ヤマハセロー カウル塗装 本塗り

先日下準備を行っていた私物のヤマハセロー(DG17)カウル一式です。一年の締めという事で自分の物を塗らせて頂きました。

シートカウルは下部に黒い梨地パーツが溶着カシメしてあって、仕事だったら外して塗るところですが、自分の物なのでマスキングで対応する事にしています。

被塗面は未塗装で、白いPP=ポリプロピレン素地となります。

こちらは中古で買ってボロボロだったライトカバーですね。中央の穴はドライブレコーダーのカメラを嵌るために開けた物となります。

フロントフェンダーは元々車体に着いていた黒い物で、こちらもサフェで下地を整えておきました。

まずは裏側にプラスチックプライマー→ベースコート を塗布します。これは今回違うルートで調べたので定かでは無いのですが、純正品番は3C5-21721-30、一個¥1,760で買えるみたいです。ちょっと安過ぎる気がするので、多分何かの間違いだと思うのですが・・・。

こちらはフューエルタンクの横に着くカバーで、左右どちらか判らないのですがヤマハの品番は3D7-2137X-00、こちらも違うルートから調べた金額は¥4,860でした。

ここまでのベースカラーは黒=STANDOX原色MIX571となります。

そして今回塗装する色です。ぱっと見は焦げ茶色に見えますが、

光が当たるとオレンジからゴールドに変化する光干渉型のパールとなります。

今回のセローは派手な色にはしたくは無く、ただ余り流通していない色という事で、海外から取り寄せたパウダー顔料をSTANDOXのベースコートバインダー(MIX599)に入れて使うことにします。

が!今まで小さい物にしか塗っていなかったから判らなかったのですが、大きい面積になると結構派手な気が・・・。

まあでも車(四輪車)と違って主に見えるのは側面ですから、車体に装着されればさほど派手さは感じ無いのでは、と思ってます。多分、きっと・・・(恐)。

最初は大根おろしで削ったみたいな状態だったこちらのカウルはパテとサフェで修正してあって、やはりと言うか自分の手で直せるというのはとても楽しい事ですね。

ちなみに今回は単に自分の楽しみの為!という訳では無く、ちゃんと仕事の一環にもなっています。

というのも、

現在主に使っているクリアー(クリスタルクリアー)とは別に、さらに高品位な物を導入しようという事で、知り合いの塗装屋さん(アッソガラージュさん)の紹介で、同社STANDOXのVOCエクストラクリアーを取り寄せてみました。いつも役立つ情報有難うございます!

今まで使っているクリスタルクリアーはとても気に入っているのですが、そちらに使用しているハードナーは一昔前のシステムの物で(MS)、いずれこの製品は廃盤になってしまう筈ですから、今のうちにこれに置き換えられるクリアーを使って慣れておこう!という作戦です。

と言う訳で本塗り完了です。やはりと言うかまあまあ派手な色で、まあでもマジョーラのラインナップに比べると比較的大人しい感じですし、中々見ない色という事でこれはこれで良いかと思います。

ちなみにVOCエクストラは基本的に1.5コート吹きですが、希釈率を規定の5%→10%にして2コート仕上げにしています。多分そういう所でVOC規制を抑えているのだと思いますが、そもそも塗料使用料が極めて少ない場末の小物塗装屋ではこの辺の事情は余り関係ない感じで、今回のカウル一式も四輪車で言えばドア1枚分程で済んでしまっています(主剤150g+硬化剤50g+シンナー20g)。

今回作ったクリアーの配合は乾燥が比較的早めの設定ですが、それでも塗り終わってからのレベリングは延々続くような感じで、

案の定、フェンダー先端から雫状のタレが発生していました。

まあでもこれもデータ取りの一環で、この後指でタレを拭き取る(と言うか表面張力で指に移動させる)というような事をやっていて、後日ここにエアー噛み(気泡の混入)等が起きたりしないかをチェックしています。結果はまったく問題ありませんでした。

そして翌日の余ったクリアーですが、

この時期(気温8℃以下)でも、翌日の朝にはしっかり固まっていました。

というのも、クリスタルクリアーの場合は次の日でも「もしかしたらもう一回使えるのでは?」という程に液体なままですから、となるとこちらもVOCプラチナクリアー同様、促進剤の類が入っているのは確実だと思います。ただ私的にはこれが余計な気もするのですが・・・(促進剤を入れたい時は自分の意志で使いたいです)。

完全硬化後のクリアー光沢感は素晴らしく、イメージとしてはクリスタルとプラチナの中間といった感じでしょうか。

今後さらにデータを取って、徐々に移行していこうかと思います。まずは車体に装着しての暴露テストですね!