ダイソーMDFがレーザーカット出来ない件

100円で入手出来るダイソーのMDFは、ちょっとした工作に使うのにとてもコストパフォーマンスが優れていて、私もレーザー加工機導入直後には塗装スタンド等の作成に多いに利用させて貰いました。

ただその後100円ショップでMDFが売られなくなり、仕方ないのでネットオークション等で色々調べていたところ同等の金額で「不揃い品」みたいなのが売っていたので、それを大人買いして当面の間これで凌いでいました。

それも無くなっていよいよ市販品(高い)を買うか…と思っていたところ、なんとダイソーで同サイズの物が再販されている物を見つけました!当時と同じく300×400×6で¥100です(税別)。

早速持てるだけ買って在庫をしておき、工場に持っていってレーザー加工機でカットする事にしました。

・・・が!全然切れる気配がありません!

今までの設定だとパワー50%、スピード6mm/秒で切れていたところ、それを4回繰り返さないと切れなく(4回!)、しかしそんなに同じ場所を切っていると断面が焦げて煤だらけになってしまいます。と言うよりこれじゃレーザー機械が消耗していくばかりで全くコスト安ではありません。

最初は機械の問題かと思って、試しに残っていた市販品(規格品)の5.5mm厚のMDFを試しに切ってみると、こちらでは普通通りに切れました。どうやらダイソーのMDFはレーザーカットには不向きのようで、それについてTwitter(X)にツイートしてみたところ、同じような目に遭っている方々が居ました。

ちなみに左がレーザーで簡単に切れなくなったMDFのラベルで、右が今まで普通に切れていたラベルです(サイズが違う物なので200円ですが同サイズで100円で売られていました)。

という感じで、これはもう100円ショップのMDFは使えないと言う事で、色々探してみた結果、楽天ショップのモクザイヤさんが安いと思いました。

ただ送料が¥840だと思っていたところ、30枚だとこれが倍以上になってしまったので、その辺も考えて枚数を決めた方が良いかと思います。

その後は普通にレーザーカット出来るようになったので、仕事が終わってからデスクワークをする傍ら切っておいた物を貯めて、

塗装を行なったり、

同じくレーザーでカットしたウォルナットの突板を接着剤で固定して、

天然木仕様の背板を作ったりしています。

尚、壁時計については組み立て作業がマニュアル化出来ていると言う事もあるので、現在アルバイトをお願いしてこれを代行して貰っています。

5月に開催されるデザフェス59に当選したので、現在それに向けてキーホルダーやこちらの時計などを増産中です。仕事に支障が無いようにしつつ、十分な量は確保しておきたいですね!

猫型ドット画キーホルダー作成

今年の4月頃にお迎えした保護猫のつくねですが、

スマホのアプリで作って貰ったドット画を元に、

Illustratorでベクターデータを作成、

色見本帳から実際の色に近い感じの物を彩色し、

良さそうな色を選んだら、

それをデータ化して、

レーザーカットしたアクリル板に塗装を施しました。

それらのパーツを組み合わせ、いつもの土台に取りつけたら完成です。

枠は余っていた物を使ったのでマット地で、

中央のつくねと背板は艶あり仕上げとなっています。ちょっと判り難いですかね。

リュックに取り付けて撮影をしました。

一応は「色見本」を銘打っているので、それぞれ使った色はデータも残しています。

それぞれの色について具体的に言うと、


■背板の白・・・VWキャンディホワイト(LB9A)

■枠と目と口の黒・・・STANDOX原色 MIX571

■目の黄色・・・フェラーリGIALLO MODENA(4305)

■顔のグレー・・・PRO_Fit Color Chip Gray No.5


となります。なので後で同じ物を作る場合、これと全く同じ色で再現が可能です。一見当たり前の事のようですが毎回これを行おうとするのは結構な手間で、ぶっちゃけ適当に混ぜて作った方が断然楽だったりしますが、そこは塗装を仕事にしている身としてはちゃんとしておきたい所ですかね。実際企業様からの案件で、最初に御依頼頂いたマイクの塗装から数年経って「前回塗ったマイクと全く同じ色で」と御依頼頂いて、しっかりそれに応えられた経緯があったりしますので。

