久しぶりのロードバイク通勤

最近の通勤は呑川沿いを徒歩かMTBベースの自転車(cannondale)としていましたが、知り合いの塗装屋さん(GUNさん)のツイッターで、

なんと首都高羽田線の大師橋を掛け替えするとの情報が!

どうやら既存の橋を二週間で取り替える(!?)との事で、ええええ?!一体どうやってそんな事を!と驚き、それなら是非実際の現場を見てみたくなったのです。

工法としては既存の橋の横に新しい橋を造り、2週間の間にそれをスライドして取り替えるらしいです。マジですか・・・。

事業概要:高速大師橋リニューアル (shutoko.jp)

どうやら三年前に見たこの光景は今回の工事の為だったみたいですね。

ちなみに以前の通勤はロードバイクで、朝と夜のほぼ毎日ここを通っていました。

その後頚椎症が発症し、ロードバイクに乗ると数分で腕が痺れ始め、夜には寝返りも打てないくらい首と肩が痛くなってしまい、自転車、特に首への負担が大きいロードバイクには殆ど乗らなくなってしまったのです。

と言う事ですが!折角身近で世紀の大イベントが行われるという事で、(画像は本件と全く関係がありません)

ロードバイクを復活させる事に!

ただCOLNAGOは履いていたホイールのラチェット音がすこぶる大きく嫌だったので、以前お客様から頂いたホイールを履いてみる事に!(ちなみにハブに大量のグリース充填は試しましたがそれでも不快でした)。

ただやはりと言うか赤と黄色の混色はとても変なので、

TREKに履いていたDURAのホイールを使う事にしました。

長い間放置していた為かチューブは癖がついてそこから空気が洩れていたので前後とも交換に。外しておけばよかったですね…。

リヤのハブは以前掃除しておいたのですが、フロントはそのままだったので一応こちらも見ておく事に。

古いグリスを除去して、

新しいグリスを塗って元に戻しました。グリスはSHIMANOのです。


ついでに各部の清掃も。

べアリングの玉当たり調整は「感覚」と言う所で何だかモヤモヤする所がありますが、実際にやって、走ってみればなんて事は無いのが判ります。

それにしてもやはりと言うか久しぶりに触ると毎日乗っていた時の楽しい事を思い出してしまい、首に問題が無ければまたガンガン乗りたいです。

と言う訳で完成です!

各部保安部品や車載工具もチェックし、いつでも乗れるようにしておきました。

乗っていなかった時期の途中に何度か手放してしまおうかと考えた事もあるのですが、工場を郊外に移した時に首が良くなっていればまた走りたいと思い、今回機会が得られて良かったです。

と言う訳で早速行って来ました!

結局メンテナンスが終わった次の日には乗っていて、もう我慢できなかったという感じです(笑)。

本当に橋の横にもう一個橋が出来ていて、これを古い橋を切り取ったそこに差し込むなんて事を二週間で可能なのか!と興味津々です。

そして懸念していた私の首は、途中休憩をすれば何とか乗れる!と言う所まで回復しているようです。と言ってもこの日は比較的調子の良い時で、場合によっては何もしなくても朝から首を強烈に寝くじいたような日もありますから、今後も無理をせず様子を見ながら乗っていこうと思います。あと乗車姿勢をもう少し楽をしたいと思い、早速短いステムを購入しました(笑)。やはりと言うかメンテナンスが楽しいんですよね。

天吊り照明

デカール貼りやマスキング等の細かい作業は工場二階で、特に明るいこのスペースで行うようにしています。

蛍光灯は比較的低い位置で、色味が判り易い三波長の蛍光管を、それぞれアクリルプレートのカバーを取り付けて柔らかい光になるようにしています。長時間作業していても目が疲れず、点では無く「面」で光が当たるのでとても見易い環境となっています。

横方向からの光が欲しい場合は、左右両サイドには設置したトレース台で照らせるようにもしています。手作り感は満載ですが、とにかく作業がし易く、それでいて疲れない環境にしています。

ただ最近は色々とやる事が多く、その都度テーブルの上を片付けのが面倒になって来たので、

ネットオークションで安価で売られている蛍光ユニットを購入しました。

購入したのは自作ブースの壁にも使っている埋め込み型のHfタイプで、当時1個一万円以上出して買っていた物ですが、

その後時代はLEDに移行した為か、何とこれが4個送料込みで4,000円と、ちょっと信じられない価格で売られていました。

多分産業廃棄物として捨てるより送料払ってでも誰かに引き取って貰った方が会社としてはコストは低いという感じですね。

同じ様に、蛍光灯ユニットのアクリルカバーも買いました。こちらも送料込みで10個1,980円と、ちょっと意味が判らないような金額設定です。

もしかして1個しか届かないんじゃ?と思いましたが、本当に10個届きました!勿論送料込みです。

今回のユニット用と言う訳では無く取り付けには加工が必要ですが、それでもアクリル板単体で買うより断然安いので全然OKです。

蛍光灯ユニットは合計6台買いました。実際使うのは3台なのですが、余分を持っていないと安心出来ない性格のせいで、お陰で色々な物が大量に在庫しています。でもその方が幸せなので断然良いんです。

