色見本キーホルダー オールブラック×ソリッド艶消し

当ウェブショップで初期の頃に販売していたソリッドカラーの色見本キーホルダーですが、

その後色相環のピースをキャンディーカラーに変えた事でこちらは長く在庫切れにしていたところ、

一部の方からご要望があったので、改めて塗装を行って復刻しました。

今回のピース部分は艶消しクリアー仕上げとなりますが、艶あり仕様もあります。

背板の部分は黒の結晶塗装を施しています。

艶消しだとどうしても彩度が低く見えてしまうので画像を加工したい所ですが(とても簡単に出来ます)、仕事の場合と同じくこれらの画像は撮ったそのまま(未加工)で、サイズを縮小したのみとしています。

裏側にはRGB値の色相環をレーザー彫刻で、その部分には白を塗装しています。

こちらの画像は初期の頃に作成した物で、今回のモデルに比べると結晶塗装された背板の厚みが2.0mm、現在の1.5mmよりも少し厚くなっています。なので色相環のピースの出っ張りが0.5mm弱いんですよね。

こちらも初期の頃の画像です。色相環のピースの厚みが3mm、背板が2mm、なので出っ張りは1.0mmしかなくてアピール性が乏しかったので、

現在はこの背板を0.5mm薄くして、色相環ピースの出っ張りを1.0mm→1.5mmとしまいた。こっちの方が断然良いですよね。

背板を薄くして生じた問題としては、焼き付けが必要な結晶塗装ではその硬化時にアクリル板が変形してしまう事で、ただこれは一旦台紙から外して定盤の上に直置き、再度焼き付ける事で熱によって変形してしまったアクリル板を再び平らに戻しています。

こちらも以前の画像です。リュックへの装着例として再稿しますね。

ウェブショップでの販売は事前にX(Twitter)で紹介していますので宜しければチェックして頂ければと思います(大体開始数分で売り切れてしまうので事前に住所等の会員登録をしておく事をお勧めします)。

デザフェスではウェブショップの出品より1,000円くらい安くしていますので、お越し頂ける方は直接ご購入された方がお得だと思います。

色見本キーホルダー【蛍光オレンジ】完成

少し前に行ったワークショップで、参加者の方が塗装した蛍光オレンジがとても良く感じた為、当方で作成している色見本キーホルダーにもこれを採用してみる事にしました。

蛍光オレンジ自体には隠蔽力が殆ど無いので、それとは別に下色を作る必要があります。今回はワークショップで作って貰った塗料が余っていたので、それを基に配合データから作り直しました。

蛍光顔料は元々粉末状の物を、STANDOXのベースコート用樹脂=MIX599に10%程添加して塗料を作成しています。パウダー顔料はダマになり易いので、先にシンナーで希釈してから樹脂と混ぜるようにします。

ワークショップでは枠だけでしたが、今回は背板の部分も同色にした仕様も作成しました。

ちなみに枠の塗装は、透明アクリルの裏側から「蛍光オレンジ→下色オレンジ→クリアー」ですが、こちらの背板はその逆で「下色オレンジ→蛍光オレンジ→クリアー」となります。それぞれ塗り方が変わっても色が違うようにならないかの確認=チェック機能も含まれています。

枠のパーツは裏のスプレー塗装とは別に表側からのドロー部の塗装も必要で、この作業が地味に面倒なのですが、最近余分をふき取る作業で使う溶剤に丁度良い物を発見したのでかなり作業効率が改善されました。

一つのキーホルダーに要するパーツが計15点、全てSTANDOXで塗装されているというのがこちらの売りだったりします。特にフェラーリビアンコフジ仕様のように、車体と同じ塗装が施されているというのは面白いですよね。

そして完成です!

各完成画像は仕事の場合と同様、サイズの縮小以外は未加工となります。

画像だとただのオレンジに見えますが、実際には通常顔料では得られない鮮やかな発色を感じられるかと思います。

枠の方の彩度が高いと色相環が埋もれてしまうかと思っていましたが、

意外とそんな事は無くかなり良い感じです。色相環の部分はソリッドカラーの艶あり仕様となります。

とにかく目立つ色なので、デザフェスでは通り掛かりの人の目に留まってくれるのではないでしょうか。

そしてこちらは背板にホログラムシルバーラメを採用したモデルです。色相環の部分はミラーアクリルに透過色=キャンディーカラーを塗装した仕様となります。

今回のモデルではドロー部に白を採用していますが、黒やグレーでも良さそうです。趣味でこんな事が出来るのは本当に楽し過ぎますね。

作った色はいつものように飾れる色見本を作成しておきます。子供の頃にやった昆虫採集標本よろしくコレクションが増えていくのも楽しみの一つです。

色相環キーホルダー 【ソリッド艶消し】+ウォルナット+結晶塗装黒

ウォルナット材を使った枠に、ソリッドカラー(パールでもメタリックでも無い色)の色相環と、背板に黒の結晶塗装を施した色見本キーホルダーです。

色相環の部分は3ミリのアクリル板をレーザー加工機で切り出し、それぞれに12色で塗装、艶消し専用クリアーで仕上げています。

艶消しクリアーは艶ありと同様、自動車ボディの塗装に採用している2液アクリルポリウレタン製(STANDOX K9150)となります。こちらの記事で紹介していますので宜しければご参照くださいませ。

