2025年12月13日スニーカースプラッシュ塗装ワークショップ

先日の土曜日、当工場にてスニーカースプラッシュ塗装のワークショップを行いました。スプラッシュ塗装の開催は3年ぶりです。

今回の参加者は3人で、ただ御一人がインフルエンザに罹ってしまったとの事で2人に、その他お手伝いにGUNさんとくま3D-さんが来てくれて合計5人となります。

まずはマスキングを行います。全部を塗ってしまうと如何にも自分で塗りました感が強く出てしまうので、部分的に納めて悪目立ちさせず普段使い出来るようにする感じですね。

慣れていないと中々難しいマスキング作業ですが、掛けた時間の分愛着も湧くのと、塗り終わってマスキングを剥がす時に感動出来るので是非こちらも体験して頂きたいところです。

その後は工場一階に移り、各原色を混ぜてお好みの色を作って貰います。

使うのはスタンドックス2Kエナメルで、着色とトップコートが一緒に行えるタイプとなります。クリアーに直接色(顔料)が入っているような感じで、本来は自動車ボディに使う2液性のアクリルポリウレタン系塗料で、紫外線による褪色などほぼ無いのが特徴ですね(その点染料は色褪せがとても早いです)。

出来上がった塗料にハードナーを添加し、あとはお好きな方法で色を飛ばして着色していきます。

ベチャっとつき過ぎると変になってしまうので、糸状にしたり、遠くから飛ばしたりと色々と工夫していました。

それを数色重ねていきます。

多くの色を重ねて華やかにするのも良いですが、単色でシンプルにしても良い感じだったりします。

また今回は参加者数が少なかったと言う事もあり、おまけでヤモリキーホルダーの試作品を作って貰う事にしました!

次回のワークショップではこれにエアーブラシを塗るのをやって貰おうと思っていて、今回はそれのテスト的な感じですね。

塗装作業が終わったら恒温器で60℃1時間程の熱を掛けて塗膜を硬化させます。

その後熱入れが終わったらマスキングを剥がします。

マスキングを剥がす前と、

剥がした後です。かなりイメージが変わりますよね!

実際に履いた状態でも撮影させて頂きました。派手過ぎず、華やかなのがとても良いです。

こちらの方は見える外側を単色でシンプルに、余り目立たない内側をカラフルにと塗り分けていました。なるほどですね!

一緒に塗ったヤモリのアクリル板は、骨格標本を入れた背面パネルと接着してキーリングを取り付けます。

標的が小さいので難しいですが、

スニーカーとお揃いと言う事でこちらも愛着が湧くかと思います。とても楽しんでいただけたようで本当に何よりでした・・・!

また今回は色相環時計の背面も一緒に塗ってみました。こちらも中々良さそうな物が出来そうな感じです。

お手伝いに来てくれたGUNさんとくま3D-さんも色々新しい事を試していたりしました。普段やらない事を試せるこういうの面白いですよね。

今回のこちらのスニーカーは敢えて塗装する面積を少なくする事で、既製品のようでいてオリジナルな物のお手本のような仕上がりになったと思います。お店に並んでいても全く違和感が無いというか、むしろ人気商品になるのではと。

元々は既製品を使う訳ですが、施工自体は完全オリジナル=自分で塗りたい色と範囲を決めて出来た物と言う事で満足感も高いのではないかと思います。IKEA効果は半端ないですからね。

マスキングと塗り方も上手くいったようで塗料のはみ出しもほぼなく、知らない人が見たらまさか自分で塗ったとは判らない仕上がりになっているかと思います。

ご参加頂いた方々、手伝いに来ていただいたGUNさん&くまさんありがとう御座いました!

ペールカラー色相環塗料 完成

先日より作成していた淡い色味の色相環用塗料12色です。各色の配合率が決まったのでそれを基に新たに色を作り、最初に作った色と確認をします。

が、ここでさらにもう少し調整したいと思う事となり、このうちの4色をボツにし、新たに一から作り直す事にしました。

そして完成です!今回は緑から紫に変化する間の青系4色を作り直しました。これによって緩やかにトーン(明度と彩度)が自然に変化していくようになったと思います。

いつも仕事でやっている調色は「比色」で、同じ調色でも今回はそれとは全然違う作業になりますから、慣れていないという事もあってまあまあ手間が掛かりました。

が、一度作っておけば一生使い続けられると言う事もあるので(それ故の配合データな訳です)、ここはしっかり時間を掛けて作っておこうと思った次第です。

その後スタンドックス純正風に作ったオリジナルラベルを印刷し、

それぞれのボトルに貼り付けました。

この辺は隣り合う色との差(色相差)が大きく、出来れば中間色を設定したいのですが、色相環は基本的にRGB、CMYの数値での組み合わせが基になっているので勝手にやる訳にはいかず、なのでこれは仕方ないですね。