ちなみにHfタイプは従来型の蛍光灯に比べて発光効率が高く、同一照度の場合よりも消費電力を抑える事ができます。ただ近年はLEDが台頭したせいで全く需要が無くなってしまったんですよね。

私的な見解ですが、LEDに比べると蛍光灯の方が光が柔らかい感じがして長時間手元を照らしていても目が疲れにくい!と言う所がありますが、それでも蛍光管剥き出しだと当たりが強く、また撮影した際に光の映り込みが悪くなってしまうので、

今回買ったアクリルカバーを被せる!という寸法です。

専用の物では無いので簡単に着く訳は無く、なので枠に穴を開けて直接ビスを打ち込んでいます。全然問題ありませんね。

と言う訳で、新たに工場二階の事務スペースに、比較的低い位置で照らせる蛍光灯照明を設置しました!

ここは普段は使わないスペースで、間借りする方がトライアルで使ったり、時々行うワークショップでしか使っていないので、だったらという事で仕事以外の業務=壁時計や色見本キーホルダーの制作場所として新たに設置しました。

照明が高い位置にあるとどうしても多くの電力を必要としますが、ここまで低いと40Wの蛍光灯一つだけで十分な明るさになります。

 

今までのように、作業する内容が変わると一旦机の上を全部片づけないとならない!と言うのが解消されて、よりカオスな状態作業が捗ってくれるのでは、と思っています。

尚、蛍光灯の固定方法にはワイヤーを使い、

天井に取り付けたフックを通して、

以前お客様から頂いた、ルーフキャリアに取り付けるアルミ製のバーをウェイトとして繋ぎ、

好きな位置に高さ調節が出来る!という仕組みにしています。勿論万が一の事も考え補助用のワイヤーも取り付けています。

ワイヤーは1mmで、今後沢山使う気がしたので100メートル分を買っておきました。固定は付属のアルミスリーブをダブルでかしめてます。

天井のフックはこちらを使いました。


ワークショップなどで部屋全体を使う場合は、このように蛍光灯ユニットを天井まで上げておく事が可能です。

さらに部屋全体を明るくしつつ、全く邪魔になりません。昇降式なんて素晴らしい!

まだ蛍光灯ユニットもアクリルカバーも残っているので、後はこれを自宅でも再現出来るようにしようと思っています。結局職場だと仕事にならない作業=色見本キーホルダーの作成が全く捗らず、かといって自宅だと途中工程の撮影が上手く出来なくて悩んでいたのですが、これで解消出来ればですね!

STANDOX+クロマフレア色見本 完成

先日クロマフレア顔料を使って塗装しておいた各色見本です。

最近マイクの色見本は作っていなかったので久しぶりですね。

プレート型の色見本はMDF板をレーザーでカットし、それに印刷した紙を糊で貼っています。何ともアナログな作業で、まあまあ手間は掛かるのですが、色板だけだと飾ってもつまらないですし、一度仕舞うとどこにいったか判らなくなってしまうのでこれが一番有効だと思ってます。

以前「なんで車の形なんですか?」と聞かれた事があるのですが、そもそもSTANDOXは車体を塗る為の塗料ですし(私もそれで育ってますし)、色見本用の素体としては元々車の形をしたブリスターパックみたいな物があるのですが、それだとサイズが大きいので邪魔で、なのでそれをここまで小さくしたという感じです。

色の変化や全体の雰囲気を感じるのであれば、やはりこういった複雑な形状をした物が有効ですね。

 

左の大きいBLACKRABBiTは以前GUNさんから購入した物で、こちらには日本ペイントのマジョーラ、アンドロメダⅡが使われています。

対して右側の小さい物が今回塗装した物で、同じくアンドロメダⅡに該当する塗色です。

今回塗料を作ってくれた塗料屋さん曰く、「現在のクロマフレア顔料は以前よりも粒子が均一化されている為、色変化の差異は昔のマジョーラよりも綺麗になっている」との事でした。実際見た目もそう感じますし、恐らくは顔料を潰すローラーが進化したのではないかと思っています。顔料をより細かく出来るようになった事で、透過性の赤が染料から顔料に移行したのと同じような感じですかね。

