メタルソー、入荷しました

road (1 - 1)-14 昨日到着していましたメタルソーです。見るからに危なそうな物なのですが、以前ブレーキ屋さんがブレーキキャリパーブラケットを作製している時に使っているのを見てとても便利そうだと思って今回入手してみました。径は75mmで厚みは1mmです。

road (1 - 1)-9昨日は凸文字を下向きにセットしましたが、今回は画的にこの方が判り易いので上を向けてみました。

ボール盤側でZ軸を合わせ、後は昨日紹介したクロスバイスのハンドルを回してX軸とY軸を操作します。

road (1 - 1)-10 それにしても切れる切れる!確かに厚みがある物ならエンドミルでネチネチ削るよりもこれで一気にカットしてしまった方が断然早いです。ただブレーキ屋さん曰く一度に刃を入れるとカスが抜けなくて刃にクラックが入ってしまうとの事で、2ミリずつくらいで進めています。

road (1 - 1)-11カット完了です。固定さえしっかりしていれば後はハンドルを回すだけなので超簡単で、しかも何故か?凄く楽しいです(笑)。イメージとしてはゲームセンターにあるクレーンゲームをやるような感じで、しかもあれより段是こっちの方が面白いと言う始末でして・・・(危)。

road (1 - 1)-12 今回はおっかなびっくりでやりましたが、なれれば15分掛からずカットが出来そうです。しかもバンドソーで切るよりも断然真っ直ぐ切れますし!

road (1 - 1)-13 MAZDAの凸文字を付ける箇所はここを想定していて、ボンネットを開けた時に丁度これが手前に来て目立つ筈です。そうですよね?

road (1 - 1)-15段々完成のイメージが出来上がって来ました。画像だと凸文字の色がゴールドっぽいですがこれは鋳込んだ時に出来た色味なので(MDFの色が移った感じでしょうか)、削ればアルミ同様シルバーに輝きます。

road (1 - 1)-16ちなみにここに来てちょっと目移りをしてしまったと言うか、ヘッドカバーに入れる凸文字を今の物では無く、例えばマツダのオフィシャルサイトで使われていたこの「ROADSTER」のロゴにしたり、またはMAZDAのロゴもこのフォントに合わせたりするのも今風で面白いかな~、なんて考えていたりします。おいおい、今更何を言い出すんだって感じですか(笑)。

鋳造凸文字 簡易フライス加工

factory (1 - 1)-21こちらは今の工場に元々残物として置いてあったボール盤(卓上のドリル)で、工場を借りる際にオーナーさんに廃棄を御願いしたのですが、賃貸条件が「現状渡し」と言う事もあって結局そのまま引き継ぐ事になりました。ただ軸ぶれが結構ひどかったので精密性にはちょっと欠けていたんですよね。

road (1 - 1)-6と言う事で今回の件を機会に、新たに新品のドリルチャックを買いました。奥の物に比べると信じられないくらい綺麗ですが、あれも最初はこんなだったのでしょうか。

factory (1 - 1)-22 ちなみにドリルチャックの規格についてはよく判らなかったのですが、ボール盤のメーカーさんにメールで問い合わせたところ非常に親切に教えていただきました。とっくに廃盤の製品なのにこの辺がやはり日本のメーカーさんは頼りになりますね。いつか私がビッグになったら是非新品を買わせて頂こうと思います。ビ、ビッグに・・・。

road68鋳造で作製した凸文字は厚みが6ミリあって、最終的にはこれを2ミリ~3ミリの厚さにするので、まずは土台を全部削り落としてしまおう!という感じです。

ちなみに文字と土台の間をバンドソー(金属が切れる糸鋸)で切り落とす事も考えたのですが、それだとさすがに相当大変ですので今回は先に紹介したボール盤を使っての「簡易フライス」を行う事にしたのです。以前間借りしていた知人の自動車板金塗装工場にはちゃんとしたフライス加工機があって、ブレーキ屋さんがいつもブレーキキャリパーのブラケットを作るのにジュラルミンをザクザク削っているのを思い出してそれに倣ってみようと思った次第です。今思えばもっと色々教えて貰っておけば良かったなぁ、と(そもそも人の言う事を聞かない私が言うのもなんですが・・・)。

road92 そしてジャジャーンと!、先日届いたクロスバイスです。これにより単なる穴を開ける為のボール盤が、簡易的にでも金属を切削する道具に変化出来ると言う優れものでして、削りたい物を万力になった部分で挟み込み、ハンドルを回してX軸、Y軸に動かして回転する刃先に当てれば、金属を真っ直ぐ削ったり薄くしたりする事が出来たりします。

