マイク色見本 蔦&猫&ハート

先日注型をして増やしておいた色見本用のレジン製マイクです。その後サフェを塗って研いでおきました。

本当ならこれらの素体を使って色相環全12色の色見本マイクを作りたいところですが、さすがにそれは色々な面で今は厳しいので・・・、

 今回は柄物の色見本を作る事にしました。

今までにはあまり例が無かった感じですね。

 マスキング用の型は、50mm幅のマスキングテープを3枚貼って一枚のシートにし、レーザー加工機を使ってカットします。

 カッティングプロッター(刃)に比べてレーザーでカットした場合の大きな違いはカット後のカス取り作業が非常に楽な事で、レーザーで焼いてしまった場合はサイズが若干変わってしまうところがありますが、糊も一緒に焼き切って完全に分断してくれるので、細かい箇所もスルスルと簡単に剥がれてくれるのです。

 白のベースコートを塗った色見本用マイクにマスキングシートを貼り付け、

 ハート部分を赤に塗り、

 全体に黒を塗ってマスキングを剥がします。

作業の合間に急いでやったので細部はとても見せられるような仕上がりでは無いのですが、

取り合えずこれで各配置や配色の具合を確認出来ました。

作成したマスキングシートは線が非常に細い箇所もあるので、貼り付ける時にうまく行かない箇所もいくつかありましたが(円錐に見えて実際にはカーブしています)、次はその辺を修正して完成度を高めていこうと思います。

後は「白・黒・赤」の配色も少々クドい感じがするので、黒をグレーやグリーン、キャンディーカラーにした物も作ってみようと思います。色数が多くなるとコストが上がって結局仕事として成り立たなくなってしまいますが、今回くらいなら大丈夫だと思っています。ちなみに猫なのはとりあえず的で、実際のご依頼ではここにネームやロゴを入れられるようにする作戦です。

という感じで、今年はこういった柄物のテンプレート色見本を増やしていこうと思っています。

2019年を振り返って

 新年明けましておめでとうございます。うっかりしていたらつい年を越えてしまいました。皆様昨年はどのような一年を過ごされましたでしょうか。今さらなのですが、改めて当方の去年一年を振り返ってみようかと思います。

尚、各画像は本件とは全く関係なく、いつもの通勤途中の風景です。上の画像は初詣とお会式以外はとても空いている池上本門寺で、正面にあたるこの総門は少し前に大修繕をしていて、途中の状態だと艶があって微妙だと思っていましたが、最終的にはつや消しで仕上げられて格好よくなっていました。漆にシリカゲルとか入れたのでしょうか(伝統工芸でそんな事しませんか)。

 2019年はマイク塗装のご依頼が多く、アーティストの方や所属事務所、音響関連の会社やさらにはマイクのメーカーから直接依頼があったりでとてもエキサイティングな一年でした(納期が実質3日とか、ワンミスで危うく切腹ものでした)。

体調面はと言うと、以前とんでも無く辛かった腰痛はかなり改善されまして、ただ今度は頸椎(首)に同じような症状が出てしまい、一部の業務(自転車フレームやヘッドカバーの艶々仕上げ)は受付を停止せざるを得ませんでした。特に辛いのがサフェ研ぎで、車体を塗っていた時は体を入れ替える事が出来たのですが、小物の場合だと利き腕(右手)しか使えない為、長時間同じ姿勢で続ける作業が出来なくなってしまったのです。

ただそれらのお陰で逆に仕事効率は上がり、売り上げ自体は増えてしまう(?!)という何とも皮肉な結果になりました(笑)。

また一部の業者さん向けに日曜日に行っていた納品引き取り業務も発送に切り替えて頂き、これにより心身共に楽になり、また休日にダラダラと昼まで寝ていたりするような事も無くなりました(予定が立てられないならそれまで寝ていよう、みたいなダメ人間ぶりでした)。

