凹み部のマスキング

現在塗装の仕事で作業中のフェラーリ458のリモコンキーカバーですが、跳ね馬のエンブレムを外した場所のマスキングに、今回新しい方法を試してみました。

ちなみに今までにはエアコンのパイプなどを通すために壁に開けた穴の隙間を埋める時に使うシールパテや、

離型剤を塗ってウェーブエポキシパテなどを詰めていましたが、

 今回は少し前に知り合いの塗装屋さんから頂いた「熱で柔らかくなる樹脂」を試してみました。簡単な形ならこれを型にして樹脂を流し込めば複製も手軽に出来てしまうと言う優れものです。本当ですかね~(笑)。

 柔らかくするには80℃程の熱が必要との事で、100℃のお湯を入れましたが、

 練っている内に固まってしまうので、窪みに詰めてそのまま熱湯に沈めてみました。

 余分を取り除いてはまた熱湯に入れてを繰り返し、丁度良さそうな感じになったら水で冷やして固めます。エッジの少し下側で、バリが出来ない様にこの辺は気を遣いました。

おおお・・・(驚)。

素材はどうやらポリエチレンで、それ自体はヌルヌルしたりせず、また取り外しの為に離型剤などのワックスも必要無い為、これは塗装作業において凄く便利かも知れません。

¥100ショップで普通に売っているみたいですが私は一度も見た事は無く、今回初めて使ってみましたが、いやはや巷には普通に凄いのが売っているんですね。これを使えば悪い事がし放題じゃないですか(笑)。

早速フェラーリのリモコンキーカバーにサフェーサーを塗る際のマスキングに使ってみました。

サフェーサーが固まる前にピンセットで取り外し、

残留物も全くないのでそのまま続けて最後に1コートサフェーサーが塗れます。これがシリコーンだったらハジキだらけになる訳ですが(それ自体が塗装をハジク危険な物質なので)、これはもしかすると凄い物を手に入れてしまったかも知れません。デスマスクとかも普通に作れてしまいそうですね(そこか!と。笑)。

 ちなみにこちらは先日の遠心注型で出来上がった色見本用の注型樹脂ミニカーです。

 出来が良かったので殆どがキーホルダー用に使えそうで、ただやはりと言うか何故と言うか小さいピンホールが多いので結局サフェーサーを塗る事にしました。そのまま上塗りに行ければとても楽なのですが、中々そう上手くは行かないようです。あと試していないのは超音波洗浄なので、今度はそれをどうにかしてみようと思います。

と言うかこれが回転する台を造れば、一つ一つスプレーで塗らないでディッピングでいけるんじゃ!(と駄目な方向に思考が傾きつつあります)。

PRO_Fit極小エンブレム デカール~本塗り

先日CNCでカットして貰ったドライカーボンですが、

速注文も入っていますので作業着手しています。

以前使ったデカール用のデータを引き出し、

 ALPSのドライプリンターで印刷しました。

インクはメタリックシルバーで、その上にクリアー(艶出し)をページ合成で重ねて印刷しています。

ちなみにこれだけの量を一度に印刷したのには理由があって、

こういったインクリボンの重ね合わせのスジや、

 ちょっとした欠けが気に入らないので、

 良く出来た分だけを使って後は捨てると言うスタイルです。今回は2列分、10個の内の2個だけが使える物でした。10枚の内8枚は気にいらないので捨ててしまいます。

足付け処理をしてベースクリアーを塗ったカーボンにデカールを貼り付け、

本日クリアーも塗り終わりました。

実は少し前から、とある大学からかなり難易度の高い塗装のご依頼を受けていまして、昨日ようやくベースコートが終わり、本日改めて緒を締め直してクリアーの塗装に挑んだ次第です。

失敗すると大変な迷惑が掛けてしまう案件でしたが、何とか無事本塗りまで終えてる事が出来てッとしています。これでようやく悪夢に魘されなく…。

カーボンエンブレムは最後に穴を開けてキーホルダーを着けられるようにします。工程に問題が無ければ次はもっと数を増やして、ウェブショップに並べられるようにしようと思います。

1/43ポルシェミニカー 組み付け

 先日本塗りを終えていた1/43ポルシェカレラターボのミニカーです。

かなり時間が空きましたが特に問題が起きたと言う訳では無く、お納めする予定日が8月なのでゆっくりやらせて頂いている次第です。どうぞご安心下さいませ。

 クォーターパネルのサイドダクトについては、最後に穴の中を艶消し黒で塗ろうとも考えていましたが、そのままでも見栄えが良いので結局塗らない事にしました。当然ですが溝などへの墨入れもしません。

 リヤに貼ったデカールは段差が殆ど判らないので、こちらもそのままにしました。なので全体の磨き処理はしていなく、全て塗りっ放しの状態となります。

 ミラーは先に付けると他を組み付けている時に折ってしまいそうなので、こちらは一番最後にする事にしました。反射シートは無くしてしまいそうなので先に貼っておきます。

 と言う訳で、予め外しておいた外装部品を取り付けていきます。

 テールランプはレンズの下に反射シートが貼ってあった為、こちらも元通り貼っておきます。

 元々の付属品は瞬間接着剤らしき物が使われていましたが、塗装屋的にそういうのは使いたくないので(と言うかそもそも持っていません)、今回は木工用ボンドを使って組み付けます。

