色見本用マイクの作成

自分用にSHUREのボーカルマイクSM58を買いました。

と言っても何かを歌いたかった訳では無く、塗装用色見本の為です。

まずは分解し、

 油粘土で目止めをしてブロックで作った型に油ねんどを詰めてマイク本体を半分埋めました。

 そこにシリコーン樹脂を流し込みます。

ただ今回は肝心なこのシリコーン樹脂が足りなくて、固くなって使わなかった古い物と、さらに20年前くらいに買って半ばゲル化した物を無理やり使って見事に失敗してします。

ただ一応最後までは行っていますので、取り敢えずそこまでは紹介したいと思います。

 先ほどのシリコーン樹脂が固まったら裏返して油ねんどを取り除きます。

 こんな感じで油ねんどを綺麗に取り除いたら、固まったシリコーン樹脂の表面に離型剤(ワックス)を塗ります。この後新たに注ぎ込むシリコーン樹脂がくっ付かないようにですね。

 そして再びシリコーン樹脂を流し込んだら、先ほどは紹介していませんでしたが真空脱泡を行います。ちなみに最初は脱泡中に硬化が始まり大変な事になりました(苦)。

 さらにこちら側では途中でシリコーンが尽きてしまい、仕方ないので使い物にならなかったほぼゲル化してしまっている20年前に買ったシリコーンを強制的にウレタンシンナーで希釈し、足しています。

さすがにヤバいかとは思っていましたが、足りない分を嵩上げするだけなので大丈夫だと思ったのが大きな間違いでした・・・。

 と言う訳でシリコーン樹脂が固まった後日、型枠(ブロック)を外しました。

 開くとこんな感じに。おぉぉぉぉ!、以外と良く出来てビックリしました。最初の真空脱泡中の硬化で巣穴だらけかと思いきや、結構大丈夫な物だったんですね。

ただ後から足したシリコーン樹脂が型の一部を局部的に柔らかくしてしまい、ちょっと力が加わっただけでも型が歪んでしまいます。

どうせ足すなら最初に注いだ分が固まって二段階にすれば良かったのですが、まあ何にしても準備不足でしたね。仕事じゃないといつもこうです。

 と言う訳ですが、折角なので樹脂を流し込んでみました。使っているのはいつもの注型用ウレタンで、180秒硬化タイプです。

 数分後、樹脂が固まったら型を開きます。

ちなみに最初に注いだ方のシリコーンは歪んでいないので、駄目な方を裏側にして壁に掛けたりすれば使えない事はありません。

ただこれだとやはり塗装するのにやる気が出来ませんから、後日新たに購入したシリコーンで作り直す事にします。

 心配していたネジ部は結構綺麗に出来ていて、ネジ山もそのままいけそうです。と言うかこんなサイズのダイスは持っていないので、ここが上手く行かなかったら大変な事になるのですが(苦笑)。

 グリルボールも無事に着きました。フフフフフ(壊)。

一応複数個作ってみましたが、出来上がる度に変形度合が違って気持ち悪いので、早いところ新たな型を作ってリベンジしたいと思います。

あ、ちなみに内部は中空では無いので当然マイクとしては使えません。あくまでも色見本用の物ですので念の為。

遠心注型用シリコーン型作製

enshin40 先日遠心注型(脱泡)用の台座プレートが出来たので、続いてそれ用のシリコーン型を作製しました。複製するのはいつもの色見本用ミニカーですね。代り映えしなくてすいません…。

enshin41 シリコーンを注ぐ為の容器を用意する時間が無かった為、今回はMDF板に直接壁を作って注ぎ込むようにしました。実は良く判らないのですが、多分型の形を丸くしないとバランスが悪く上手く回らないんでしょうね。

enshin42 壁にはいつものPP製クリアーファイルを切って使います。こんなので大丈夫かと思いきや、意外と何とかなりました。

enshin43 芯の部分も適当な物が無かったので50mm幅のマスキングテープを置き、そことミニカーとの間には5ミリ幅のスチレンボードをカットした物を配置します。真ん中に注いだレジンが遠心力の力でその導管を通って型に流し込まれると言う算段です。

enshin44 今までシリコーンの量は適当でしたが、今回は結構使うので体積を計算してみました。

半径×半径×3.14×高さ=9×9×3.14×2.5とし、シリコーン樹脂の比重は1.2くらいなので少し多くして700g程作製しています。

enshin45 まずは真空脱泡し、

enshin46 硬化剤を混ぜ型に流し込みます。さらにもう一度この状態で真空脱泡を行います・・・が!