さらにはこの社外記も毎日更新するのを2~3日おきにしたので、お陰で睡眠時間も以前に比べると大分長くとれるようになっています。

また年を重ねる毎に施工事例も増えるので、見積り業務(メールの返信)も最初の頃に比べると大分楽になりました。施工事例があればその時の作業内容と費用内訳をそのまま利用出来るので、一時間掛かるところが10分で終わる!といった感じです。車の塗装(板金塗装)と違って小物塗装は単価が小さいので、見積もりに掛かる時間は相当の負担になってしまうんですよね。

お陰でその分現場作業に時間を掛けられるようになったので、最初の頃は「その値段でそこまで時間掛けて採算合うの?!」と思われていた事が、最近になってようやくまともになって来た感じです。

ちなみに頸椎症の改善方法の一つとして、デスクワークでは以前設置したスタンディングデスクが非常に有効です。

現在は28インチの液晶モニターを使っていて、座った状態の時と立った時とでモニターとキーボードの位置を変えなければなりませんが、最近のモニターは軽いのでそれも苦ではありません。現場に出る前の午前中とかは、デスクワークをしながら準備運動が出来りしてとても良いです。以前バランスボールも試しましたが、あれは全く仕事に集中出来なくて駄目でした(笑)。

工場の整備については最近なかなか出来ていないので残念ですが、そういった事までやろうとするとその分体力(と口座残高)が減るので、今年も現場作業メインで、また体調管理にも重きを置きながら過ごしていこうと思います。

ガラスフレーク 色見本作成

 先日導入したSTANDOX(CROMAX)の新色PP304ですが、既存のガラスフレークとの違いを確認したかったので、新たに色見本を作ることにしました。

PP304(パウダーパール304 コースガラスフレーク )は、顔料の表面が酸化チタンで覆われている為か、既存のガラスフレークのように黒くは無く、これのお陰で白の上にも塗れる!という特徴があります。今までのガラスフレークだったらゴマ粒のように汚い仕上がりになってしまうので淡い色には使えませんでした。

ガラスフレークはこのようにスポットライトに当たると光が反射し、メタリックよりギラツキ感のある輝きを出すのが特徴となります。画像の白い色見本は作っていたのですが、黒は(遊びでベアブリックしか)作っていなかったんですよね。

 と言う訳で、こちらが今まで使っていたガラスフレークです。一応車両の純正色に使われている物ですが、殆ど使う事が無いので全く減りません(笑)。

 見ての通り黒いので、淡い色に使うと大変な事になります(まさに砂が混入したかのように)。

 それぞれは使い易いよう樹脂(ベースコートバインダー)に混ぜておいています。見るからに違うのが判りますね。

下色に黒を塗り、その上にそれぞれのガラスフレークを塗りました。

 こちらはDUPONTのD815です。色味は黄色寄りで粒子が不均一ですが、蛍光灯下で見る輝きは強いです。

 こちらはPP304で、D815に比べると輝きは大人しく、この状態では言われなければガラスフレークだとは分からないくらいです。

 こちらはDUPONTのD815です。黄色味があります。

そしてこちらはPP304です。よく見ると青・グリーン・バイオレットの色味を感じられ、 まさにパールといった感じです。

こちらは実際にマイクに同じ仕様でPP304を塗った状態で(この時点ではまだベースコートのみ)、デカールを貼りに工場二階に持ってきたのですが、この浮いたような質感はパール特有のものです(ガラスグレーくではなくホワイトパールを黒の上に塗ってもこのような感じになります)。

その後熱を入れて塗膜を硬化させ、スポットライトでガラスフレークの輝きを確認しました。左の青い方がPP304で、右の黄色い方がD815です。

蛍光灯で見ると右のD815の方がフレーク感が強かったのですが、スポットライト下では左のPP304の方がギラツキ感が高かったです。これは面白い発見でした。

さらにPP304の方は「青・緑・紫」の色味を確認出来て、まるで宇宙を見ているかのようです。

後日いつものようにプレート化して、壁に飾れるようにしておこうと思います。