色見本キーホルダー CF-SYF

趣味で作成している色見本キーホルダーです。こちらは枠にマジョーラセイファートに該当するクロマフレア顔料を使用しています。クロマフレア顔料=「ChromaFlair」は米JDSU社の製品で、それをSTANDOXのベースコート用樹脂=MIX599に添加してスタンドックスの塗装システムとして使えるようにしています。巷で勘違いされているマジョーラ風の物とは違う、本物の顔料を使用しています。

今回の枠では初めての販売となるのでどれが良いのか作ってみないと判らない所もあり、色々な種類で作成してみました。画像の物は同じくマジョーラカラーであるマゼラン該当のクロマフレア顔料のCF-MGEを、ラップを使ってマーブル柄にした物となります。

↓こちらですね。

表面は赤茶色で、透かしはゴールドに変化します。

こちらは背板にウォルナットを組み合わせてみました。

合成樹脂(アクリル)と天然素材の組み合わせはどうかと思いましたが、緑と茶色が自然な感じで合っています。

好みにもよりますが、意外と良いかもですね。

左から、先ほどのCF-MGEマーブル柄→シルバーホログラムラメ→CF-ANDⅡ(マジョーラアンドロメダⅡ該当)となります。

左からウォルナット→CFーANDⅡ→CF-MGEマーブルとなります。

結晶塗装の黒は間違いが無いというか大体なんでも合いますね。

裏側にはRGB値の色相環を記しているので、仕事にも活用できるのでは、と思います。

デザフェス間近という事もあり、連日アルバイトに来て貰って色々と準備を進めています。画像は工場二階で仮想デザフェスのブースを設置しているところで、単に並べるだけだと何が違うのか判らなくなるので、この後POPを施していきます。

色見本キーホルダー グラデーション塗装

 先日行った色見本キーホルダー制作ワークショップではクロマフレアカラーを使える事にしたのですが、やはりと言うか不安もあったので事前にサンプル品を作る事にしました。

使った色は先日新たに導入したCF-AND=マジョーラアンドロメダに該当する色と、ピンク系のクロマフレア風No.64の2色となります。ちなみに画像だと「ANDⅡ」となっていますが、直前にANDに変更しています。

枠のパーツは裏側から塗装する方法となるので、クロマフレアカラー→黒→クリアーの順番となっています。

背板と4ピース色見本のパーツは表側から見るので、黒→クロマフレアカラー→クリアーの順番となっています。左がアンドロメダに該当するクロマフレア顔料で、右がピンク系のクロマフレア風顔料です。それぞれ見る角度で色相が変化します。

完全硬化後、枠のパーツを裏側からレーザー彫刻→カットを行います。

販売用キーホルダーの場合はA3程のサイズのアクリル板前面に塗装してからレーザー彫刻&カットを行うのでまだコストを抑えられますが、グラデーション塗装等の塗り分けとなると位置を合わせる為、今回のように治具に嵌めて個別にレーザ加工をする必要があるので、ワークショップだからこそ出来る感じですかね(出来ない事は無いのでいずれ量産もしてみたいですが)。

レーザー彫刻を行ったドロー部も通常はSTANDOXを使っていますが、今回はワークショップと同様、模型用の塗料を使って行いました。

台紙を剥がすとこんな感じです。

グラデーションで塗った枠は2セット分ありますが、ワークショップ本番ではこれのどちらかを使って作ります。というのもレーザーカット&彫刻はちょっとした事で使い物にならなくしてしまう事があるので、片方は予備用といった感じとなります。画像だとグラデーションの配色を上下逆にしてしまった場合といった感じですね(これは敢えてですが間違えた場合は取り返しがつかないので)。

4ピース色見本キーホルダーはおまけ的に作れる物で、こちらの黒枠か、

白い枠のどちらかで作れます。

ドロー部の色はそれぞれ選んで塗って貰っていますが、ここで結構時間が掛かってしまっているので、今後はこれは予め塗っておくか、もしくは本番前(塗装した方の枠部品)の手本としてその場で私がやるようにしようかと思っています。

