撮影デスク改⑥ ストロボ実践

 今まで撮影に使っていた背景はトレーシングペーパーかグラデーションペーパーだけだったのですが、今回新たに黒のケント紙と言う物を買ってみました。画用紙との違いは表面が滑らかで凸凹が少なく、油性ペンが滲まないのが特徴のようです。10枚¥2,000くらいでした。

早速先日2基目のストロボを設置した撮影デスクにセットします。撮影するのは本日完成したフェラーリ430のリモコンキーとなります。

ケント紙のサイズは88×1091で、横にして2枚を重ねて使っています。

 今までは横方向からだけのストロボ照射だった為、こういう風に直に置いての撮影は上手く出来ませんでした。

 が、今回トップライトを設けた事によって、直置きにした状態でも上面からのストロボ照射が可能となり、シャープな撮影が可能となりました。やはりと言うか蛍光灯で撮影した時よりも断然くっきりしていますよね。

 カメラはいつもと同じくNIKONのD200と40mmのマクロレンズで、設定も前回と殆ど同じでISO100、シャッタースピードは1/125、F値は14~22で使い分けています。日記と同じく撮影はJPEGで、サイズのみ縮小して半分程にした「撮ったまま」としています。念の為ですが、D200のような古いカメラに撮影後の画像を綺麗にするような優れた機能は付いていなく、最近のカメラに慣れた方が使うと色々ビックリすると思います(笑)。

 今までの完成時の撮影画像との大きな違いはピントの合っている範囲が広い事で、シャープに写る反面、粗も全て写ってしまうと言ったところでしょうか。

 ネックなのはカメラの上部に取り付けたストロボ用のリモコンのアンテナが結構飛び出る事で、それが塗装面に写り込んでしまうのが残念です。

 下には艶消しでは無く、艶々のデコラ(メラミンボード)などを敷くのも良いらしいです(と先日行って来た講習会で先生が仰っておりました)。

もう少し練習を重ね、時間が出来たら今まで撮影した色見本マイクなどを撮り直してみようかとも思います。

フェラーリリモコンキー ステンレスリング作成

フェラーリ458リモコンキー塗装 完成

先日完成しておりましたフェラーリ458のリモコンキーですが、その後オーナー様から「やっぱり傷防止リングも」といったオーダーを頂きましたので、そちらの制作をする事にしました。

ちなみに通常は塗装前に作製しなければ対応が出来ないのですが(仮合わせ等で本体に傷が付いてしまう為)、今回は丁度別件でフェラーリ430のリモコンキーの塗装&リング制作を承っていましたので、そちらと一緒に行う事で対応出来ました。奇跡的です(笑)。

 使うのはいつものフレアー加工用の工具で、

 この円錐状の先端をステンレスパイプに押し込む事で、パイプの縁を広げてキーリング取り付け部の穴の形に合わせた物を作製するという方法です。

 ステンレスパイプを固定し、

 先程の円錐形の工具を当てて押し込みます。

ただしこの時、力いっぱい押し込むとフレーが広がり過ぎて穴の形に合わなくなってしまうので、この辺はある程度「勘」を頼りに力加減を行います。

 するとこんな感じでパイプの先端がフレアー状に広がります。

 ただネックなのはそのままではリモコンキーカバーの穴に形を合わせられない事で、フレアー形状がどれくらいになっているのかはカットしてからでしか判りません。ここまでがどうしても「勘」に頼らないといけない所なのです。

 と言う訳でフレアー加工をした部分をバンドソーでカットし、穴を開けた板に嵌めてカット面をヤスリ掛けします。

 内側のバリも削ります。

 と言う訳で、勘を頼りに8個作成しました。

 その中から形の合うものを選び、採用していきます。所謂ワンオブサウザンド方式ですね(さすがに4000個も作れませんが・・・)。

 こちらにも合うものを選び出し、

 透明なエポキシ接着剤を使って、

 取り付けます。

 接着剤が硬化したら、

 取り付けて完成です!

傷防止用のステンレスリングはそれ単体だとちょっと野暮ったい所もあるのですが、実際にキーリングを取り付ければ殆ど目立たない(気にならない)筈なので問題は無いかと思います。まあ今回の塗装は塗色にシルバーが使われているので殆ど気にならないと言うか、むしろ自然な感じなんですけどね。

一応週末の間は寝かしておき、週明けに完成出来る予定です。

フェラーリ430リモコンキーの作業はもう少ししたら着手出来るかと思います。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

フェラーリキー用ステンレスパイプ フレアー加工

ferrari39車体と御そろいのストライプラインで塗装をご依頼頂いているフェラーリのリモコンキーですが、ようやく(本業では無い方)の作業が進行しましたので紹介させて頂きますね。

今回ご相談頂いたのはキーリングを通した箇所の穴の周りの傷で、折角綺麗に塗装をしてもまたここが傷つくのは避けたいと言う事で、今回これの対策を考えていました。

ferrari27 と言う訳でジャジャーンと!

外径5.1ミリのステンレスパイプの到着です。

ferrari40これを穴に通せばキーリングが直接塗膜当たる事は無い・・・のですが、これだけだと如何にも取って付けた感が強いので、今回はこれをさらに加工する事にしました。

ferrari29 と言う訳でジャジャーンと!なんとフレアツールです。

これはブレーキパイプや燃料パイプなどを作製する時に使う工具で、これを使えばカットした金属パイプの端を丸めたり広げたり加工する事が出来ます。エアコンを取り付ける際の配管の加工にも使うみたいですね。

ferrari30ただ通常は銅やアルミなど柔らかい素材に使う物なので、今回のステンレスパイプにはどうなのかが実際に使ってみないと判らなかったのです。かといって鍵のあそこに銅では色がアレですし、アルミパイプだと肉厚があるので恰好悪いですしね。

ferrari31 こんな感じでステンレスパイプをガッチリ固定し、先ほどの円錐状の先端をねじ込みます。

ferrari32 するとどうでしょう!パイプの口が綺麗に広がりました。これは良いじゃないですか…(惚)。

ferrari33切って付けただけの時に比べると全然良い感じになりました。

ただキーカバーには傾斜がついているのでこのままだとフィットしませんから、今回は必要な部位だけをカットしてそれを使う事にします。

ferrari34 ステンレスパイプに割り箸を挿して、バンドソーで切断します。割り箸を挿しているのは落下防止の為ですが、この後切った物は見事に穴の中に落ちていったと言う…。

ferrari35 カットした部位を穴に嵌めてみました。傷があった部分も見えなくなったので、これならカバーパネルのツラからパイプが飛び出さなくても大丈夫そうです。中々良い具合では無いでしょうか。

ちなみに固定方法としては、どの道再塗装以外でこれを外す必要は無いと思うので、最後に透明なエポキシ接着剤で固定してしまおうと考えています。

ferrari36 ちなみに今回の工具はフレアー加工以外の事も出来まして、

ferrari37 こんな感じで先端のアダプターを交換すると、

ferrari38こんな感じにフランジ加工も出来てしまいます。うーん、これは楽しそう・・・(惚)。

残念ながら今回のリモコンキーでこの機能は使えませんでしたが(当初は裏表からジョイントさせようかと思いましたが無理があり過ぎました)、今後色々な場面で活躍してくれそうな予感です。これがあれば自転車フレームのミニチュアのラグなんかも作れそうですね(全く作る気もありませんが)。

後日本番で裏表分を作成したら今度は日記の方で紹介しようと思います。どうぞもう少々お待ち下さいませ!