KOKUYOテープカッター改

車体の塗装を行っていた頃は「マスキングは現場で行うもの」といった固定概念がありましたが、

現在のの小物塗装屋になってから細かいマスキング作業は工場の二階に移動してやるようになったので、

(画像はかなり昔の物で、BMWのパニアケースに左右対称のラインを引く為にトースカンを使っている作業です。)

マスキングテープ用に使うカッター台を購入してみました。KOKUYOの「カルカット」なる製品です。

 この製品、カットする刃の部分が従来より細かく、軽い力で綺麗にテープをカットする事が出来るとの事です。

本体は¥1,000程度と安く、ただ替え刃が¥600と、まるでプリンターのような商法です(笑)。

 こういったカッター台は通常セロハンテープに使ったりする物ですが、ローラーを分解すると内側に小さい径の物が装着できるようになっているので、

このようにマスキングテープ台として使う事ができます。

またマスキングテープを装着した場合はローラー自体が回らなくなるので、細いテープ(画像のは6ミリ)なら複数個装着することが可能です。芯が回ってしまうと片方が弛んでしまうのでNGなんですよね。

ただ塗装の仕事で使う場合、(特に)細いマスキングテープは周りに埃が付いてしまうのは凄く嫌なので、

アクリル板の端材を使って蓋を作る事にしました(画像は仮合わせ中です)。

ちなみに以前はこういったマスキングテープケースを自分で作っていて(形はタミヤに似せていて、引き出しがスムースになるようベアリングを内蔵しています)、ただこれだと油分が出そうなのでボツとしました。

という訳で、サイズが決まったらアクリル板をサン・ボンドで接着します。

アクリル板で作った蓋をテープカッター本体にネジで固定し、簡単に開け閉めが出来るようにしました。

見た目は野暮ったいですが、これでテープ周りにホコリが着く事を防げるようになりました。

 マスキングテープはセロハンテープよりも引き出すのに力が必要なので、中途半端な台だと余計に使い難くなってしまいますが、この製品はある程度の重さがあるので、片手で簡単に引き出してカットが出来るのはとても便利です。たかだか6mmのマスキングテープにこのサイズはオーバースペックだと思いましたが、もっと早く導入しておけばよかったです。

こういった感じで、そこにどっしり構える作業ではハンディータイプよりもこういった固定台の方が間違いなく作業が楽になります。

・・・が!、これだとテープの種類を増やす場合は何台もこのカッター台を並べなければならなく、ただ限られたスペースにそれらを並べるのはちょっと厳しいです・・・。

なので現在そういった事に対応出来るオリジナル品を制作中で、ある程度形になったら紹介したいと思います。

呑川底浚い

通勤路の途中にある、いつもは長閑な呑川ですが・・・、

 この日はちょっと違っていました。

呑川の底はそんなに深くないので大きな船は入ってこれないのですが、この日は結構なサイズの運搬船?みたいなのが係留されていました。

いったい何をやるんでしょう・・・。

その日の帰り道、ショベルカーが積まれていました。

多分以前と同じ方法で、陸からこの船に降ろされたのだと思います。

そして次の日の朝。

 前日船に積まれていたショベルカーが!(しかしこの方法ならカーは要らない気が)。

手前にあったダンプカーの船版みたいな荷台には炭のような物が沢山入っていて、てっきり水質浄化の為にこれを川に敷きつめているのかと思いきや、それとは全く逆に川からこれらを浚っていたようです。川底はヘドロじゃなくて石だったのですか・・・!