「おいおい、プラスチックにそれは駄目だろ」と思われるかも知れませんが、実は以前こういうテストをしていて、私的にはスーパーX等の溶剤系を使うよりメリットは大きいと考えています。

こちらは2年前くらいにテストしていた物で、アクリル辺にシリコーン接着剤を使っての接着テストを行っていました。

結果としては、透明度はある程度確保出来ましたが、密着性は良くありませんでした。利点としては可使時間が長いくらいです。

ちなみにアクリルの接着にはジクロロメタン(二塩化メチレン)を使っていますが、あれは色々弊害もあるのでそれ以外に何か良い物はと探していたところ、木工用ボンドが一番適していました。

参考までにどうぞ↓

アクリルトラス作製

 こちらも2年くらい前に行った時の画像です。

プラスチックの素材はアクリルで、プライマーなども使っていません。

 固まる前は白く濁るので、透明アクリルの接着に使うには適していないかと思いきや、

先日のスマホカバーのデカールと同様、固まると透明になって、しかもかなりの接着力を発揮してくれます。これは二枚を組み合わせましたが、接着剤単体でもちゃんとくっ付いているのを確認しています。

「木工用」と言う概念からして、私自身長い間使用する対象を「木」だけと限定していましたが、この時のように実際にテストをしてみると予想以上の結果に度々驚かされます。逆にこういう事をしないで聞いた事だけを鵜呑みにしていると「FRP用プライマー」とか買ってしまうのかも知れませんね(元々塗装の密着が良い不飽和ポリエステル樹脂に、何故わざわざプライマーを塗るのか意味が分かりません)。

 木工用ボンドを使う上での一番の利点は塗膜にダメージを与えない事で、食み出て接着剤は濡れティッシュで拭き取れば簡単に取れるので、塗装した後の物にも安心して使えます。隙間に残っても固まれば透明になりますしね。

接着力はホットボンドよりも強く、また万が一には瞬間接着剤よりも剥がし易いので再分解(再塗装)を想定する場合には丁度良いです。勿論接着剤を使っても構いませんが、後で塗る方(分解する方)はとても困ります。

と言う訳で、ドアミラーを残して組み付けは完了しました。

後は全体に清掃して、最後に手袋をした状態で(指紋が付くのが嫌なので)ミラーを取り付け、そのまま撮影~アクリルケースに収めようと思います。

完成次第改めて日記の方で紹介しますのでどうぞもう少々お待ちくださいませ!

メダカ投入

半年程前にリセットして、メダカ用に再立ち上げをしていた水槽ですが、

その後流木を購入し、

灰汁抜きを行ってから水槽に投入していました。

ただ忙しくてその後もメダカが入る事無く、また最初に入れていたミナミヌマエビは水草を食べるので餌をあげる必要が無い(!)と言う事で、その後4か月くらいこの水槽は放置状態でした。

そして先日・・・

 おおお・・・。

 新たに買い替えたLED照明が明る過ぎる為か水草は伸び放題で、水槽の中はまるでジャングル状態でした。

しかしお陰で水は良い具合に出来て来て(微生物が育ってくれて)、ようやくメダカも投入できる頃合いになってくれていたようです。多分(笑)。

と言う訳で一旦全ての水草を取り出し、汚い部分はカットして新たに埋め戻しました。 余り変わり映えしない感じもしないでもないですが、まあ少なくとも照明の光は底まで届くようになったと思います。

 そしてなんと!最初に投入したミナミヌマエビは卵を産み、既に第二世代も順調に育っています。ヤマトヌマエビの繁殖は凄く難しい反面、ミナミヌマエビは放っておいても勝手に増えてくれるようです。その代わり寿命は一年程とかなり短いんですよね。

そして水槽立ち上げから半年、ようやく本命のメダカ投入です。

メダカは自身初めてで、今までは熱帯魚がメインでしたが、サーモやヒーターが壊れる度に嫌な思いをしたので、真冬でも常温で育てられる魚と言う事で今回のメダカに至った訳です。

と言う訳でメダカは超初心者なので種類も良く判らなく、取りあえず「ミックス」と呼ばれる混血?の、生後二週間ほどのまだ小さい状態で30匹程をお迎えしてみました。

親は「百式幹之」「金ラメ幹之」「三色琥珀錦透明鱗」との事で、最近のメダカは私が知っているメダカとは全く違って随分と華やかになっていてビックリしました。ラメって一体・・・。

今は時期的に良いのか毎日0.5ミリくらい大きくなっているようで(錯覚でなければ。笑)、日々の変化を見るのが帰ってからの楽しみになっています。

さらに今の水槽になって良かったのは、与える餌の量が極少量の為(と言うかメダカが来る前はあげる必要も無かったですし)、水が全然汚れない事です。水槽特有の匂いも無く、もしかしてこれって飲めるんじゃ…と思える程のクリーンさです。

ちなみに先日拾って来た石は結局入れるスペースが無く、ただもしこのまま繁殖していけばもう一個立ち上げても良いかも知れません。熱帯魚や海水と違って管理が非常に楽なので全然手間じゃないんですよね。そしてこうやって沼に嵌って行く訳ですか(笑)。