road91こんな感じで不要な土台部分を徐々に徐々に削っていきます。うーん、これはヤバイですね・・・(惚)。金属だけでなく、パテで作った造形物やアクリル板など色々な物に応用出来るのではないかと。

road93土台部分を全部削り落とせました。ただバイスの方もちょっと削ってしまっていますが・・・(苦)

road90 途中で気がついたのですが、削るのは文字のところだけで枠はわざわざ削らなくても良いみたいで、かなり無駄な事をしていたようです。

ちなみに今回は文字を全部バラバラにしていますが土台は残す事も考えていて、今回削った凸文字は鋳込んだ際に土台に弾いて穴が開いていた箇所があったので、どうせ溶かしてしまうならその前に試してみようと思ったのです。

road89そして凸文字だけになりました。切っている最中に「6」が動いてしまい斜めに削れてしまった事と、ハイフンがどこかに行ってしまいました・・・。

カットしたMDF板は取り付ける時の位置合わせ用の物で、これを使えば(多分)簡単に文字を並べる事が出来るようになると思います。

road (1 - 1)-7ちなみにさらに今日、ボール盤に取り付ける「メタルソー」なる気円斬みたいな刃が届きまして、今回はクロスバイスを使って削る作業となりましたがそれを使えば凸文字だけ切り取ってしまえる!と言うこれまた優れものです(上手くいけばの話しですが・・・)。

こんな感じで塗装と接着以外に「鋳造」「切削」が出来るようになれば今後他にも色々応用が利くと思うので是非マスターしたいと思います。そしていずれはちゃんとした卓上フライス&旋盤、さらにはPCと連動出来るCNCも欲しいですね~(ただしもう場所が・・・)。

凸文字鋳造型 蓋付きVer.

road67NDロードスターのヘッドカバー用として作成している凸文字は既に良い感じで出来たいたりするのですが、ちょっと厚みがあり過ぎて削るのが大変そう・・・という事で、今度はこれを薄く仕上げようと型を作り直してみました。ちなみに今はロードスター用として作っていますが、上手くいけば他にもどんどん応用するつもりです。プラスチック製のエンジンカバーなのに結晶塗装とこの凸文字が光っていたら、もう金属にしか見えないのでは・・・なんて思っていたりしますので(実はこれが長年の夢でした・・・)。

road70 と言う事で新たに用意したのは3mm厚のフランジが付いた蓋です。鋳込み型の深さは6ミリでしたが、これを浅くしてしまうと奥まで金属が流れ込んでくれないのではと思い、深さはそのままにして上から圧力を掛ける事にしました。

road71閉じるとこんな感じです。遂に4枚来ましたか・・・。

 

road72 maZDaの方もこんな感じです。もう落雁を作る型みたいになって来てしまいましたね。

road73 閉じるとこんな感じです。そんなに上手くいくかなぁ・・・と一抹の不安が(笑)。

road74 MAZDAの方は完全に土台無しの文字単体にしたかったので、先日作ったアレでは厚みがあり過ぎますから、ちょっと勿体無いですが再利用させて頂く事にしました。

road75 そして今回の秘密兵器です。樹脂の注型では必須アイテムの離型ですが、多分今回の金属にも効くだろうと思って使ってみることにしました。そもそもシリコン(シリコーンですか)は熱に強いので多分応用出来ると思ったんですよね。と言うか単に油ですし。

road76 そして溶かしたピューター(金属)を流し込んで直ぐに蓋を閉じます。余計に入っていた金属は上手くフチから溢れてくれて、ちょっと偶然っぽいですがこれは期待出来そうです。

実は作業前に皮手袋を探したのですが溶接用のゴツイのしかなく、多分それだと上手く作業出来なさそうなので結局素手でやってしまったのですが、予想以上に上手く金属が飛び散ってくれたので(?)、ちょっと危なかったかも知れません。次までに見つけておかないとですね。

road77 ちなみに蓋の裏側のフランジは直前になってもう少し厚みが欲しいと思い、厚紙を3枚かさねて合計4ミリくらいにまでしたのですが、それがいけなかったのか所々で金属が表面張力してしまい穴が開いてしまってます。でも見事に蓋は出来たので、今回はそれだけで十分な収穫でした。

road78 そしてもう一方のMAZDAですが、残念ながらこちらは蓋をする時にズレてしまい、そのまま押し型の文字が取れてしまうという結末に・・・(苦)。金属は樹脂と違って可使時間が短いので(5秒くらいでしょうか)やり直しは効かないんですよね。

road79 まあそんな事でしたが、最初に塗っておいたシリコーンのお陰で型枠は非常に簡単に剥がす事が出来ました。型にテーパーが付いていないので破壊するのは仕方ないにしてもこれだけ作業性が上がってくれれば十分です。失敗はしましたがこちらも良い収穫はありました。

road80鋳込み具合としては良さそうに見えますが、実は「D」の穴の中にちょっと広めな空間みたいなのが出来てしまっているので、これを面研しても上手く文字が残ってくれそうもありません。という事でこちらも再度溶かしての再利用となりますかね。