フィギアとかでは無い、こういった2次元的な物への塗装となると、どうしても単調な感じになり易いですが、今回のようなピクセルアートだと塗装との相性が良く、また組み合わせ次第で色々なキャラクターが作れるのが良い所だと思います。今後ワークショップやデザフェスでの販売といった事も出来そうな気がしています。

またそれぞれのパーツは1ミリ、2ミリ、3ミリと、それぞれ厚みの違うアクリル板を使っていて、立体感があるのもアクセントになって面白いと思っています。立体物に施された塗装は見る角度や光の当たる方向によって違った表現を感じられる(フリップフロップ性)のが良いところで、また塗装の質感は素材そのものに比べると段違いに良いですから、一度それを知ると(見ると)、また御願いしたくなるという事で当店

その後違う種類の猫ちゃんも作りました。

また普通に塗装で行っても面白いかと思い、時間が出来たらマイクの色見本なんかも作ってみようと思っています。

デザフェスでの販売方法としては、各色に塗装したパーツを購入される方に選んで頂き、その場で組み合わせてオリジナルのキーホルダーを作る!みたいな感じを考えています。

ゴールデンウィーク前から続いていた忙しさがようやく落ち着いてきたので(結局GWも夏季休暇も一日も休めていません・・・)、何とか年内に形に出来ればと思っています。

色見本キーホルダー 色相環12色+αイモリ 完成

Twitterのアイコンにもしているイモリ+色相環12色のキーホルダーですが、ようやく商品化出来ました!

元々は単にイモリと色相環12個のピースを枠の中に置いた物を撮影しただけの物で(固定されていないのでバラバラになります)、

その後それを大きくした物をデザフェスに持っていったところ「それは買う事は出来ないのですか?」と聞かれたので、

いつか製品化&量産しようと思っていたんですよね。

イモリの色は色相環の12色とは別の色にしていて、今回はPANTONE322を参考にして作成したグリーンと、BUGATTI「TIFFANY GREEN」(V603)の水色で塗装した物の2種類で作成しました。私的にはパントンのグリーンの方が好きなのですが、ネームバリュー的にはティファニーグリーン(ブルー)の方が強いので需要はあるんでしょうね。

作成方法としては結構面倒で、当初は先に枠の中に配置してシリンジで樹脂を注ぐ方法を試してみたのですが全く上手くいかず(表面張力の強さを思い知らされました…)、なので土台の枠より少し小さくした治具(透明な枠)を用意し、それに予め色相環のピースとイモリを配置して納めた物を作って一気に落とし込む!という方法を採用するようにしました。ちなみに先に樹脂を注いで一個ずつ配置する方法は一番うまくいきませんでした(それこそ表面張力でグチャグチャになります…)。

バリ取りとこれらの治具にセットする作業に結構時間が掛かるので、これらの作業は自宅で夜な夜なするようにしました。工場でやるとまた銀行残高が大変な事になりますので…(仕事は仕事としてこれらはあくまでも自宅に帰ってから時間が余ったらという感じです)。

土台は予め組付けた状態で段ボール片に固定し、周りをマスキングしておきます。

自宅で作成しておいたイモリ+色相環12個ピースです。

接着面は#400で研磨して足付け処理してあります。

土台部分とピースそれぞれの接着面にプラスチックプライマーを塗布します。PMMA=アクリル樹脂はそのままじゃくっつかないですからね。

転写用のシートを貼り、剥がれ易いようにしておきます。

土台部分にタップリクリアーを塗ります。通常塗装する際のエアー圧では吹き返しが強すぎて隅まで入らないので、エアー圧を落としてガン距離を2cmくらいまで近づけてとにかくタップリ塗ります。肌がウネウネになっても構いません。

その後治具の枠に納めたイモリ&色相環12色ピースを指で押し込んで枠の中に落としこみます。

枠を外し、

マスキングを剥がしたら一晩自然乾燥させ、後日60℃40分程の熱を掛けてクリアーを硬化させます。

そして完成です!

