アップサイクル

can 原料を溶かしたりして再利用・再循環する事をリサイクルとすると、廃棄物のあらゆる部分を使用して新しい価値や活用法を見出す事をアップサイクルと言うらしいです。まあそんな事はどうでも良いのでして、これです、これ。

塗装屋さんなら判ると思いますが、使い終わったシンナーの一斗缶って中がとても綺麗なのに(見た目だけでは無く雑菌がゼロ!)、そのまま捨てるのはいつも勿体無いと思っていて、かといってそのまま置いておくのも邪魔ですし、さらにこれを潰して平らにするのは結構な手間なので、気付くと裏の方で山積みになっていたりと・・・。結構厄介者なのです。

ちなみに購入した塗料販売店の方に言うと回収してくれるのですが、余り快い感じでも無いので何とか再利用出来ないかな~と考えていたのです。

can1 ちなみにこれをスピーディーに解体する為の専用のお化けみたいなカッターがあるのですが、私のそれはいつの間にかどこかに行ってしまったので、今はタガネとハンマーで叩いて切っています。

が、今回ふと気がついたのですが、もしかしてこれって普通の缶キリでも切れるのでは・・・?と思ってちょっと試したら、見事に簡単に切れてくれました(笑)。私の中ではずっと「一斗缶は工具で解体する物」と固定概念があったのですが、実は簡単に切れたらしいです。こういうのが本当に怖いですね・・・。

can2 ただ切り口はそれなりですので、折り曲げてアルミテープを貼るなどして引っかからないようにしておくと良いと思います。まあ切ったらシンナーで消毒すれば良いだけですけどね(本当にいつもそうしてます。

can3 切り口はハンマーで叩けば簡単に潰れます。尚、一斗缶でゴミ箱を作るのは定番で、当工場にはこれにキャスターを付けた稼動式の物を既に使っています。他にはちりとりなんかを作る人も居ますが、最近は何でも安く買えるのでこれをわざわざ加工して使う人も見かけませんかね・・・。

can4 ちなみに今回はゴミ箱では無く「材料ケース」として使おうと思っていて、箱自体はそのままのサイズでちょっと大き過ぎるところはあるのですが、要は床にさえ置かなければ邪魔では無いので、今回はこれにフックを付けてワイヤーネットに吊るしてしまおう!と言う作戦です。以前紹介した、KindleFIREをワイヤーネットに引っ掛けるようにしたのと同じような感じですかね。とにかく私は昔から吊るすのが好きなのでして・・・。

can5 そしてフックですが、今回はコンセプトがアップサイクルと言うかお金を掛けない?という感じなので出来合いの物を使うのでは無くその辺にあったアルミ板の端材を使って作ります。確かこの端材は「BMWの樹脂製エンジンカバーを見た目をアルミみたいに!」の時に使ったアルミフィンの余りだと思います。5年前のをまだ持っているってどんだけ・・・(苦笑)。

can6リベットで固定したらグイっと曲げてフック完成です。探すより作った方が早いだろうって感じですかね。

can12リベットの裏側はこんな感じで少し出っ張りますが、必要なら熱収縮チューブでも被せてあげれば怪我などはし難くなると思います。

ちなみに現在仕事でご依頼頂いているヴィオラ・ダ・ガンバのカーボンケースでは、元々このリベットを全部ネジに交換すると言うことをやっていて、今回はリベットを多用しましたが、いやー本当にこれは楽だなぁ・・・(笑)なんて今更ながら痛感しています。ネジの場合一個止めるのに数分掛かりますがリベットなら瞬殺ですからね。ガンバもきっととっくに終わっていますよ(いや、本当にお待たせしてすいません・・・)。

という事でこれでワイヤーネットに引っ掛けられるようになりましたが、これだと余りにも適当過ぎるので(笑)、もう少し手を加えてみる事にしました。ちょっと長くなってしまったのでそちらは後日紹介しますね。上手くいけば今後の一斗缶はむしろウェルカム!、と言う事になると思います。

うーん、なるかなあぁ、と(笑)。