仕事であれば一発良いのを作るだけに尽力するところですが、今は今後の応用の事を考えているので、むしろ今のうちに出来るだけエラーを出しつくしておいて安定した供給が出来るようにしたいと思います。

いつか「ヘッドカバーに結晶塗装と、「L28改3.1L DOCH」って文字を金属で入れられますか?」ってお問い合せが来た時に即答出来るようにしておかないとですからね(今時居ませんか・・・)。

NDロードスター用「DOHC 16-VALVE」作製

road (1 - 1)今回の企画の概要としては、新型NDロードスターのヘッドカバーがノッペリしていてちょっと物足りない!という事で、そこに今までのロードスターにあったような凸状の文字を付けてみようと言う計画です。今までのロードスターのヘッドカバーには凹んだ文字か凸文字のどちらかがあって格好良かったんですけどね。一体どうしてしまったのでしょう・・・。

road150ちなみに凸文字の形ですが、これについては今回新たに作成しても良かったのですが、どうせなら本物の血筋を受け継いだ形をしていた方が良いと思いまして、以前NCロードスターの樹脂性ヘッドカバーで作成した凸文字のデータを使う事にしています(なんて事は後付で、単にそのままデータを使いまわせて楽をしたかっただけなのですが・・・苦笑)。

road151凸文字は石刷りの要領で紙に転写し、それをスキャナーでPCに読み込みます。

road148ただそのままの状態では粗くて使えないので、Illustrator等のソフトを使って新たにベクターデータとして作り直します。

road149ちなみにレーザーでカットするとその部分が焼けて消失してしまうので、型を作る場合は内側を使うか外側を使うかでデータを補正しなければなりません。なので「そのまま使える」という程楽では無いんですよね。

road209尚、今回使うのはカットした外側=メス型となりますので、文字は少し細身に修正してカットしてしっかりした形を残せるようにしています。実は最初そのままのデータでカットしていたら、「mazDa」の「Z」の継ぎ目の部分が繋がっちゃう程細くなってしまいまして・・・。

road58そして材料を溶かします。昨日も使った画像ですが気にしないで下さい(結構このインチキ臭い画が気に入っていまして。笑)。

road62ジャジャーん!と鋳込みが完了です。溢れんばかりに入れてみました(いや厳密には溢れてます)。

ちょっと注ぎ過ぎな感じは否めませんが(笑)、余らせてもしようが無いですし、もしかして重力の力で何とかしてくれるのでは?と思ったので、とりあえずなみなみ注いでみることにしました。

road66 少し時間を置いて温度が下がったら底板を剥がしてみます。

うーん、tres bien !!! (何故かフランス語になっちゃっていますが、この時はまさにこんな感じでしたので・・・)。

road67 そしてMDF板を全て剥がしてみました。うーん、良いじゃないですか!

road68重力が味方をしてくれたのかどうかは判りませんが、溶けた金属は思った以上に細部まで流れ込んでくれていて、自分でやっておいてなんですが、凄く綺麗です・・・(惚)。

ちなみに当初は「どうせ削るなら下型にランナー(ゲート?)を走らせてようかな・・・」なんて事も考えましたが、この深さでこれなら全然問題無さそうです。どうかなJIIROちゃん?(フフフフフ)。

road69隙間に詰まっていたMDFの破片を取り除くのにマイナスドライバーとピックを使って結構乱暴に抉ったのですが、予想よりもピューターは固くて、塗装する上では殆ど影響無い程です。まあ食器などに使われるような金属ですから鉛とか錫とは違いますよね。

しかしこの鋳造品、最後に表裏を削って高さの調整をするつもりでしたが、表面に関してはこのままでも全く問題なく使えそうです。ただ裏はあれだけタップリ注いでしまったので、あれを全部削るのはさすがに骨が折れそうな気が・・・(恐)。

尚、切削に関しては、現在ボール盤を改造した簡易フライスを申請中でして(誰にだって話ですが一応会社の財政状態を見ながらと・・・)、それらが揃えば盛り過ぎた分の研磨も簡単に出来るので(多分)次はその辺の設備を整えていきたいと思います。

ちなみにエンドミルはそろそろ届く筈で、ブレて気になっていたボール盤のドリルチャックも先ほど手配出来ました。あと固定台にするクロスバイスですね!(一体どこに向かっているのやらと・・・苦笑)。