スニーカーエアブラシ塗装準備

6月に開催予定のスニーカーエアブラシ塗装のワークショップに向けて、仕事の合間に準備を行っています。

前回サンプルの塗装を行った際はこちらの安価なエアーブラシを使いましたが、

その後頼んでいたIWATAのエアーブラシが届いたので、ワークショップではこちらも使えるようにします。トリガー式なので、多分初心者ならこちらの方が使いやすいのではと(私も。笑)。

あとスタンドも買いました!

模型用なのでプラスチック製のチープ感は否めませんが、この手の物は初めてなので取り敢えずメジャーそうな物を試しに買った次第です。ちなみにSATAのエアーブラシ用スタンドでは全く安定しませんでした(あれは本当にSATA用って感じですね)。

鉛筆を持つような感じで操作するボタン式のエアーブラシは、元々持っていた同じくIWATA社製の物もワークショップで使えるようにします。ベースコート用に使うガンの口径はどれも0.3mmですね。

トップコート=クリアーにはSATAの0.5mmを使う予定で、これは当方で行うつもりですが、折角なので自分でやってみたい!という方には是非使って頂こうかと思ってます。とても使いやすいので初めての方でも大丈夫だと思います。

あと多人数で作業をするとどうしてもエアーホースが邪魔になりそうなので、上から吊るすスタイルにしてみました。前にテレビに出ていた染み抜き専門で行っているクリーニング屋さんがこんな感じにしていてとても便利そうだったんですよね。

ちなみに仕事で使うエアーは元圧そのままですが、エアーブラシにはレギュレーターで調圧して使うようにします。

という感じでワークショップの準備は大方出来上がったので、

スニーカーとは別のプラスアルフ&本塗り前の練習用として何か塗れる物はないかと思い、アクリル板をレーザー加工機でカットしてこちらを作ってみました。

スニーカーに塗る色をそのまま利用出来ればそんなに手間は増えませんし、何より足元とお揃いの色のキーホルダーを鞄に着いていたりしたら気分も上がるのでは!と思った次第です。自分の車と同じ色のミニカーを車の中に飾るのと同じような感じですかね。

ワークショップでロゴを塗装するのはちょっと難しいかも知れませんが、取り敢えずサンプルは多い方が妄想が広がるかと思い、試しに色々な仕様で作っています。

やはりというかアクリル樹脂そのままよりもクリアーが塗られた方が断然質感が良いですね!

ロゴもちゃんとグラデーションにしています。

穴に革紐を通して完成です。

ベースに白を塗ったVer.もあるのですが、ロゴを入れる場合は透明なままの方が良さそうです。

反対側もお揃いでイエロー~蛍光オレンジのグラデーションに。

こちらは普通のベタ塗りグラデーションで、ワークショップでは多分このような感じになるかと思います。

ベタ塗りの場合は2個、ロゴにする場合は1個とかにすると良さそうですね。

来週のワークショップが終わったらまた次の7月を募集しようと思います。次はスプラッシュ塗装ですかね。

スプレーガンメンテナンス

 スプレーガンは毎日使っていてもほぼノーメンテナンスで大丈夫なのですが(勿論使用後にちゃんと洗っていればの話ですが)、

 トリガー部分のパッキンだけはその性質上どうしても劣化する為、数年に一度は交換が必要になってきます。

 左が新品で、右が古い方です。金属パーツは再利用出来るのでパッキンだけ売ってくれれば良いのですが、きっとその辺は大人の事情があるのだと思います(なので意外に高くプリンター商法を彷彿してしまいます)。

ネジは手で締め込んで最後にスパナで60°と記載してありますが、大人の男性であれば指で強く締めるだけで大丈夫だと思います。強く締め過ぎるとパッキンの寿命が短くなると思うので、使っていてここから塗料が漏れなければOK!と私的には思っています。

スプレーガンは使う度に分解して洗浄、なんて事は普通はせず(そんな塗装屋さんは見た事も会った事もありません)、ただ内部にはどうしてもメタリック粒子が残ったりするので、ソリッドカラー(特に黒)はそれ専用にしてしまったりしています。キャンディーカラー用のガンもそれ以外には使いません。