尚、色見本キーホルダーの制作ワークショップで使える色数は「4色」までですが、

クロマフロア系の塗装は下色に黒を塗った「3コート塗装」となる為、これ1色で「2色分」の扱いとなります。

ただ「黒」も可能ですので、実質今回の場合だと「CF-AND」「No.64」「黒」の色見本を作成しています。

なので今回の背板の部分を「黒」にする事も可能です。

またはクロマフレアカラーを1種類に留め、その他の色(2コート塗装)を2色使うという事も可能です。

まだ参加したいという方がいらっしゃいますので次も同じ内容にする予定です。

開催する際は事前にSNS(X)でご案内しますので、宜しければそちらをチェックしておいて頂ければと思います。

クロマフレアカラー入荷

以前にも何度かお願いしている塗料屋さんから、新しいクロマフレアカラーを購入しました。通常では入手できない米JDSU社のクロマフレア顔料「ChromaFlair」を、STANDOXの塗装システムで使えるようにした仕様ですね。尚今までは缶に詰めて貰っていましたが、小分けする際に零してしまうので今回からプラスチック製のボトル容器に変更して貰いました(シールは私が作った物を貼っています)。

という訳で、今回はマジョーラのアンドロメダに該当する色=当店規定CF-ANDで枠を塗りました。

正面はグリーン味があり、

そこから青、

さらに紫、

さらにオレンジへと変化します。

ちょっとクドいので大きい面積では敬遠しがちですが、平面で小面積の場合はこれくらい変化が強い色も面白いかと思った次第です。尚、背板はブラックホログラムラメを採用しています。

こちらは枠は同じで背板を黒の結晶塗装にした物となります。

結晶塗装はこれまで使っていた塗料=焼付リンターが廃盤になってしまったので当店としても受付を停止しましたが、残っている塗料は多少あるので、キーホルダーのパーツ程度ならまだこれからも作っていけるかと思っています。

こちらもある程度の数を作ったら今年7月に開催されるデザフェスでの販売と、ウェブショップでも購入できるようにしようと思います。

ちなみに細かい事ではあるのですが、アクリル板をレーザーで切る際、スタートとゴールの地点をその都度変える事でつなぎ目の段差が出来る事を防止しています。言わないと(言っても)気がつかないような些細な変化ですが、少しずつでも仕上がりが良くなっていくのが結構楽しいです(逆を言うと以前作った素材がちょっとでも気になると使いたくなくなって捨ててしまうという傾向にあり、利益率が上がるどころか益々赤字路線が増える一方で…)。

ワークショップ用にこの色を使ったグラデーション塗装を行ったサンプルの画像もありますので、そちらも後日紹介しようと思います(纏めてしまうとあと後から記事を探すのが難しくて)。

STANDOX+クロマフレア色見本 完成

先日クロマフレア顔料を使って塗装しておいた各色見本です。

最近マイクの色見本は作っていなかったので久しぶりですね。

プレート型の色見本はMDF板をレーザーでカットし、それに印刷した紙を糊で貼っています。何ともアナログな作業で、まあまあ手間は掛かるのですが、色板だけだと飾ってもつまらないですし、一度仕舞うとどこにいったか判らなくなってしまうのでこれが一番有効だと思ってます。

以前「なんで車の形なんですか?」と聞かれた事があるのですが、そもそもSTANDOXは車体を塗る為の塗料ですし(私もそれで育ってますし)、色見本用の素体としては元々車の形をしたブリスターパックみたいな物があるのですが、それだとサイズが大きいので邪魔で、なのでそれをここまで小さくしたという感じです。

色の変化や全体の雰囲気を感じるのであれば、やはりこういった複雑な形状をした物が有効ですね。

 

左の大きいBLACKRABBiTは以前GUNさんから購入した物で、こちらには日本ペイントのマジョーラ、アンドロメダⅡが使われています。

対して右側の小さい物が今回塗装した物で、同じくアンドロメダⅡに該当する塗色です。

今回塗料を作ってくれた塗料屋さん曰く、「現在のクロマフレア顔料は以前よりも粒子が均一化されている為、色変化の差異は昔のマジョーラよりも綺麗になっている」との事でした。実際見た目もそう感じますし、恐らくは顔料を潰すローラーが進化したのではないかと思っています。顔料をより細かく出来るようになった事で、透過性の赤が染料から顔料に移行したのと同じような感じですかね。