こちらはどちらも同じ様に見えますが、違う顔料とんあります。

右手前がマジョーラで言うトラペジウムですが、それに比べると左側の新しい色(マジョーラには無い色)は輝度感が強く、色の変化もシャープになっています。

こういった場合、立体物だと判り難いのですが、

平面の色見本で見るとその差は明確です。右がトラペジウムに該当するクロマフレア顔料で、左がそれより新しく出た同社の顔料を使った物=CF-PRGです。マイクにも塗っているので後ほど詳しく紹介します。

こちらもマジョーラのラインナップには無い、クロマフレア顔料を使った色で、

元々当店にあるNo.19と似た色となっていますが、

やはりと言うか色が変化する境界がハッキリとしていて、粒子感も細かく、そして均一に、輝度感も高いのが特徴です。一言で言うと「深みがある」といった感じですかね。

マイクは専用のページで紹介するのでちゃんと撮影しておきました。

とは言ってもいつもと同じく画像の編集はサイズの縮小のみで、それ以外は撮ったままとしています。

この手の色はコントラストを強調するだけで断然格好良くなるのですが、塗装を仕事としてやっている身としてそれはナンセンスですし、私が依頼する立場だったらそういう所には依頼したくないですからね。インスタやTwitterでは加工しまくった画像が散見されますが、いつか嘘をついている自分に疲れてしまうのではと心配しています。

こちらはトラペジウムに似てそうでは無いクロマフレア顔料=CF-PRGの色となります。

塗料の説明としては「トラペジウムと比較してレッドが明るい」とありますが、赤味というか「オレンジ味」が強いといった感じです。トラペジウムの方は青味あります。

トラペジウムに比べて色も濃く感じるので、どちらが良いかと言うと私的にはこちらなのですが、売り方としては「マジョーラのトラペジウムと同様」と言えた方がユーザーの受けは良さそうなので、難しいところですね・・・。

こちらはアンドロメダⅡに該当するCF-ANDⅡです。

この色はクドさが無く上品で、やはりと言うか間違いが無いですね。

こういった色相が変わる塗色は、多層構造を持つ光干渉型パールの大きな特徴です。偏光パールと呼ばれる方が多いと思いますが(実際その傾向がある色もありますが)、どちらかと言うと光干渉型寄りなので私はそう呼ぶようにしています。

こちらは最も色変化の激しい色で、マジョーラで言うと「アンドロメダ」となり、今回使ったクロマフレア顔料もそれと同じ物となります。当店ではCF-ANDとしました。

ちょっとクドイ所はありますが、派手さを好むマイクの塗装には向いていると思います。

ただクロマフレア顔料を使った塗料はどれも高額なので、通常の3コート塗装割増にさらに追加費用は必要になると思います。スプレーガンのグリップを握る度に数百円が飛び出るといった感じなのでちょっと恐ろしいですね(笑)。

ちなみに出来上がった色見本はこんな感じで工場の壁に飾っています。

単に飾るだけでは無く、色の検討&検証する際には外して持ってそれぞれ比較して、本塗りの時にも色に差異が無いかの確認など、かなり重宝しています。まさにこれのお陰で今の小物塗装の仕事が成り立っていると言っても過言では無いかも知れません。

現在は工場に受付窓口は設けていませんが、いよいよ塗装屋としてこれはダメだという感じなったら(目に見えて仕上がりが劣るようになったら)私は現場を引退し、若い塗装屋さんにでも間借りで入って貰って、私はフロント業務のみ行う元請け業にでもなろうかと考えています。そしていずれ工場の設備をそのまま譲り、私はマイクとかリモコンキーとか小さい物だけを塗って緩やかに日々を過ごせていければと思ってます。

まあ家のローンがまだ20年以上残っているのでそんな隠匿生活は夢のまた夢ですが(笑)

STANDOX+クロマフレア

クロマフレア顔料と言えば日本ペイントのマジョーラが有名ですが、その他の塗料メーカーでもこれと同じが顔料を使った塗料は販売されています。

上記の画像はDUPONT社(現アクサルタ)の「クロマリュージョンカラー」の色見本帳で、この他にはロックだと「ロッククロマシリーズ」、イサムだと「TCパールコンクPRTRモルファ」とかですね。

