結晶塗装目

 業者様からご依頼を頂いているフェラーリのヘッドカバーですが、先日塗装したイモリVer.の色見本と比べると結晶目のサイズが大分違うのが判るかと思います。

こちらの少し前に紹介した結晶塗装の見本は、ある部品を参考にしてそれに近づけるようかなり細かい目に仕上げていて、パッと見は凄く綺麗に見えますが、これをヘッドカバーのような鋳造製品に塗っても粗が隠せないので、「素地の粗さを隠しつつ美しく見せる」と言う結晶塗装のメリットが出せません。しかも今回のような結晶目が荒いフェラーリ系のヘッドカバーに塗ると非常に格好悪く見えてしまいます。

と言う事もあって、自動車のヘッドカバー、特に昔のフェラーリは結晶目が粗いのでそれに合わせた塗装が必用です。

ちなみに今回のヘッドカバーは塗膜が¥劣化したから剥がれた訳では無く下地の問題です。素地調整(サンドブラストやリン酸処理など)とプライマーの塗装がしてあればこのようにはなりません。

尚、結晶目は膜厚に比例するので、余って時間が経った塗料は缶の中でこんな事になっていたりと(恐)。