先日塗装の仕事でお預りしておりましたメルセデスベンツSL1/43のミニカーです。このモデルのオブシディアンブラック色が無いとの事で塗装をご依頼頂きました。
ミニカーが本業と言う訳では無いので、分解作業は仕事としてはお受付が出来なく、ですのでこちらの社外記での紹介となります。場合によっては取り返しの付かない事になる恐れがありますので、ご懸念の場合には予め分解をしておいて頂けますようお願い申し上げます(ちなみに今回は部品取りとしてもう一台御用意頂きました)。
フロントガラス(実際はポリスチレン樹脂)を傷付けないよう、マスキングテープを貼って外します。上部に接着剤が点付けされていました。
基本的には全て接着剤で着いているので、まずボディ側をドライヤーで熱々に温め(60℃~80℃くらい)、
先端が尖ったピンセットで外します。ボディはこれから塗るので傷ついても問題ありません。
もし割れてしまったら、部品取り用のもう一台の方から、そちらはボディを削ってでも活かして取り外すようにします。化石の発掘みたいな感じですかね。
窪みに嵌め込まれている部品を外すにはピックツールでは太すぎるので、主にピンセットを使います。先が曲がるのはこの際仕方ありません。
フロントエンブレムはどうやら上からクリアーが塗られているような・・・(酷)。
裏側には銅が見えたので、ただのシルバーでは無くちゃんとメッキで作られています。このサイズだとALPSのドライプリンターでは解像度が足りなくドットが出てしまうので再現は難しいですかね。以前お願いしたドライレタリング屋さんでは果たして対応出来るかどうか・・・。
テールランプは内側がシルバーに塗られているのでこちらも後で塗らないとです。
フロントグリルも無事に外せました。ドライヤーを使うと樹脂も柔らかくなって割れ難くなるメリットがあります。実際の車の部品脱着でも冬は爪が折れやすいので最初に温めるのは基本ですよね(特にベンツバンパーモールに着くメッキモールは折れると3万円が飛ぶので痛かったです)。
リヤのナンバーは先に艶消し黒を塗ってそこにSLの文字をプリントしてマスキングをして青を塗装、と言う工程のようですが、余り仕上りが綺麗では無いので(そしてインチキ臭いので)、そのまま何もしないか、または塗装後に艶消し黒のカッティングシートを貼っておこうと思います。
塗装するのはこちらのパーツで、ボディは下地から問題が出ているみたいなので、一旦剥離してプライマーから塗ってあげようと思います。
実作業(仕事)はまた大分先になると思いますが、進行次第今度は日記の方で紹介します。どうぞ今しばらくお待ちくださいませ!