そしてこちらはSATAのエアーブラシです。

以前グリップのプラスチックパーツが加水分解?しているのかと思って交換をしたのですが、どうやらこれもトリガーパッキンからシンナーが漏れていたのが原因だったようです。使っていても塗料が漏れる程では無く、使わない時にカップに入れてあったシンナーが徐々に漏れてグリップ部のプラスチックを溶かしていたみたいです。

 SATAのスプレーガンについては以前オートサプライヤーさんにメンテナンスキットを譲って頂いていたのでそちらを利用します。なんて素晴らしい・・・(色々有難うございます)。

 SATAガンはそれ自体が高価な為、メーカーにオーバーホールを出すと3万円~5万円くらい掛かってしまいますが、こういったメンテナンスキットがあれば自分でも対処が可能です。

ちなみにディーラー在籍時、社内外注の塗装屋さんがクリアーを入れたままのSATAガンをブースに入れっぱなしで熱を入れてしまい、気付いたのが次の日!と言う地獄で見るような事をやっていまして、色々やってはみたもののどうしても本調子に至らず、結局メーカーにオーバーホールを出して5万円くらい掛かっていました。IWATAのガンならこれだけで新品が二丁買える程の金額で、ただ内製工場だと「スプレーガン自体の購入は自己負担だけれどもメンテナンスにおいては会社負担でOK」と言う謎ルールがあったお陰で成せた裏技です。

 メンテナンスキットに入っていたトリガーパッキンは品番が二種類ありましたが、多分共通で使える物だと思います。

 IWATAのガンはスパナで外すタイプですが、SATAのエアーブラシは六角レンチで外します。

外したニードルパッキン(白いの)と、それを固定する為のネジとバネです。パッキンの中心に空いた穴にニードルが通り、トリガーを引くたびにここが干渉するので擦れて穴が大きくなってしまい塗料やシンナーが漏れてしまう訳です。

ちなみにスプレーガンを洗う為の強い溶剤「ガンクリーナー」なる製品がありますが、私の場合それは使っていません。

分解はせずとも毎回使った後にちゃんと洗えば良いですし、ガンクリーナーを使うと本来交換しないでも良い部品(エアー部のパッキン等)が劣化してしまう気がするので、ガンクリーナーを使って丸洗いするくらいならガンを買い替えた方が間違いが無いと思っています。

ガンクリーナーじゃないと落ちないくらい汚れてしまったガンはサフェ用やスプレーパテ用に回せばよく、それでも使い物にならなくなった物と言うのは未だありません。ちゃんと洗って普通に扱っていれば10年以上使えるのでそんなに買い替える必要は無いのです(ただ新しいガンの方が新しいタイプの塗料に対応し易い等で買い足す事はよくあります)。

そういえば知り合いに仕事が上手く行かないとガンやポリッシャーを投げる方が居ましたが、そんな事をしているから上手く出来ないのでは?と、ちゃんと教えてあげれば良かったです(少し前に聞いた話ではホイール専門の塗装屋さんになっているようです)。

IWATA 極み Mini

 先日塗料屋さんからお借りしていたデモ機のIWATA 極みMiniですが、その後使ってみて悪いところは見当たらなかったので早速購入しました。良い点は、実はまだよく判っていません(笑。いや、デモ機を借りた時点で買うのは既に決まっていまして)。

 現在持っているスプレーガンでは、IWATAのMiniガンは合計8丁になりました。口径は0.4mm、0.6mm、0.8mm、1.0mm、そして今回の1.3mmです。

車体を塗っていた頃は普通のガン(もっと大きいタイプ)をメインに使っていましたが、今の小物になってからはこの辺の小さいガンしか買っていません。SATAも使っているのは0.3mmと0.5mmのエアーブラシだけですし、デビルビスもミニガンだけです。新車肌の再現とかより、肌目を残さない塗り方&見切りの美しさ、そして小回りが効くのを優先している結果ですかね。