失敗しました…。

台に使ったMDF板が大きく、これではデジケーターに入らないのです。全く失念していました…。

enshin47 と言う事ですが、デジケーター自体をひっくり返して被せると言う荒業を考えだして何とかしのぎを削りました。

enshin48 MDFとその上に貼ったマスキングテープで空気の密封性はとても悪かったですが、鍋の上に全体重を乗せて数分ポンプを回してみると、意外にも結構なエアーは抜けてくれたようです。下の台がアクリル板だったらさらに良かったっぽいですね。

enshin49急ごしらえで作成したクリアーファイル製の壁でしたが、予想以上にしっかりしていて漏れもありませんでした。次もこれで大丈夫そうです。

既に型からの取り外しも出来ていますので、また後日紹介しようと思います。次はいよいよ遠心注型本番、ですかね。

シリコーン型 増産

car64色見本用ミニカーの製造に使っているシリコーン型は、現在一回に6台分の制作が可能で、ただウレタン系レジンは発熱量と密着性(型への食いつき)が強い為かシリコーン型の消耗が激しいです。

factory54と言う訳で先日到着していた旭化成のワッカーシリコーン8012です。本業だか副業だか判りませんが、モデラーっぽい塗装屋さんに教えて頂きました(笑)。

car210 新たにマスターとして使うのはサフェーサーで仕上げた物で、これなら巣穴も綺麗に埋まっているので良い型が作れる気がします。ただお尻の部分にネジ穴を開けていたので、そちらは一旦ラッカーパテで埋めておきました。この後塗装する物なので油粘土は嫌だったんですよね。もしくはガムとかご飯粒(!)でも良かったのかも知れません。

car211 ちなみにシリコーンを使う時にいつも思うのが容器の口の部分の汚れで、よくガムテープなどを着けたりする光景を見かけますが、自身一度も上手く行ったことがありません(苦)。

ただそう言えば以前オートサプライヤーさんがこんな方法を行っていたのを思い出して、ちょっと試してみました。容器の内側では無く外側にマスカーを貼ってしまいます。

car212 必要量をカップに移し、硬化剤を混ぜる前にまず一回目の脱泡を行います。使っているのは以前作成した真空脱泡用のデジケーター(元はただの鍋)です。

car213 ちなみに今回は3回脱泡を行いましたが、やはりと言うか一番最初のこれが最も激しく泡が出ました。

car214 そして注いだ時のいつもはヌルヌルのダラダラになってしまう容器のフチは、少し的が外れてしまっていますが(一体どうして・・・)、ほぼ容器のフチを汚さず後片付けが出来ました。次は大丈夫だと思います。

car215 二回目の脱泡は容器に硬化剤を混ぜた状態で、最後は上の画像のように型に注いだ状態で真空脱泡を行いました。

car216尚、こちらのシリコーン型は先週末に作成しておきまして、今朝出社した時にはしっかり固まっていました。

car223 原型となるミニカーは、底に両面テープを二重に貼って厚みを出し、少し浮かした状態にしてシリコーンを注ぎました。一枚台紙を剥がし忘れていたようですが、問題無かったようです。

car224 取り出す時は口の周りにカッターで切れ目を付け、多少強引に抜き出します。

ちなみに今回はタイムアタックも行っていて(私的に結構これが好きです)、型の準備から脱泡作業、シリコーンを注ぎ終わるまでに一時間を切りました(55分でした)。本当は型を分割にしたりした方が早いのでは?と思ったりもしたのですが、だったら型自体の製造スピードを上げればと言う事でどれくらいで出来るのか試してみたかったのです。

car225 と言う訳で新たなシリコーン型の完成です。

元々使っていた物もまだ十分使用は可能で、これで3倍、いや12倍は早く作れるようになる予定です(笑)。

car220先日塗装が完成していたSTANDOXリキッドシルバー仕様のミニカーもキーホルダー化は完成していて、もう少し撮影を行ったら改めて紹介しようと思います。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

シリコーン樹脂追加投入

car98ミニカー型の色見本を作る為に使っているシリコーン型ですが、やはりと言うか使う頻度が多くなると劣化するのも早いです。注型用のウレタン系の樹脂は発熱温度が高く、またエポキシ系は食いつきが強いので、シリコーン型はみるみる消耗していきます。

black4と言う事で新たに型を作り直そうとしたのですが、いつも使っているシリコーン樹脂がもう残り少ないので、新たに購入する事にしました。

factory54と言う訳でジャジャーンと!(笑)。

今回はいつものクレオスのシリコーンではなく、こちらの旭化成のワッカーシリコン(M8012)を買ってみました。先日こちらの社外記でコメントを頂いた方に教えてもらったのです(ちなみに他にも紹介して頂いた性能的に良さそうな歯科医療用の物はコスト的に手が出ませんでした…苦)。

どうやら市販されている模型用のシリコーンは中身はこれらしく(!)、金額的にはこちらの方が若干安いようです。ただ今回買ったネットショップでは別途送料が掛かってしまったので、2キロ買って大体同じくらいの金額ですかね。さすがに私の使い方では3キロは要らないかなぁと思いまして(笑)。

とりあえずこれで新たな型が作れますから、さらに生産スピードも増しそうです。

って、最近は一体どこに向かっているのやら(苦笑)。