プラスチックプライマー

プラスチック樹脂への塗装にはそれ専用のプライマーが必要で、以前行ったオートサービスショーでAXALTAからヘッドライト補修用の新しいそれが出ていたので少し前に取り寄せていました。

これが使えれば、今まで行っていた透過性塗装の作業がとても楽になると思ったのですが、いざ使ってみると微妙に白濁りが見えてしまうので、私が考えていた仕上がりとはちょっと違いました。

ただもしかしたら私の使い方が悪かったのかもなので、もう少し様子を見てみたいと思います(ただそう言う事も懸念して一応二種類作ったのですが・・・)。

結果が芳しくなかったので、日を改めて同じ条件で、ただし今度はいつも使っている同社のプラスチックプライマー(800R)で試してみる事にしました。

尚、画像は塗装前の状態で、#3000程度の足付け処理がしてあるので白く濁ってみえます。今までのヘッドライト補修塗装ではこのペーパー目が見えてしまうので、塗装の際にはコンパウンドで磨き切ってしっかり透明にしてから塗る!という手法だったのですが、新しいプライマーは水性タイプなのでソルベントクラックの心配が無く、足付け処理されたままそのまま塗って透明になる!!という事で期待をしていました。ちなみにこれらはいつも塗っているテールランプの塗装とは全く別の話です。

プラスチックプライマー(800R)を塗り、クリアーを塗りました。やはりと言うかこちらの方がいつも通りで安定しています。

ただ実際の本番ではこれ以外にも色々面倒な作業があって、今回はそれらが改善出来れば飛躍的に安心安全安価に出来る!と言う望みがあったのですが、やはりそう簡単には許してくれないみたいですね(まあだからこそ沢山のお仕事を頂けているのだと思いますが)。

その後しっかり寝かし、改めて比較検証してみる事にしました(するまでも無いのですが・・・)。

尚、一番左のパネルにある傷はカットしている時に刃がズレてしまっただけですので気にしないで大丈夫です。オフの時は絶望的に気が緩んでしまうので、こういう事が普通に起こります。

 こちらが新しいプライマーです。塗った時から白濁りが見えて、ただクリアーを塗って反応したらもしかして透明になるのでは?!と思っていましたが、やはりそのまま残りました。まあ普通に考えてそうですよね。

 対して今まで使っている800Rは安定して良好です。世の中の塗装屋さんが好んで使っている理由が良く判ります。

 下に黒い紙を敷き、さらに二枚を重ねて濁りを判り易くしてみました。やはり新しいプライマー(ヘッドライト補修用)の方は白濁りがよく判ります。

ちなみに塗装を知る人であれば、トップコートを塗るまでのフラッシュオフタイム(またはセッティングタイム)が足りなかったのでは?と思うかも知れませんが、一枚は1時間、もう一枚は20時間程空けていて、どちらも差は感じられませんでした。また厚く塗り過ぎたのでは?と思うかも知れませんが、それも変えて塗っています。

透かすとさらに濁りが判り易いです。本来なら角度がついている奥の方が白く見える筈ですが・・・。

ただ新しいプライマーはヘッドライト補修用として開発された水性タイプの塗料なので、そういった点で劣化したヘッドライトレンズの細かい傷を広げないよう特化しているのだと思いますから、これくらいの白濁りは仕方ないのかも知れません。と言うか、装着された状態のヘッドライトならこれくらいの白濁りは判らないと思うので、そもそも許容範囲なのだと思います(単なる気にし過ぎです)。

まあ折角買いましたし残しておいても仕方ないので、今後もう少し色々試してみようと思います(ただしヘッドライトの塗装は今後も対応する予定はありません)。