色相環色見本⑫ 本塗り(寒色系)

 先日塗り終わっていたグリーン系に続き、寒色となる青系の本塗りを行いました。

以下にある色相環の、6時~9時の4色分となります。

 今回は比較的隠ぺいの良い系統ですが、一応下色に白を塗り、その後余っていた水色と青を塗っています。水色はLOOKのフレームに使った色、青はランチアの古いヘッドカバーに塗った色です。

数はありますが、いつもの仕事の時のように一つ一つ持って塗っている訳では無いので手間的にはそんなに大変ではありません(ただし仕上がりは当然劣ります)。

 まともに塗っていると時計一個作るだけでかなりのコストになってしまうので、何とかそれを1/10くらいまでに抑えたいと思っています。

 今回は塗るタイミングをずらして艶消し仕様も一緒に塗りました。

残るは暖色系4色です。自分用にBE@BRICKの色相環時計も作る予定なのでそちらも楽しみですね。

色相環色見本制作⑪ グリーン系3色本塗り

 先日のイエローに引き続き、色相環12色の内のグリーン系3色の塗装となります。

一色につき74個(多分)なので、今回は合計222個の塗装となります。

ちなみに画像では白を塗った上に下色のグリーンを重ねた状態で、恐らく以前チェーンカバーの塗装の時に作って余った色だと思います。当工場では塗料は血よりも高い位置付けなので、余ったからといって捨てる事はまずありません(単にカツカツなだけで偉そうに言う事でも無いのですが)。

 その後それぞれの色を塗り、クリアーを塗って本塗り完了です。

色相環の位置で言うと、手前の青緑が以下画像の「5時」の部分で、奥にあるのが「4時」の位置にあたります。そして下の色が「3時」になります。 画像だとそんなに鮮やかに見えませんが、使っている原色では濁る要素が入っていないので、カワサキのライムグリーンよりはるかに鮮やかな色味になっています。

こちらは現状艶がありますが、塗っているのは艶消しクリアーなので、この後徐々に艶が消えて艶消し仕上げとなります。前回塗ってなかったイエローの艶消しも一緒に塗りました。

多少無理をすれば1ターンで4色塗れるのが判ったので、年末年始のうちにあと2ターン塗って、早いところ色相環壁時計を完成をさせたいと思います。

色相環色見本制作⑩ イエロ―本塗り

 先日下準備を行っていたアクリル製の壁掛け用色相環立体色見本です。サフェ等の下準備も終了し、いよいよ本塗り段階に入ります。

今回塗るのはイエローで、一色ぶんだけでもこの量(74個くらい)となります。

 大きい物は裏に丸めたガムテープを貼り、台(段ボール)から少し浮くようにしてあります。

 小さい物はガムテープにそのまま貼っていて、ただこれだとフチの仕上りが凄く悪くなってしまうのですが、これらに関しては穴を開けた色相環形状のプレートに嵌め込んで根本が見えなくなるので問題ありません。ただ色眼鏡用のはちょっとマズイかも知れませんが・・・。

 色相環用として作製した色はどれも発色優先で隠蔽力が低い為、まずは下色に白を塗ります。仕事で使って余った色は捨てずに下色専用として残してあるので、こういう時に無駄なく使えます。

逆にディーラー勤務の時は塗料の貯蔵量が厳密に決められていたので、使わない色(塗料)は直ぐに廃棄していましたが、相当なコストが掛かっていたと思います。一度に4キロ作って「あー、白入れ過ぎちゃったw」とか言って全部捨てて最初から作り直す人とか居ましたが、作業時間が優先なのでそう言う行為が許されていました。

 さらにその上に、今度はそこそこ隠蔽力の高いイエローを塗ります。具体的に言うとVW社のサンフラワー(カラーコード:LB1B)で、要はこの時、仕事でこの色を使う時にこれも一緒に塗らせて貰った!と言う訳です。車の内装パーツにこういったパステル系の色を塗る仕事が良くあるので、そのタイミングを見計らって色相環12色を一緒に塗っています。

 そして最後に、色相環に設定したイエロー(STANDOX MIX884原色まま)を塗ります。

 手前のベアブリックがサンフラワー、奥が色相環のイエロー(RGB参考値255,255,0)です。鮮やかな色は画像では表現し難いのですが、こうやって比色すると判り易いです。比較的派手なサンフラワーが、淡いクリーム色に見えます。

 そして最後にクリアーを塗って本塗り完了です。

 尚こちらは艶ありで、艶消し仕上げは一旦保管して後日他の物と一緒に塗るようにしています。

直接貼り付けた物はクリアーが固まる前に外してあげたいところですが、一個当たり5ミリくらいしかないので、これを無事に剥がすにはさすがに無理っぽいですね。

尚、既にグリーン系3色も塗り終わっていますので、艶消しと共にそちらも後日紹介したいと思います。残り8/12色です。年末年始で一気に仕上げたい所でしたが、この時期業者様からのマイク塗装のご依頼が多いのでちょっと無理っぽいかもですね(お正月も休めない感じでして・・・)。

色相環用塗料セット 12+1 完成

 知り合いの塗装屋さんから頼まれて、先日から作製していた色相環用の塗料12色+1です。新たに作製したラベルを貼り付けてようやく完成です!

 容量は200グラムで、中身はSTANDOX100%、希釈無しの仕様です。

 各ラベルには、調色時に参考にしたRGBの値と、それぞれの色が色相環のどの位置にあたるのかを一目で判るようにしています。

また淡い色に調色出来るよう、原色の白も入れておきました。

今回作った塗料は元々自分用に作った物なので販売するつもりは全く無かったのですが、まさかGUNさん(知り合いの塗装屋さん)から注文が入るとは思っていませんでした(笑)。

蛍光色のような特殊な発色ではないので、既に色々な塗料を持っているGUNさんには必要無い物だと思っていましたが、「普通が良いんです!」と言うお言葉を頂戴して安心しました。

 その他頼まれていた塗料も用意しておきました。左はホワイトパールの中でも粒子が一番細かいMIX836アーミンパールで、右は逆にブルーパールの中では粒子が最も粗いMIX845サテンブルーパールです。STANDOXの中でも「サテン」の名が付く色は2万円を超えるので、今回は300gに小分けしました。

 塗料のパッケージはお札のお金と同じで、ある期間が経つと新しいデザインに変わるようになっているのですが(多分品質管理上の理由で)、STANDOXのパッケージデザインはどの時代のを見ても格好良いです。そして今回は安心のドイツ製でした(一部のクリアーは一時期中国製になっていましたがまた本国に戻ったようです)。

小分けした方のボトルには判り易いよう原色の特性と、STANDOXのオフィシャルサイトにある原色特性表のページにリンクするQRコードを貼っておきました(URLが長すぎて情報が過密になり過ぎたのか印刷した物をアプリで読み込めず、改めて短縮URLに変えて貼り直しました)。必用であればプリントアウトしてどこかに貼っておくと良いかと思います。

また現在色相環12色の塗料を使った色見本を制作していますので、そちらが出来次第、今回の物より小さい100ccボトル(こちらは希釈して金額を抑えた仕様)と共にウェブショップでも販売出来るようにしようと思います。