新しい極みminiを使ってみた感じとしては、トリガーの引きがちょっと強くなったかな?と思いましたが、多分今まで使っていたガンのバネがヘタっているだけか、ニードルパッキン(白いプラスチックの部品)がまだ新しいからだと思います。実際の良し悪しが判るのはせめて100回くらい、三ヶ月は使ってみないと判らないですかね。あとはパターン幅が少しの回転で変化してくれるので、トリッキーに塗る時にはそれが便利だと感じました(形がイビツな物は塗装中にパターン幅を何度変えながら塗ります)。

 そう言えばスプレーガンとは全然関係ありませんが、先日使ったVOCプラチナクリアーと、クリスタルクリアーを再び比べてみたので紹介したいと思います。

左がクリスタルで、右がプラチナクリアーです。クリスタルもそこそこ色が着いた(黄色い)クリアーですが、プラチナの方はさらに濃い感じです。高いクリアーは耐候性を上げる為などの添加材が入って大体濃くなる傾向になって、逆に昔アルバイトで行っていた会社のパナロックの10:1を使った時は、その透明度にまるで水のよう!と驚きました。磨きも楽で、あれだったら身体も壊さなかっただろうなぁ、と(現時点で背中が毎日ヤバいです)。

 尚、常温での硬化速度はプラチナクリアーの方が早いです。

以前の旧プラチナクリアーは締まり切りが悪く、非常に磨き難いので80℃二度焼き(磨く直前も入れると三度焼き)が必用との事で、かなり酷評だったようですが(なので当時はDUPONTのクリアーを使うのが主流だったそうです)、それの解決策として今のVOCプラチナクリアーには最初から促進剤が入れてあるのだと思います。

そしてこちらは艶消しクリアーが固まった物ですが、普通のクリアーに比べて白く濁っているのが判ると思います。恐らくこの白いのがシリカ顔料と思われ、これにより塗膜の表面に細かい凸凹が出来て艶消しになるのだと思いますが、知り合いの塗装屋さん(GUNさん笑)が「透明な艶消しクリアー見つけたんですよ!」と言っていたのを思い出して、それのメカニズムがどうなっているのかとても気になります。今度会ったら是非その後を聞いてみたいです。

こちらは全く意味は無く、単に余って固まっていたクリアーです(笑)。

IWATA W50「極mini」

 先日お逢いした塗装屋さんのお勧めで、IWATAのスプレーガンのデモ機を借りてみる事にしました。

 通常はメーカーからの貸し出しですが、今回のスプレーガンW50-136BGC「極mini」は、いつもお世話になっている塗料屋さんにデモ機があったので、そちらから借りる事が出来ました。

メーカーサイトの説明文も紹介しますね。


  • 超小型のボディーながら、ワイドなパタン幅を実現しております。
  • 小面積の補修時に、最適なパタン幅で塗装できます。
  • 塗料使用量を30%削減できます。(※1)
  • 100V(1馬力)のコンプレッサの空気量で使用できます。
  • 本体ボディーは、当社「極み’kiwami」シリーズを象徴する「トワイライトクロムメッキ」を採用。
  • 深みのある光沢が上質感を演出します。
  • スプレーガンにフリーアングルカップ(PC-150SB-2LF・130ml)をセットしたモデルとなります。
    ※吹付け空気量での塗着効率の差、オーバースプレー量の差等、当社独自の方法で算出。

こちらのオフィシャルページからも見れます。小面積補修のスペシャリスト!との事です。

 ただ今まで借りていた塗装屋さんの扱いが悪かったからか、ノズルは固着していて回らず、外してよく見てみると、穴の周りにクリアーのカスが詰まっています。トリガーの動きも微妙に引っ掛かるようで、今までの貸し出しでは中々男前な使い方をされていたようです。哭きの竜じゃありませんが、使っている方の背中が煤けて見えてしまいますって・・・(マニアック過ぎて判りませんか)。

まさか自分のガン以上に掃除をするとは思いもしませんでしたが(笑)、多少長く使っても構わないと言う事で、出来るだけ万全の状態にして何回か本塗りに使わせて貰おうと思います。実際に使ったらまた紹介させて頂きますね(現在ニードル類をシンナーに浸けてますので)。