フェラーリリモコンキー ステンレスリング作成

フェラーリ458リモコンキー塗装 完成

先日完成しておりましたフェラーリ458のリモコンキーですが、その後オーナー様から「やっぱり傷防止リングも」といったオーダーを頂きましたので、そちらの制作をする事にしました。

ちなみに通常は塗装前に作製しなければ対応が出来ないのですが(仮合わせ等で本体に傷が付いてしまう為)、今回は丁度別件でフェラーリ430のリモコンキーの塗装&リング制作を承っていましたので、そちらと一緒に行う事で対応出来ました。奇跡的です(笑)。

 使うのはいつものフレアー加工用の工具で、

 この円錐状の先端をステンレスパイプに押し込む事で、パイプの縁を広げてキーリング取り付け部の穴の形に合わせた物を作製するという方法です。

 ステンレスパイプを固定し、

 先程の円錐形の工具を当てて押し込みます。

ただしこの時、力いっぱい押し込むとフレーが広がり過ぎて穴の形に合わなくなってしまうので、この辺はある程度「勘」を頼りに力加減を行います。

 するとこんな感じでパイプの先端がフレアー状に広がります。

 ただネックなのはそのままではリモコンキーカバーの穴に形を合わせられない事で、フレアー形状がどれくらいになっているのかはカットしてからでしか判りません。ここまでがどうしても「勘」に頼らないといけない所なのです。

 と言う訳でフレアー加工をした部分をバンドソーでカットし、穴を開けた板に嵌めてカット面をヤスリ掛けします。

 内側のバリも削ります。

 と言う訳で、勘を頼りに8個作成しました。

 その中から形の合うものを選び、採用していきます。所謂ワンオブサウザンド方式ですね(さすがに4000個も作れませんが・・・)。

 こちらにも合うものを選び出し、

 透明なエポキシ接着剤を使って、

 取り付けます。

 接着剤が硬化したら、

 取り付けて完成です!

傷防止用のステンレスリングはそれ単体だとちょっと野暮ったい所もあるのですが、実際にキーリングを取り付ければ殆ど目立たない(気にならない)筈なので問題は無いかと思います。まあ今回の塗装は塗色にシルバーが使われているので殆ど気にならないと言うか、むしろ自然な感じなんですけどね。

一応週末の間は寝かしておき、週明けに完成出来る予定です。

フェラーリ430リモコンキーの作業はもう少ししたら着手出来るかと思います。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

フェラーリリモコンキー用傷防止リング作成

フェラーリのリモコンキーのキーリング部に取り付ける傷防止のステンレスリングを作成する為に買ったフレアー加工用の工具ですが、結局その後他に使う機会が無くようやく今回二回目の使用となります。

 大体サイズが合っている穴にステンレスパイプを入れて固定し、

 ハンドルをグルグルと回して円錐状になった先端の金具をパイプの穴に挿し込んでいきます。

 本来の使い方では多分土台にピッタリ当ててプレスするのだと思いますが、今回はフレアーの形が重要なので少し飛び出た位置に固定しています。

 パイプの先端をバンドソーでカットし、板に開けた穴に嵌めて荒れたカット面をヤスリで均します。

 さらに穴の内側も。

 こんな感じで何種類か作成し、

 出来上がった物の中から穴の形に合う物を選びます。

具合が良さそうならさらにペーパー掛けをしてバリを取り、磨いて光らせます。

実際にリングを嵌めてみて、塗装面に接触しないか確認したら完了です。リモコンキーカバーの塗装が終わったら最後に透明エポキシ接着剤で固定すれば完成となります。

本塗りはまだ先になると思いますが、進行しましたら日記の方で紹介しますのでどうぞもう少々お待ちくださいませ!

フェラーリキーリング傷付き防止用パイプ加工

ferrari45先日テスト的に行ったステンレスパイプのフレアー加工ですが、ようやく時間が出来たので本番用のを作成しました。ただ何だかんだ結構時間が掛かってしまいまして・・・。

