凸文字鋳造型 蓋付きVer.

road67NDロードスターのヘッドカバー用として作成している凸文字は既に良い感じで出来たいたりするのですが、ちょっと厚みがあり過ぎて削るのが大変そう・・・という事で、今度はこれを薄く仕上げようと型を作り直してみました。ちなみに今はロードスター用として作っていますが、上手くいけば他にもどんどん応用するつもりです。プラスチック製のエンジンカバーなのに結晶塗装とこの凸文字が光っていたら、もう金属にしか見えないのでは・・・なんて思っていたりしますので(実はこれが長年の夢でした・・・)。

road70 と言う事で新たに用意したのは3mm厚のフランジが付いた蓋です。鋳込み型の深さは6ミリでしたが、これを浅くしてしまうと奥まで金属が流れ込んでくれないのではと思い、深さはそのままにして上から圧力を掛ける事にしました。

road71閉じるとこんな感じです。遂に4枚来ましたか・・・。

 

road72 maZDaの方もこんな感じです。もう落雁を作る型みたいになって来てしまいましたね。

road73 閉じるとこんな感じです。そんなに上手くいくかなぁ・・・と一抹の不安が(笑)。

road74 MAZDAの方は完全に土台無しの文字単体にしたかったので、先日作ったアレでは厚みがあり過ぎますから、ちょっと勿体無いですが再利用させて頂く事にしました。

road75 そして今回の秘密兵器です。樹脂の注型では必須アイテムの離型ですが、多分今回の金属にも効くだろうと思って使ってみることにしました。そもそもシリコン(シリコーンですか)は熱に強いので多分応用出来ると思ったんですよね。と言うか単に油ですし。

road76 そして溶かしたピューター(金属)を流し込んで直ぐに蓋を閉じます。余計に入っていた金属は上手くフチから溢れてくれて、ちょっと偶然っぽいですがこれは期待出来そうです。

実は作業前に皮手袋を探したのですが溶接用のゴツイのしかなく、多分それだと上手く作業出来なさそうなので結局素手でやってしまったのですが、予想以上に上手く金属が飛び散ってくれたので(?)、ちょっと危なかったかも知れません。次までに見つけておかないとですね。

road77 ちなみに蓋の裏側のフランジは直前になってもう少し厚みが欲しいと思い、厚紙を3枚かさねて合計4ミリくらいにまでしたのですが、それがいけなかったのか所々で金属が表面張力してしまい穴が開いてしまってます。でも見事に蓋は出来たので、今回はそれだけで十分な収穫でした。

road78 そしてもう一方のMAZDAですが、残念ながらこちらは蓋をする時にズレてしまい、そのまま押し型の文字が取れてしまうという結末に・・・(苦)。金属は樹脂と違って可使時間が短いので(5秒くらいでしょうか)やり直しは効かないんですよね。

road79 まあそんな事でしたが、最初に塗っておいたシリコーンのお陰で型枠は非常に簡単に剥がす事が出来ました。型にテーパーが付いていないので破壊するのは仕方ないにしてもこれだけ作業性が上がってくれれば十分です。失敗はしましたがこちらも良い収穫はありました。

road80鋳込み具合としては良さそうに見えますが、実は「D」の穴の中にちょっと広めな空間みたいなのが出来てしまっているので、これを面研しても上手く文字が残ってくれそうもありません。という事でこちらも再度溶かしての再利用となりますかね。

仕事であれば一発良いのを作るだけに尽力するところですが、今は今後の応用の事を考えているので、むしろ今のうちに出来るだけエラーを出しつくしておいて安定した供給が出来るようにしたいと思います。

いつか「ヘッドカバーに結晶塗装と、「L28改3.1L DOCH」って文字を金属で入れられますか?」ってお問い合せが来た時に即答出来るようにしておかないとですからね(今時居ませんか・・・)。