にならなそうですが、一度突板というのを自分の手でやってみたかったんですよね。

15cmサイズ用のピースはまだ塗っている途中なので、

在庫として残っていた物を使ってとりあえず試作品を作ってみました!

やはりと言うか、有彩色と無彩色との組み合わせは間違いが無いですね。

ただウォールナットの色味がちょっと明るかったので、今度スモーク塗装を行う時に一緒に塗ってみようと思います。オイルステインの方が楽ですが、これは経年で褪色するので避けています。

ちなみにこちらのキーホルダーのウォルナットは蜜蝋を塗っていて、多少色が濃くなっています。

ただ時計の背板に先にこれを塗ると接着剤が食いつかなくなる恐れがあるので避けたんですよね。後から塗る事は問題無く、ただとりあえずはまあ良いかな、と。

右が以前作った壁時計で、背板が違うだけでかなり印象が変わるのが判ると思います。

ちなみに「貼るくらいなら塗った方が早いんじゃ?」と思うかも知れませんが、

明るい色にした背板はフチと裏を黒(またはグレー)にしているので、

わざわざこうやって塗り分けるのも結構面倒なんですよね。レーザーでカットした断面は素材の接着剤が溶けるか何かで滲み(ブリード)が発生するので、結局何かしらの濃い色で塗る必要があるという訳です。

という感じで、以前作成して良かった色=VWのアクエリアスブルー仕様の背板も何枚か作りました。濁りのある淡い水色で色相環を邪魔をせず、またインダストリアル感があって12色にとても良く似合う色です。

ある程度の数が出来たらウェブショップで販売しようと思っています。専用スタンドも作ったのでセットに入れられそうです!