ウォルナットは無垢材を使い、汚れ防止の為にセラックニスの塗装を施しています。家具やバイオリン等の楽器に使用する塗料で、ペーパー掛けをして素地調整を行ったウォルナットに極薄く塗り込み、木の質感を損なわないよう仕上げています。

背板の黒の結晶塗装は、自動車エンジンヘッドカバー等に採用しているそれと同様の物となります。熱硬化型メラミン樹脂塗料=所謂焼付塗装と呼ばれるものです。

ドロー部はレーザー彫刻で表現しています。

ウォルナット表面は#120→#180→#240で仕上げています。

手作業で作成している物なので大量には作れませんが、ある程度の数が出来たらウェブショップで販売したり、デザフェスに出店したりしています。前者は梱包や発送などの手間でどうしても割高になってしまいますが、後者の方は休日を利用して趣味の範囲で行っているという事でその分安く販売しています。

ウォルナット仕様のキーホルダーは他にも種類があり、色相環の部分をミラーキャンディーカラーにしたモデルもあります。

こちらも人気の製品で販売すると直ぐに売り切れてしまうのですが、ウォルナット材は出来るだけ安く仕入れる為に端材で購入している為、一度に多くの数を作れないのがネックとなっています。塗装するパーツは既存の物に比べて少ないので作業的には比較的楽なのですが、今は多く売るよりも新しい事を色々試してみる事に重きを置いていますので、何卒ご理解頂ければ幸いです。

ネモフィラ色見本キーホルダー作成

少し前に歯の定期健診の為に工場の近くにある歯医者さんに徒歩で向かっていた所、道中にあった花屋さんの軒先にこちらの可愛い花=ネモフィラが並んでいたので、気になって診療後の帰り道に購入してみました。

淡いブルー味と白の組み合わせがとても良い感じで、今回こちらの色を参考に色見本キーホルダー作成してみる事にしました。尚、画像にあるのはPANTONEの色見本帳で、こちらの色は「印刷」された物なので塗装とは違うのですが、一般的に分かり易いという事で仕事にも利用しています。

尚、ネモフィラ=瑠璃唐草(ルリカラクサ)の英名がBaby Blue Eyesとの事で、念の為STANDOXの配合データを調べてみると、FIAT/LANTIAで該当のボディカラーが見つかり、参考としてこちらの作ってみる事にしました。

ちなみにわざわざ配合データから作るよりも、適当に現色を混ぜて作った方が作業的に早く遥かに楽に早く済むのですが、やはりと言うか色のルーツみたいなのがあった方が私的に好きなので、今回も一応それを踏むことにしました。多分自動車補修塗装屋さんならあるあるなのではと。

という感じで出来上がったのがこちらの色です。

単体で見れば良い色なのですが、今回のコンセプトであるネモフィラの色味を考えるとちょっと違ったので、

結局改めて独自データで作成する事にしました。

また色見本キーホルダーでは背板部分は白系にするので、そちらの色も決めておきました。ただの白だとのぺっとしてしまうので、今回は白のカラーベースの上に見る角度で色味が変わるクロマフレア系顔料No.19を使う事にしました。

No.19の顔料はカラーベースを黒にした場合上記のような色味になりますが、白の上に塗る事も可能な顔料となります。マジョーラカラー等のクロマフレア顔料(本物)の場合黒のブツが見えてしまうのでこのような使い方は出来ないのですが、今回のNo.19はそれが無いのが特徴です。

と言う訳で、ネモフィラカラーと白(VWキャンディホワイト)の2色とクロマフレア系顔料No.19を使って色見本キーホルダーのパーツの塗装を行いました。

こちらは白のカラーベース=フォルクスワーゲンのキャンディホワイト(LB9A)の上にNo.19を重ねた単色3コート塗装となります。

こちらはネモフィラカラーにべた塗りした上に、中央のみVWキャンディホワイトを塗ってグラデーションさせた物です。No.19は重ねていなくので、塗装工程自体は3コートですが、塗膜としては「2コート塗装」となります。判り難いですが業界では後者で呼ぶのが基本ですね。

そしてこちらがそれぞれを合わせたネモフィラ→白グラデーション→No.19の仕様となります。

その後完全硬化させ、組み合わせるとこんな感じです。

基本はあくまでも「色見本」で、色相環以外の部分もそれに該当しますから、それぞれの出自=配合データはしっかり残すようにしています。

それにミラーキャンディーカラーの色相環を組み合わせてみました。これは可愛いですね。

動画も撮影しました。

7月5日~6日のデザフェスにてこれらの色見本キーホルダーを販売する予定です。宜しければ是非お越しくださいませ!