BMW ALPINA B3Sエンブレムの両面テープ作成②

先日に引き続き、BMW ALPINA B3Sの文字エンブレムを貼る為の両面テープと、それを車体に貼る為の転写用台紙の作成となります。

ロゴの字間については、オーナー様より頂いた画像を参考に位置を決めています。

オーナー様にもご確認をして頂き、これで各文字の位置が決まりました。

そのデータを基にしてサイズを0.5mm大きくし、位置決め用のマスキングシートを作成します。

枠を残し、エンブレムを貼る部分を剥がします。

古い両面テープを剥がしたエンブレムと、それを一回り小さくカットした両面テープ、そしてそれを車体に貼る為の転写用の台紙が全て揃いました。

今回のエンブレムは枠に一段高くなった壁があり、その内側に両面テープを貼る必要があります。横から除いた時に両面テープの側面が出来るだけ隠れるようにですね。

そこに、レーザー加工機でカットした両面テープを貼り付けます。

そして台紙を剥がします。

外枠の壁の内側に両面テープが収まっているのが判ると思います。

それを、位置決め用の台紙に貼り付けていきます。

所定の位置に貼ったら、台紙のマスキングシートを剥がします。

マスキングシートは位置決め用のガイドだけなのでそちらは廃棄し、台紙を残します。

横から見ると少しだけ隙間が空いていて、両面テープが被着面(車体)に当たるのが判ると思います(ここに隙間が無いと車体に両面テープが届かず剥がれてしまう恐れがあるのでNGです)。

そして転写用のアプリケーションシートをカットします。

エンブレムを清掃し、エアーブローを行って埃を飛ばします。

そして転写用のアプリケーションシートを貼って完成です。

自分自身で貼るのならば通常のマスキングシートでも良いのですが、見えるという点で透明な粘着シートを使用しています。アプリケーションシートは糊残りがしないので今回のような使用に適しています。

  今回のような両面テープ作成だけの作業は受け付けていなかったのですが、いずれ今の工場を返して自宅または郊外など極小規模で仕事を続ける際、こういった仕事もやっていこうと考え、承らせて頂く事にしました。または今の工場のスペースを間貸しする等した際、こういった事が得意なメンバーに依頼する事なども出来ますし。

ただ費用は決して低くは無いので、ご依頼に至る事は今後も極稀になると思います。

ALPINAエンブレムの両面テープ作成

BMW ALPINA B3Sの純正エンブレムです。

未使用品なのですが少し弄った痕があったり、

両面テープ自体が少しズレている物があるので、これらをやり直す(作り直す)作業となります。

無用な傷が付かないよう表面にマスキングテープを貼り、ある程度両面テープを剥がします。

その後はシリコンオフ(ノルマルヘキサン)を使って糊を溶かしながら、ヘラとウェスで除去します。

それらを並べてスキャナーで読み込み、ベクター画像を扱えるソフト(Illustrator)を使って輪郭を作成します。ライブトレースとかの機能を使うと正確な線が描けないので、一つ一つ手作業で線を引いていきます。

ちなみに「S」だけが他と違う構造で、裏側が空洞になっています。

他のエンブレムと比べると底までの深さが1.6mmあったので、1.5mm厚のアクリル板を使い、レーザー加工でカットして作成します。

最初に作成した輪郭から-1.3mm程オフセットして作成しました。

それがエンブレムの内側にピッタリ嵌るのを確認します。

一旦取り外し、よく脱脂清掃後、カットしたアクリル板の「S」にはプラスチックプライマーを塗り、エポキシ接着剤を用意します。

もしかしたら後で取り外す(元に戻す)という可能性もあるので、接着剤はベッタリ塗るのを避け、点付けとしておきました。

そこにカットしたアクリル板を入れて接着完了です。これなら落下しませんし、万が一元に戻したいという事でもなんとか出来ると思います。

そして両面テープをカットします。

厚みのある両面テープはカッターではとても切り難く、なのでレーザー加工機を使ってカットしています。

ただしレーザーでカットするには正確なデータの作成が必要で、それに多くのコストが掛かります。今回も、ALPINAのロゴは既存の物があったのですが、それは全く使えず、全て一からの作成となりました。

この後はカットした両面テープをエンブレムに貼り、字間を調整した転写シートに貼り付けます。

続きます。

板ゴム&厚手両面テープカット

today133先日は両面テープをCO2レーザー加工機でカットした内容を紹介しましたが、それ以外の方法で、とても切り難い厚手の両面テープやゴム板などを綺麗にカットする方法を紹介したいと思います。と言うか今回はこれも普通に仕事なのですが(笑)。

today14こちらは先日本塗りを終えていたホンダトゥデイ用の後付社外品アウターハンドルカバーで、塗装前の状態です。素材はステンレスで、純正のドアノブに貼り付けるような部品となります。

このステンレスの板が薄い為、ドアを開ける時にエッジで手を切ってしまう恐れがあるので、端の方には最初から黒いテープが貼ってあります。PL法だか何だかで引っ掛かったのか判りませんが、何にしてもやっつけ感が凄いです。

today140剥がしてみるとまさに単なるテープで、今回は塗装後にこれの代わりになる物をご相談されていました。

today134と言う事で今回の対応方法としては、純正のアウターハンドルとカバーとの間にある隙間にヘリよりも高いゴムを貼り、鋭いエッジに直接指が当たらないようにしようという作戦です。それなら表側にゴムが出てこないので見た目もスッキリしますしね。

today141という訳でジャジャーンと!

って、普通のローリングカッターです(笑)。

today135 ローリングカッターは普通のカッターと違い対象物を引っ張らずに切る事が出来るので、今回のような厚手の両面テープやゴムなどを綺麗にカットする事が出来ます。と言っても直線に限りますけどね。

today136 普通こういうのをカッターで切ろうとすると断面がガタガタになったり斜めになってしまったりしますが、ローリングカッターならとても簡単に綺麗に切る事が出来ます。

today137 こちらはカットした断面で、板ゴムに両面テープが貼ってあるのが判ると思います。普通のカッターでこんなに綺麗に切ろうとするのは結構難しいですよね。

today138 今回はとりあえず適当な幅にカットした物を4本用意しておきました。後はオーナー様が実際に車体に合わせてみて、必要な分をカットして使って頂ければと思います。

today139余った物を仮で貼ってみました。ゴムは硬いので、これならエッジに指が当たる事は無いと思います。

後ほど両面テープも貼って、後日日記の方で完成画像も紹介しますね。どうぞもう少々お待ち下さいませ!