明度が上がると(白を増やすと)色相差が判り難くなるので、基本構成は崩さないようにしつつその辺の修正に手間を掛けました。使っている原色自体を変更する場合は一から作り直さないといけないので、勿体ないですがかなりの量の塗料が廃棄となりました(実際には下色として使用するので一滴も捨てませんが…)。

お陰で淡い色味でもしっかり色の変化が判るようになったと思います。

こちらのセットは知り合いのアートトイペインターGUNさん用に作った物で、恐らく今後この12色で塗られたブラックラビットが登場するのでは、と思う次第です。

当店もこれを使って新しい色見本キーホルダーと色相環時計を作ろうと思います。楽しみですね!(今年も年末年始の休みは3日間だけですかね…)。

色相環新色作成

当店で使う塗料は自動車補修用の為、それ故に既存の色見本は比較的地味な色=自動車ボディカラーがメインとなりますから、塗装の対象が車から小物全般になった初期の頃はパントンカラー=印刷を塗装に変換した色見本の作成などに勤しんでいました。

その後パステルカラーやグレーなどの色も本も作り、

さらには補色などを見やすい色相環の色配合データも作成しました。

出来上がったのがこちらの塗料で、

その後それらを使ってキーホルダーや、

色相環の形を模した時計なども作成したりしました。

お陰様で念願だった「受注して塗る」スタイルから「塗った物を売る」と言う事も出来るようになりました。後者はまだ趣味の範囲ですが、これなら技術レベルが落ちた老後でも塗装を仕事として続けていけるのではと考えています。

と言う訳で今回新たに色相環の新色を作る事にしました。

元々作っていた色相環は極力彩度を落とさないビビッドカラーでしたが、

そこから彩度を下げたライトトーンや、

さらに淡い色のペールトーンの色相環を塗装で表現してみよう!と思った次第です。

色は単純に既存の色に白を加えれば出来るという事では無く、

それぞれを見本に合わせ、且つ他の色との兼ね合いも見ながら、さらには添加する質量をデータとして記録していく必要があります。一度足した分は引く事が出来ないので、ダメなら一旦捨てて(実際には捨てず下塗り用として取っておきます)一から作り直していきます。

配合データを残すために計量しながらの作業になりますから、まあまあ時間が掛かります。なので仕事が終わってから毎日1~2時間掛けて少しずつ作っていきます。

とりあえずこんな感じで7色程出来ました。

続けて暖色赤系の色を作ります。

こちらはグリーン系です。最初に作ったビビットな色だとそれぞれはっきり色味が違うのが判りますが、今回のペールカラーだと彩度を落とすと色相の差異が判り難くなるのでかなり微調整を行っています。

結果、先ほど掲載した青の3色は全てボツにして新たに作り直しました。上の画像だと右から左にいくに連れて赤味が増していく感じです。

最初のビビットカラーでは色見本(画像のRGB)を参考に極力彩度を落とさないよう色を調整しましたが、今回は隣合う色=類似色の違いが判るようにしました。

ボトル用のラベルも作りました。上の画像だとRGB値になっていますが、これとは別に配合データを記載した仕様もあります(そちらは当店用ですね)。

ただまだこれで終わりではなく、次はそれぞれの配合データ通りに色を作って今回の色との差異を確認、その後実際に12色を塗ってみてバランスを見て問題無ければ完成!といった感じになります。

塗料が完成したら色相環時計や色見本キーホルダーのパーツ、ベアブリックなども塗っておきたいですね(後で12色を塗るとなるとかなり大変なので…)。

ちなみに私的には大人な雰囲気のグレイッシュトーンも遣りたく、こちらはソリッドカラーではなくメタリック系、もしくは見る角度で色相が変わるクロマ系のパールを使っても面白いかと思っています。

まだまだ塗装でやりたい事があるので、このまま死ぬまで楽しく続けていけそうですね!