特種塗料と言うかクロマフレア顔料

私が使う独スタンドックスの塗料にもクロマフレア顔料を採用した原色はあるのですが、この場合それ単体ではなく、他の色と混ぜて作ったパッケージ色=「standox xclusive line」として販売しています。混ぜ物なのでクロマリュージョンカラーやマジョーラ程の強い変化が無い色が多く、しかも最初に作ったロットで終わりなので、それらが無くなったらもう二度と同じ色では塗れない!という、何かしらのコンセプトが無ければ敢えて使うような事はなさそうな謎設定だったりします。

また上記のサイトではさらに既存のExclusive Lineを補完する「Special Effects Paints」なる新色も出ているような事が書かれていますが、多分これらもクロマフレア顔料単体では無さそうで、派手にしたい小物塗装の場合にはこれらの色では物足りないんですよね。

だったらマジョーラをそのまま使えば良いんじゃ?と思うかも知れませんが、塗装は「ベースコート+トップコート」の組み合わせで塗膜として完成するので、そうなると今使っているSTANDOXの塗装としては使えない(嘘&偽物)になってしまうのでNGなんですよね。かといって日本ペイント社製のベースコート=アドミラの黒とクリアーを使うのはダウングレードでナンセンスな気がしますし…。

と言う訳なので、今まではこういったパウダータイプの顔料を取り寄せ、

それをSTANDOXのベースコート用樹脂=MIX599に添加してスタンドックスの塗装システムとして使っていたのですが、

これだとどうしても「クロマフレア風」や「マジョーラ調」と言った感じで本物感が無かったので、

今回新たに本物のクロマフレア顔料「ChromaFlair」を使った、STANDIXの樹脂で塗料を作ってくれる塗料屋さんを見つけました!

元々は釣り具等の塗料を扱っているそうで、それ単体では販売不可能なクロマフレア顔料を、こちらが指定した樹脂=STANDOX MIX599に混ぜて貰える事になったのです。

上の画像に映っている塗料缶がスタンドックスのベースコート用樹脂=MIX599で、これ単体だと色は付かなく、例えばこれに黒の顔料を混ぜて黒としての原色=MIX571を作る、といった感じになります。今まではこれに上記のようなパウダータイプの顔料を混ぜたり、キャンディーカラーの場合はそれ専用の原色=例えばハウスオブカラー社のKKシリーズを添加して使っています。

ちなみにクロマフレア顔料は上記のような粉状ではなく、若干溶剤を含んだ湿った状態で流通しているとの事で、とてもセキュリティが高い物なので製造メーカー=米JDSU社と契約していなければ入手は不可能、代理店からの小売りでも顔料単体での販売は出来ないという事で、こちらが指定した塗料=MIX599に混ぜて貰い、今までこの世に存在しなかった「STANDOX仕様のクロマフレアカラー」を作ったという訳です。

と言う訳で、早速色見本を作成する事にしました!

色相変化の強い色はマイクでの需要が高いので、樹脂で作ったそれらの素体と、

あと壁に飾っておけるプレート型の色見本も作成しておきます。

また後日知り合いの塗装屋さん(GUNさん)とマジョーラとの色の比較をする為に、BLACKRABBiTガチャのDIY用素体(未塗装品)にも塗っておく事にしました。

下色に黒のベースコートを塗り、それぞれの塗色を重ね、最後にクリアーを塗って本塗り完了です。

今回お世話になった塗料さんでは、マジョーラカラーにあるコスモセレクション6色と、さらにそれには無い3色のラインナップがあり、今回はその内の6色を使っています。

こちらはマジョーラで言う「セイファート」で、ただ日本ペイントの要素は全く入っていないので、当店では「CF-SYF」と呼ぶことにしました。

こちらは同じくマジョーラで言う「アンドロメダ」ですね。同じくクロマフレアと頭の文字を使って「CF-AND」としました。

こちらも同じくマジョーラで言う「トラペジウム」なのですが、今回はこれに似た色=新顔料も入手しています。ぱっと見はほぼ同じ色なのですが、比べると新色の方が色の変化が強く、どちらを使うといえば新しい方が断然良い感じです。

こちらはマジョーラカラーには無いクロマフレア原色で、「CF-STB」と呼ぶことにします。

こちらはマジョーラで言う「アンドロメダⅡ」ですね。かなりメジャーな色です。こちらは「CF-ANDⅡ」と呼ぶことにしました。

塗った物それぞれを比色するには3次元形状の立体物と、

平面状の物があると判り易いので、それぞれを組み合わせた色見本プレートを作成し、後日改めて検証しようと思います。今回も全くお金にならないどころか高額な材料費で赤字必至ですが、こういった事をやってようやく新しい仕事が出来るという事もあるので、やはりというか地道に続けていかないとですね。