STANDOX+クロマフレア

クロマフレア顔料と言えば日本ペイントのマジョーラが有名ですが、その他の塗料メーカーでもこれと同じが顔料を使った塗料は販売されています。

上記の画像はDUPONT社(現アクサルタ)の「クロマリュージョンカラー」の色見本帳で、この他にはロックだと「ロッククロマシリーズ」、イサムだと「TCパールコンクPRTRモルファ」とかですね。

特種塗料と言うかクロマフレア顔料

私が使う独スタンドックスの塗料にもクロマフレア顔料を採用した原色はあるのですが、この場合それ単体ではなく、他の色と混ぜて作ったパッケージ色=「standox xclusive line」として販売しています。混ぜ物なのでクロマリュージョンカラーやマジョーラ程の強い変化が無い色が多く、しかも最初に作ったロットで終わりなので、それらが無くなったらもう二度と同じ色では塗れない!という、何かしらのコンセプトが無ければ敢えて使うような事はなさそうな謎設定だったりします。

また上記のサイトではさらに既存のExclusive Lineを補完する「Special Effects Paints」なる新色も出ているような事が書かれていますが、多分これらもクロマフレア顔料単体では無さそうで、派手にしたい小物塗装の場合にはこれらの色では物足りないんですよね。

だったらマジョーラをそのまま使えば良いんじゃ?と思うかも知れませんが、塗装は「ベースコート+トップコート」の組み合わせで塗膜として完成するので、そうなると今使っているSTANDOXの塗装としては使えない(嘘&偽物)になってしまうのでNGなんですよね。かといって日本ペイント社製のベースコート=アドミラの黒とクリアーを使うのはダウングレードでナンセンスな気がしますし…。

と言う訳なので、今まではこういったパウダータイプの顔料を取り寄せ、

それをSTANDOXのベースコート用樹脂=MIX599に添加してスタンドックスの塗装システムとして使っていたのですが、

これだとどうしても「クロマフレア風」や「マジョーラ調」と言った感じで本物感が無かったので、

今回新たに本物のクロマフレア顔料「ChromaFlair」を使った、STANDIXの樹脂で塗料を作ってくれる塗料屋さんを見つけました!

元々は釣り具等の塗料を扱っているそうで、それ単体では販売不可能なクロマフレア顔料を、こちらが指定した樹脂=STANDOX MIX599に混ぜて貰える事になったのです。

上の画像に映っている塗料缶がスタンドックスのベースコート用樹脂=MIX599で、これ単体だと色は付かなく、例えばこれに黒の顔料を混ぜて黒としての原色=MIX571を作る、といった感じになります。今まではこれに上記のようなパウダータイプの顔料を混ぜたり、キャンディーカラーの場合はそれ専用の原色=例えばハウスオブカラー社のKKシリーズを添加して使っています。

ちなみにクロマフレア顔料は上記のような粉状ではなく、若干溶剤を含んだ湿った状態で流通しているとの事で、とてもセキュリティが高い物なので製造メーカー=米JDSU社と契約していなければ入手は不可能、代理店からの小売りでも顔料単体での販売は出来ないという事で、こちらが指定した塗料=MIX599に混ぜて貰い、今までこの世に存在しなかった「STANDOX仕様のクロマフレアカラー」を作ったという訳です。

と言う訳で、早速色見本を作成する事にしました!

色相変化の強い色はマイクでの需要が高いので、樹脂で作ったそれらの素体と、

あと壁に飾っておけるプレート型の色見本も作成しておきます。

また後日知り合いの塗装屋さん(GUNさん)とマジョーラとの色の比較をする為に、BLACKRABBiTガチャのDIY用素体(未塗装品)にも塗っておく事にしました。

下色に黒のベースコートを塗り、それぞれの塗色を重ね、最後にクリアーを塗って本塗り完了です。

今回お世話になった塗料さんでは、マジョーラカラーにあるコスモセレクション6色と、さらにそれには無い3色のラインナップがあり、今回はその内の6色を使っています。

こちらはマジョーラで言う「セイファート」で、ただ日本ペイントの要素は全く入っていないので、当店では「CF-SYF」と呼ぶことにしました。

こちらは同じくマジョーラで言う「アンドロメダ」ですね。同じくクロマフレアと頭の文字を使って「CF-AND」としました。

こちらも同じくマジョーラで言う「トラペジウム」なのですが、今回はこれに似た色=新顔料も入手しています。ぱっと見はほぼ同じ色なのですが、比べると新色の方が色の変化が強く、どちらを使うといえば新しい方が断然良い感じです。

こちらはマジョーラカラーには無いクロマフレア原色で、「CF-STB」と呼ぶことにします。

こちらはマジョーラで言う「アンドロメダⅡ」ですね。かなりメジャーな色です。こちらは「CF-ANDⅡ」と呼ぶことにしました。

塗った物それぞれを比色するには3次元形状の立体物と、

平面状の物があると判り易いので、それぞれを組み合わせた色見本プレートを作成し、後日改めて検証しようと思います。今回も全くお金にならないどころか高額な材料費で赤字必至ですが、こういった事をやってようやく新しい仕事が出来るという事もあるので、やはりというか地道に続けていかないとですね。