ちなみに上の画像は断面をペーパーで綺麗に均しているところで、カットしてからだと米粒みたいなサイズになるので出来る箇所は極力切る前に行っておきます。

ferrari41 フレアー加工の面白いところは、パイプの出ヅラや押し込む時の力加減である程度の形を調整出来ることで(と言うか本来そういう使い方では無いと思いますが・・・)、この時点で出来る限りキーカバーの穴周りの形にフィットするようにしています。

ferrari42 適当にカットした物をボール盤に固定して回転させ、ヤスリを当てて形を整えようとしましたが、余り上手くいきませんでした。

ferrari43 なのでフレアーツールの固定具を使ってヤスリで形を整えています。普通にペンチとかで掴んでしまうと簡単に形が崩れてしまいますからこれは便利です。しかも地味に楽しいのでして(笑)。

ferrari44 その後バンドソーで先端を切り出しました。内径は5ミリも無く肉も薄いので切るだけで形が崩れてしまいます。パイプレンチもありますが、恐らく掴んだだけでその跡が残ってしまいそうで止めました。

ferrari46 その後再びヤスリで形を整えます。

ferrari47 対象が小さいのでいざ削ろうとすると飛んでいってしまいますが、その辺にあった木片に7ミリくらいの穴を開けて嵌めたらこれがとても遣り易くなりました。

ferrari48最初の画像にあった研磨布で研いで断面を光らせ、こんな感じで完成です。本体を塗装後、透明なエポキシ接着剤で点止めすれば完成です(しかしメインの塗装がまだこれからと言う・・・)。

ちなみにこの状態だとちょっとリングが浮いてしまいますが、実際にキーリングを付ければそれと同化するので(同じステンレスなので!)違和感も無くなると思います。

それでは塗装作業の方が進行しましたら改めて日記の方で紹介したいと思います。予定ではここは簡単に終わる筈だったのですが、まあそこはいつものパターンと言うことで(苦)。

フェラーリキー用ステンレスパイプ フレアー加工

ferrari39車体と御そろいのストライプラインで塗装をご依頼頂いているフェラーリのリモコンキーですが、ようやく(本業では無い方)の作業が進行しましたので紹介させて頂きますね。

今回ご相談頂いたのはキーリングを通した箇所の穴の周りの傷で、折角綺麗に塗装をしてもまたここが傷つくのは避けたいと言う事で、今回これの対策を考えていました。

ferrari27 と言う訳でジャジャーンと!

外径5.1ミリのステンレスパイプの到着です。

ferrari40これを穴に通せばキーリングが直接塗膜当たる事は無い・・・のですが、これだけだと如何にも取って付けた感が強いので、今回はこれをさらに加工する事にしました。

ferrari29 と言う訳でジャジャーンと!なんとフレアツールです。

これはブレーキパイプや燃料パイプなどを作製する時に使う工具で、これを使えばカットした金属パイプの端を丸めたり広げたり加工する事が出来ます。エアコンを取り付ける際の配管の加工にも使うみたいですね。

ferrari30ただ通常は銅やアルミなど柔らかい素材に使う物なので、今回のステンレスパイプにはどうなのかが実際に使ってみないと判らなかったのです。かといって鍵のあそこに銅では色がアレですし、アルミパイプだと肉厚があるので恰好悪いですしね。

ferrari31 こんな感じでステンレスパイプをガッチリ固定し、先ほどの円錐状の先端をねじ込みます。

ferrari32 するとどうでしょう!パイプの口が綺麗に広がりました。これは良いじゃないですか…(惚)。

ferrari33切って付けただけの時に比べると全然良い感じになりました。

ただキーカバーには傾斜がついているのでこのままだとフィットしませんから、今回は必要な部位だけをカットしてそれを使う事にします。

ferrari34 ステンレスパイプに割り箸を挿して、バンドソーで切断します。割り箸を挿しているのは落下防止の為ですが、この後切った物は見事に穴の中に落ちていったと言う…。

ferrari35 カットした部位を穴に嵌めてみました。傷があった部分も見えなくなったので、これならカバーパネルのツラからパイプが飛び出さなくても大丈夫そうです。中々良い具合では無いでしょうか。

ちなみに固定方法としては、どの道再塗装以外でこれを外す必要は無いと思うので、最後に透明なエポキシ接着剤で固定してしまおうと考えています。

ferrari36 ちなみに今回の工具はフレアー加工以外の事も出来まして、

ferrari37 こんな感じで先端のアダプターを交換すると、

ferrari38こんな感じにフランジ加工も出来てしまいます。うーん、これは楽しそう・・・(惚)。

残念ながら今回のリモコンキーでこの機能は使えませんでしたが(当初は裏表からジョイントさせようかと思いましたが無理があり過ぎました)、今後色々な場面で活躍してくれそうな予感です。これがあれば自転車フレームのミニチュアのラグなんかも作れそうですね(全く作る気もありませんが)。

後日本番で裏表分を作成したら今度は日記の方で紹介しようと思います。どうぞもう少々お待ち下さいませ!