VOCエクストリームクリアー

先日STANDOXのデモマンの方がいらっしゃって、サンプルとして新しいクリアーを頂戴しました。STANDOX K9580 VOCエクストリームクリアーです。

オフィシャルページ→スタンドクリル VOC エクストリームクリヤーK9580

詳しくは判らないのですが、新しいクリアーにはアクサルタの特許技術が使われていて、湿度で硬化が促進されるようになっているとの事です。塗っている感じは今までのクリアーと同じなのに、ある一定の時間を過ぎると一気に反応して硬化が始り、通常よりもかなり早い段階で磨き処理~完成が出来るようになる!みたいな事らしいです。DUOONTのHC(ハイパーキュア)みたいなのじゃ無ければ良いのですが・・・(昔何度か辛い目に遭いました・・・)。

その後いつもお世話になっているオートサプライヤーさん(塗料屋さん)にも色々と聞いてみて、今までのクリアーとの大きな違いとしては特化則(特定化学物質障害予防規制法)に対応しているとの事で、要はエチルベンゼン・メチルイソブチルケトン・スチレンとか、人体にとってヤバい物を減らしました!って事ですかね。ただしイソシアネートはいつも通りタップリ入っていますが・・・(そこは良いんですかね)。

特化則については以下の関ペのページが判り易いかと思います。

https://www.kansai.co.jp/products/catalog/pdf/813.pdf

私もディーラー内製工場に勤めていた頃は年に二回有機溶剤の健康診断に行っていましたが(普通のも含めると年に3回!)、今は何かあっても全て自己責任と言うか自業自得状態なので気をつけないとです。人を雇うとこういう事も考えないといけないので大変ですよね。

話は変わって、こちらは以前紹介したVOCプラチナクリアーですが、

 どうやらこちらもクリアー(または硬化剤)に促進剤が入っているらしく、右のクリスタルクリアーは次の日になってもドロドロでしたが、同じ日に作った左のプラチナクリアーは翌日既に固まっていました。塗ったのは年末辺りなので、気温は結構低かった(10℃以下)と思われます。以前のプラチナクリアーは焼きが甘いと全く磨けなかったので(80℃×60分を2回~3回くらい)、同じ轍を踏まないようにしたんですかね。

VOCプラチナクリアーの方は固まっているのに、クリスタルクリアーの方はカップを横にすると流れ出てきます。

指触乾燥自体はVOCプラチナクリアーの方が圧倒的に遅いので(延々乾きませんでした・・・)、私的な見解ではこちらにも促進剤のような物が入っているのでは、と思った次第です。まあこうしないと実用向きではないんでしょうね。

ちなみに前回VOCプラチナクリアーで塗ったのがこちらのアウトランダーのフロントグリルです(完成ページ)。

旧プラチナクリアーは美観としてはクリスタルクリアーに劣る気がしていましたが、新しいVOCプラチナクリアーの方は凄く綺麗でビックリしました。

今回頂いたVOCエクストリームクリアーも結構綺麗に仕上がるとの事なので楽しみですが、硬化剤は封を開けてからの使用期限が早いので(なんでも一ヶ月だとか・・・)、使うタイミングを見計らわないとですね。

実際に使ってみないと何とも言えませんが、常温で固まると言うのが本当なら(マニュアルだと20℃45~60分・・・!?)、本格的な乾燥炉を持たないモデラーなどでも気軽に使えそうです。ただ硬化剤一ヶ月で1リッター消費しないとですが(笑)。