今までのキーホルダーと違って「背板」が無いのでそれぞれのピースは嵌め込みにはなっておらずクリアーのみで保持されているので、足付け処理とプライマーの塗布は必須、またクリアーをタップリ塗る事でフチにも回り込むようにしています。

最初に作った試作品は実際にリュックに装着して一か月以上使っていて、こちらは足付け処理もプラスチックプライマーも塗っていない状態で大丈夫ですから、今回の物はさらに剥がれ難くしていますから実用でも問題は無いかと思っています。

それにしても面倒なのが各ピースの「バリ取り」で、これに多くの時間を費やしますから、今後の量産はちょっと厳しいかな・・・と思っています。

ただこれのキャンディーカラーVer.も作りたいので、次はそれにチャレンジですかね。

販売は当ウェブショップで、7月16日の21:00から開始予定です。宜しければご検討くださいませ!

色見本キーホルダー【ミラーキャンディー+ホログラムラメ】完成

以前作成して販売したミラーキャンディー仕様の色見本キーホルダーですが、この時は色相環の背板を結晶塗装の黒にしていましたが、

今回新たにホログラムラメ仕様を作成しました。

背板以外はどちらも同じ物で、ただそれぞれでかなり雰囲気が変わったのが判るかと思います。

元々はデザフェス用に何個か作成していただけですが、外で見た時のホログラムラメがとても良かったので、今回新たにラインナップとして追加しようと思った次第です。

背板は厚さ1.5mmの透明アクリル板をレーザー加工機でカットし、

裏側を「足付け処理→プラスチックプライマー塗布→クリアー塗布→ラメパウダー塗布→クリアー塗布→強制乾燥完全硬化→研摩→クリアー塗布→強制乾燥完全硬化」して、最後に表側からもクリアーをコートします。かなり面倒臭いので結晶塗装Ver.より金額は高くなります。

ただ、それでも作れば作る程赤字になるのは相変わらずなのですが・・・。

と言う訳ジャジャーンと!少し前から自宅の一部で空いたスペースが出来たので、その場所で今回のような制作作業を出来るようにしました。

机は新しく買い直したかったのですが、捨てるのも買いに行くのも面倒だったので、天板の上に貼って剥がせるリメイクシートを貼ってリニューアルしました。素晴らしい・・・!


さらに工場と同じく、蛍光灯を天井から吊るして机全体を明るく照らせるようにしました。素晴らしい・・・!

と言う事で、それからは一日一個を作る事を目標に、帰ってから寝るまでの1時間くらいの時間をこういった作業に費やす事にしました。iPadでNetfrixとか観ながらやるので労働という感じはしなく、後片付けもしないで良いのでとても効率が良いです。

各素材の塗装は工場で行っていて、それらのパーツを自宅に持って帰って行うというスタイルはワークライフバランス的にも丁度良いかもですね。

こちらは朝の出勤前に撮影した画像です。何か変なのは(コントラストが強いのは)スマホでの撮影だからですね。進捗をTwitterであげる毎に反応があるのでモティベーションも下がらす続けられるのが良かったと思います。

そして完成です!

もう少し増やしたかったのですが、途中でアクリルミラーのピースが切れてしまったので、今回はこちらの14個となりました。

画像だと全くホログラムラメの良さが表現出来ないのですが、実物はかなり良いと思います。

単にありがちな直射日光に当たるとレインボー感が出るだけとは違い、高級感のある煌めき具合がとても気に入っています。

リュックに着けて撮影もしました。

前回販売した結晶塗装仕様は渋い感じが男性向けで、

今回のこちらは女性向けと思いきや、購入して頂いた殆どが男性の方でした(笑)。

今回は前から欲しがっていた方にちゃんと行き渡るようにと開始時間を事前に告知しての販売だったのですが、そのお陰か2分半くらいであっという間に売り切れてしまいました。発送先住所とか打ち込むだけでも結構な時間が掛かると思うのですが、まるで謎です…。

現在既に再販の為の制作活動に入っていて、その間にはイモリVer.も作成していますから、何とか仕事と両立して続けていければと思っています。今は赤字でも年金暮らしになった時にこういった物が生活の足しになればと・・・!(これだったら全部自宅で完結出来ますので!)。