GMCホイールキャップ シリコーン型作製

 先日ゴムパッキンを接着していた自作デシケーター(大)です。

 接着剤が固まったようなので早速テストしてみました。ドライポンプに繋ぎ、内部の空気を吸いだします。ドライポンプについてはこちらで紹介していますので宜しければどうぞ。

 容積が大きくなった分負圧するのに時間が掛かるようになりましたが、大体40秒くらいでマイナス0.95Mpaまで到達出来ます。

 内部の気圧が下がるとお菓子などのパッケージはこんな風に膨らみます。眞空脱泡ではこれと同じようにして、シリコーンやレジンなど液中の空気を吸いだし気泡を取り除きます。

 そしてこちらが今回メインとなるGMCのホイールセンターキャップです。無くなった一つがもう入手が出来ない物との事で、予備用も含めて今回これと同じような物を2個作製するご依頼を承りました。塗装は出来ますが、複製は業務外と言うかまるで門外漢なのでこちらの社外記での紹介としています。

今回のデシケーター(大)の制作は、今までの物ではここまでのサイズに対応できない為、新たに大きい物を作ったと言う訳です。

 と言う訳で、まずはシリコーンを注ぐ為の枠を作ります。こちらのダイヤブロックも今までの量では足りなかったのでamazonで追加購入しておきました。安い上に精度が良いのでモデラ―の間では定番らしいです。

 ただこのダイヤブロック、見た目が(というか実際に)子供用の玩具な為、傍から見ると「いい大人が昼間からブロック遊びをして・・・」としか思って貰えない所が辛い所です。

 ちなみにすっかり作業に没頭してしまい大きな勘違いをしていまして、型にレジンを注ぐ時は縦置きにしますが、シリコーン型を作る時は平置きで行うので、これではデシケーターに納まらない!と言う事に気が付きました。一体何をやっていたんだか・・・。

 と言う訳で角を取り除きました。これなら最初から円形の壁にしておいた方が確実に早かったですね。

土台に詰めた粘土に噛み合わせの為の凹みを設け、デシケーターに入れます。

 シリコーン樹脂を流し込み、蓋を被せてドライポンプで内部の空気を抜き取る真空脱泡を行います。

画像では余り泡立っていませんが、これは先に主剤の予備脱泡を行っていたからでして、真空脱泡は問題無く出来ました。

と言う訳で片面の半分が完了です。

「半分」と言うのはちょっと理由があって、今回はシリコーン型のサイズが大きいので型が歪む恐れがある為、骨材をいれるべく片側を二回に分けて行う事にしました。一度でこれをやろうとすると骨材が沈んで原型(ホイールキャップ)に触れてしまう為、一旦膜となる層を作ってからその上に重ねようと言う作戦です。これなら必要無くなったシリコーン型を刻んで嵩上げに再利用する事も出来ますしね。

またそれでも強度的に足りなそうなら、さらに石膏を流し込んで補強しようかと思います。


②に続きます↓

GMCホイールキャップ シリコーン型作成②

自作デシケーター(大)作製

 デシケーターの作成に足りなかったニップル2個を近所のホームセンターで買って来ました。、一方はストレート=PF(平行ネジ)、もう一方はテーパー状=PTになったニップルです。一個¥300くらいでした。

こちらの部品は先日紹介したMonotarouで購入した物で、これらを組み合合わせると、

 こんな感じになります。

一方がドライポンプに、もう一方は内部の空気を常圧に戻す時の為の開放弁です。

 真空計のネジもテーパー状になっている為、そのまま寸胴に固定すると隙間が出来てしまうので、こちらは一旦エルボー(L型に曲がった配管)に取り付けて平行ネジに変換します。

 寸胴には13ミリ径の穴を二カ所開けて、

 先ほど作製した配管と真空計を取り付けます。また念の為穴の周りにシーラーを塗っておきます(食み出た余分は拭き取りました)。

さらに取っ手の接合部にもシーラーを塗っておきました。

後は蓋にするアクリル板と寸胴の間に挟むパッキンで、こちらは「コ」の字型のゴムモールをフチに取り付ける予定です。

と思っていたのですが、昨日行って来たコーナンで何と50cm幅のゴムマットが切り売りしていました!

近所の島忠ホームセンターやamazonでは30cm幅、もしくはロール買い(20メートル)しか無かったのですが、これを見つけられたのは凄く幸運でした。10cm150円程で、40cm買いました。

 寸胴のフチに合わせてカットし、

 さらに内側をカットします。

接着面にシリコーンシーラーを塗り、ひっくり返して重たい物を乗せて圧力を掛けます。

シーラーが固まってエアー漏れが無ければ直ぐに使えるので、時間が出来たら次はいよいよ原型となるホイールキャップからシリコーン型を作ろうと思います。

事前準備にちょっと予定外の時間が掛かってしまいましたが、これでようやくスタート地点に立てましたので、どうぞもう少々お待ち頂けますようお願い申し上げます!

GMCホイールキャップ制作用材料

 先日は注型樹脂(レジン)を強化させる為のカットガラス&ガラスパウダーが届きましたが、今回はそれらを作る為の材料です。

こちらはシリコーン型を囲う為の壁に使う物で、いわゆる子供が遊ぶブロックです。

↓念の為ですが、こんな風に使います。今回はサイズが大きくなるので多聞今までの分だけでは足りないと思い買い足しておきました。

シリコーン型 作成

ただ今回はマスター型が円形なので、ブロックでは無く以前遠心注型用に使ったクリアーファイル方式にするかも知れません。買った後に気が付きました・・・。

 そしてこちらはセンターキャップの周りの溝に嵌め込む丸ゴムです。

元々着いていた物は直径3.5ミリくらいで、ただ売っている汎用品は3mmと4mmしか無かったので3ミリの物を二種類買いました。普通の硬いゴムと、柔らかいスポンジ状のクロロプレンゴムです。

 元々着いていた物と比べるとやはり少し細いのですが、多分4ミリだと隙間に入らなく、なので取り付ける際には本体と丸ゴムの間に0.5ミリ厚の両面テープを貼り付ける事で丁度良くなると思います。また使うのは固い方の普通のゴムにする予定です。

 そして新たに作成するデシケーター(ずっとデジケーターかと思ってました)用の部品も届きました。

唯一、テーパーネジを平行ネジに変換する物が揃っていないので、そちらは最初に買った近所のホームセンターで入手しておく事にします。

尚、現在使用している自作デシケーターについては以下の記事が判り易いかと思います。今回はこれでは入らなそうなので新たに大きい物を作ります。

自作真空脱泡機 デジケーター作成(配管)①

 そして新たなデシケーター用の容器(アルミ寸胴)も届きました。

今まで使っていたのが内径24センチで、今回買ったのは30センチです。

「6センチだけとか、セコくね?」と思いきや、

高さも比例して大きくなるので体積は倍くらいとなり、一度に作れるカレーの量としては35人前から64人前になるそうです(いや、メーカーサイトの説明にそう書いてあったので…)。

デシケーターの作成自体は穴を開けて各配管を固定するだけなので、多分一時間もあれば出来ると思います(ただしシーラーの乾燥硬化には一日を要しますが)。

ただ蓋の間に挟むゴム板が30cm×30cm以上の物が売っていなく(もしくはロールで…)、なので今回こちらは「コ」の字型のゴムモールをフチに巻こうと思っています。これも後日ホームセンターで見て来ますね。

シリコーン型作りまではもう少し掛かりそうですがどうぞもう少々お待ちくださいませ!