こちらはどちらも同じ様に見えますが、違う顔料とんあります。

右手前がマジョーラで言うトラペジウムですが、それに比べると左側の新しい色(マジョーラには無い色)は輝度感が強く、色の変化もシャープになっています。

こういった場合、立体物だと判り難いのですが、

平面の色見本で見るとその差は明確です。右がトラペジウムに該当するクロマフレア顔料で、左がそれより新しく出た同社の顔料を使った物=CF-PRGです。マイクにも塗っているので後ほど詳しく紹介します。

こちらもマジョーラのラインナップには無い、クロマフレア顔料を使った色で、

元々当店にあるNo.19と似た色となっていますが、

やはりと言うか色が変化する境界がハッキリとしていて、粒子感も細かく、そして均一に、輝度感も高いのが特徴です。一言で言うと「深みがある」といった感じですかね。

マイクは専用のページで紹介するのでちゃんと撮影しておきました。

とは言ってもいつもと同じく画像の編集はサイズの縮小のみで、それ以外は撮ったままとしています。

この手の色はコントラストを強調するだけで断然格好良くなるのですが、塗装を仕事としてやっている身としてそれはナンセンスですし、私が依頼する立場だったらそういう所には依頼したくないですからね。インスタやTwitterでは加工しまくった画像が散見されますが、いつか嘘をついている自分に疲れてしまうのではと心配しています。

こちらはトラペジウムに似てそうでは無いクロマフレア顔料=CF-PRGの色となります。

塗料の説明としては「トラペジウムと比較してレッドが明るい」とありますが、赤味というか「オレンジ味」が強いといった感じです。トラペジウムの方は青味あります。

トラペジウムに比べて色も濃く感じるので、どちらが良いかと言うと私的にはこちらなのですが、売り方としては「マジョーラのトラペジウムと同様」と言えた方がユーザーの受けは良さそうなので、難しいところですね・・・。

こちらはアンドロメダⅡに該当するCF-ANDⅡです。

この色はクドさが無く上品で、やはりと言うか間違いが無いですね。

こういった色相が変わる塗色は、多層構造を持つ光干渉型パールの大きな特徴です。偏光パールと呼ばれる方が多いと思いますが(実際その傾向がある色もありますが)、どちらかと言うと光干渉型寄りなので私はそう呼ぶようにしています。

こちらは最も色変化の激しい色で、マジョーラで言うと「アンドロメダ」となり、今回使ったクロマフレア顔料もそれと同じ物となります。当店ではCF-ANDとしました。

ちょっとクドイ所はありますが、派手さを好むマイクの塗装には向いていると思います。

ただクロマフレア顔料を使った塗料はどれも高額なので、通常の3コート塗装割増にさらに追加費用は必要になると思います。スプレーガンのグリップを握る度に数百円が飛び出るといった感じなのでちょっと恐ろしいですね(笑)。

ちなみに出来上がった色見本はこんな感じで工場の壁に飾っています。

単に飾るだけでは無く、色の検討&検証する際には外して持ってそれぞれ比較して、本塗りの時にも色に差異が無いかの確認など、かなり重宝しています。まさにこれのお陰で今の小物塗装の仕事が成り立っていると言っても過言では無いかも知れません。

現在は工場に受付窓口は設けていませんが、いよいよ塗装屋としてこれはダメだという感じなったら(目に見えて仕上がりが劣るようになったら)私は現場を引退し、若い塗装屋さんにでも間借りで入って貰って、私はフロント業務のみ行う元請け業にでもなろうかと考えています。そしていずれ工場の設備をそのまま譲り、私はマイクとかリモコンキーとか小さい物だけを塗って緩やかに日々を過ごせていければと思ってます。

まあ家のローンがまだ20年以上残っているのでそんな隠匿生活は夢のまた夢ですが(笑)