色の見え方

sworks (1 - 1)-4こちらは少し前に塗装作業を終えたS-WORKSのカーボンフレーム&フォークで、撮影した画像と実物とでは明らかに色の見え方が違って、日記で紹介する時には少々苦労したのですが、その後オーナー様からは

「メール等で何度もおっしゃっていたとおり実物の方が断然綺麗でした。」

「塗装を依頼した時にお送りした2016ツール最終日にサガン選手が乗ったVENGE VIASの画像に限りなく近いグリーンだと思います。」

とのお言葉も頂戴し、ようやく安心出来ました。

sworks35こちらは違うカメラで撮影した画像ですが、先ほどの画像と同じ色って、ちょっと信じられないですよね。ただ普通に撮影するとどの画像もこんな風に青くなってしまうのです。キャンディーカラー特有の彩度や色の深みなどが全然表現出来ないんですよね。

sworks (1 - 1)-14 と言う訳でその際には仕事では珍しく(と言うか初めてだと思います)、RAW画像の加工編集などもしていて、またそれを見るディスプレイによっての違いなども検証していました。どれも同じ画像ですが、見る環境でもこれだけ違うのか…と、ここでさらにショックを受ける事に…(苦)。

sworks37と言う事ですが、その後オーナー様からは、フレームと一緒に塗った パイオニアのペダリングモニターカバーの画像も送って頂きまして、

「 シマノのデュラエースがブラックになりキャンディグリーンがとても映えます。何の違和感もなく見た感じ純正品のようです。(もちろん品質、輝き具合は全然違います)。カバーも一緒に塗装頂けてとても良かったです。」

とのお言葉も頂戴しました。わざわざ有難う御座います!

自分が見ている色を他人も同じ色として見ているというのは判らない事ですが、何かしら基準があれば擦り合わせる事は可能だと思いますので、今後はそういうのを上手く表現出来ればと思っています。色見本ももっと充実化していきたいですね。

自転車用色見本 原型作成

car53こちらは仕事の合間に作成している色見本で、最初は市販のダースベイダーのシリコーン型にポリエステル樹脂を注いで作成していたのですが、どうもオリジナリティに欠けるという事でその後自動車のフォルムをした型を作成して色見本を作成していました。

car27ただご依頼頂く製品は車関連ばかりでは無いので、それ以外のレパートリーを増やしておきたかったんですよね。

sworks9と言う訳で今回はこのカーボンフレームのフォルムの一部をコピーさせて頂く事にしました。尚こちらは現在塗装の仕事でご依頼頂いているS-WORKSのカーボンフレームです。

sworks7 2次元的な輪郭線については以前作成しておいたデータがあったのでそれを使えるのですが、折角今回本物があるので今の内にZ軸もコピーしておく事にしました(本当はそのまま3Dスキャンが出来れば一番良かったのですが・・・)。

sworksmini Illustratorで作成したベクトルデータはそのままCorelDRAWのプラグインソフトを使ってレーザー加工機に出力出来ます。こちらはテスト的に5ミリ厚のアクリル板をカットしました。

sworksmini1 こちらはデータの一部を切り取り、改めて2mm厚のアクリル板をカットした物です。色見本のテンプレートに装着した完成イメージはこんな感じですかね。テンプレートの方の落書きは少し前に紹介した染付風色見本で蛸唐草模様の練習で描いた物ですので気にしないで大丈夫です。

sworksmini2 先ほどのカットしたアクリル板に手で混ぜられるタイプのエポキシパテを盛りつけました。

sworksmini3 その後#120~#180のペーパーで研いでそれらしいラインを形成します。

sworksmini4 その後塗装した物をこんな感じに貼り付けて色見本となります。本当はヘッドチューブが1cmくらい飛び出るようにしたかったのですが、まあそれはまた別の機会に・・・(新たなご依頼も増えてしまいもはやパンク寸前です)。

sworksmini5 と言う訳で仕事の序に一緒にサフェーサーを塗らせて貰いました。

sworksmini6この後サフェ―サーを研いでラインを整えたらシリコーンで型を取って量産出来るようにします。

いずれはミニチュアのヘッドカバーも原型から作成して耐熱シリコーンで型を取り、ピューター(低溶融金属)で鋳造→結晶塗装→凸部研磨鏡面上仕上げ→キーホルダー化(じゃなくて色見本化)と言うのを実現したい次第です。