 他には不法投棄された物も揚がって来るようですが、こちらは思っていたよりは多くは無いみたいですね。

 さらに下流の蒲田近辺に来ると何隻かの土運船が待機していました。最終的にどこに持って行くのでしょう(夢の島でしょうか)。

昔は殺伐としていた豊洲もいまや高級住宅地なので、蒲田のリバーサイドもいずれは地価が上がるのではと(それは無いですか・・・)。

ガラスフレーク色見本プレート作成

 先日試していたガラスフレーク顔料2種です。左がSTANDOX(AXALTA)で、右がDUPONTとなります(現在はどちらもAXALTAの傘下なのですが、判りやすいよう以降もそうします)。

 それぞれの内容を記載し、壁に飾っておけるようプレート化しておきました。

 一番左がDUPONTのガラスフレークで、蛍光灯化で見てもガラスフレークがしっかり確認できます。色は黄色寄りです。

 こちらがSTANDOX(AXALTA)のガラスフレークで、蛍光灯化だとDUPONTより大人しい感じです。こちらは青味寄りです。

こちらも同じくSTANDOX(AXALTA)のガラスフレークで、それをさらに多めに塗った見本となります。

ただここまで塗るとガンメタっぽくなってしまうので、塗る量自体は控えつつ、用途によってそれぞれのガラスフレークを使い分けるようにしようと思います。

既にマイクの塗装で白系にガラスフレークの仕様でご依頼を承っていますので、一緒にマイクの色見本も作っておこうと思います。

パウダー顔料クロマフレア風No.4

 先日新たに取り寄せていたパウダータイプの顔料です。

色味はマゼンタっぽいピンクから、

オレンジ色に変化する、クロマフレア風の顔料No.4です。

これをいつものようにバインダー(液状の樹脂)に混ぜ、STANDOXのベースコートとして使います。

 また今回は下色をそれぞれ変えた4種類を作成する事にしました。大まかに「黒」「赤」「金」「ピンク」といった感じです。

画像右側は下色を黒にしたものです。

クロマフレア系の顔料は下色を「黒」にする事がセオリーでしたが、下色に色味(色相・彩度・明度)のある物を使う事で、どのように色が変化するのかが判る色見本を今回作ることにしました。以前知り合いの塗装屋さんが色々試していたのを聞いて、私も実際にやってみたかったんですよね。

 こちらは下色を赤系のパールメタリック(具体的にはプジョーEKQ)を塗ったものです。先ほどの黒より色が濃くなっているのが判ると思います。

 こちらは下色にマゼンタを塗ったもので、使用したのは以前塗った迷彩ピンクの②です(4種類の内、明るいほうから二番目の色)。左端がゴールドですね。

 当店で使う色見本で重要なのは「良い色を作る」という事ではなく、どれだけ再現が可能かという事になります。絵の具のチューブから少量ずつ出して筆でグリグリして、それを紙に塗って取っておいても余り意味はなく、見本で用意した物と全く同じ色で塗れる事が重要だと考えています。

 と言う訳で、それぞれの内容が判るよう、いつものようにプレート化しておきました。

 こちらが下色を黒にした色で、怪しい感じはあるのですが、発色はあまり良くないのが判ると思います。今まではこれで終わりにしていたので、今回のようにイマイチだった顔料は次回使う機会は無くなっていたところですが、下色を変える事で使い道が出てくるのでは・・・!と思った次第です。

 こちらは下色をゴールドメタリック(STANDOX原色 MIX806)にしたものです。色味が明るくなり、オレンジが強くなったのが判ると思います。

こちらは下色を赤パールメタリック(プジョーEKQ)にしたものです。まさに赤味が強くなって濃くなっています。

そしてこちらはピンクカモフラ②です。淡いピンクな感じで、今回この仕様が一番良かったと思います。

ちなみに下色を「白」にした仕様も試してみたのですが、クロマフレア系の顔料特有の「黒い粒粒」が見えてしまったのでそれはボツとなりました。下色にはある程度明度が低くないとダメなようですね。

尚、私的には今回のクロマフレア系No.40よりも、以前試したNo.4の方が粒子が細かくて上品に感じるので、今度はこれらの下色とそれを組み合わせてマイクの色見本を作ってみようと思います。

 その他ガラスフレークの色見本も出来ましたので、こちらは後日改めて紹介したいと思います。