そうだ、小物塗装屋になろう④(仮)

mini193前回からの続きで今回は「間借りについて」を紹介しようと思ったのですが、ちょっとその前に「技術的な事」を紹介しようと思います。

私の場合は元々自動車の塗装屋だったので塗装の技術についてはある程度出来ていましたが、実はディーラー勤務の時は本当に「塗るだけ」しか出来なかったので、それ意外の部品の脱着や分解、板金作業、金属の溶接やFRPの修理などの技術については独立してから覚えました。ちなみに独立した時は板金屋さんと一緒に立ち上げたので、その時点で私は塗装だけ出来れば大丈夫でしたから、例えば自分一人では全ての事が出来ないとしても志を共にしてくれる仲間(共同経営者)が居れば何とかなったりするのです(ただし私的見解ですが)。

上の画像は私がまだ自動車塗装屋(兼板金)をやっていた時に作業した、錆びる事で有名なローバーミニで(ボディが亜鉛鋼板じゃ無いのであり得ない程錆びるのです)、フロントバンパーを留めているフランジが錆びてしまったのでスポット溶接してあった箇所を外して交換しているところです。折角新しい物に交換したのにまた錆びるのは嫌ですから、この時はスポット溶接と構造用エポキシ接着剤(3Mパネルボンド)を併用したウェルドボンディング工法で付けています。塗装の届かない溶接した部分が直接エポキシで覆われるって凄く理想的ですよね。こう言う事も後から覚えました。

ferrari46 また今は普通に塗っている結晶塗装についても覚えたのは独立してからで、これに限る事では無いのですが、後から覚えた事の殆どはその時出来ない事でも、何とかなるだろう何とかしようといって引き受けた結果得られた物だったと思います。出来る事だけをやっていたら成長できませんし、仕事としても面白く無いですからね。

profit21 ただ塗装の仕事を覚えるに当たって、一番てっとり早いのはやはり「自動車塗装」の仕事を経験してしまう事だと思います。専門学校などもありますがそれだとお金が掛かりますし、ディーラーは別として、小規模な町工場の塗装屋ならば塗装以外にも色々と覚えられるので(と言うかやらされます)何でも出来るようになります。ただし色々悲惨な業界なので普通では無いとある程度覚悟が必要かも知れませんが(笑。多分超ブラックです)。

ちなみに上の画像はPRO_Fitが新横浜の工場の時で、手前にいるプジョーのツナギを着ているのは私の元同僚の塗装屋さんです。現在は塗装現場を統括するお偉い立場にいる模様で、しかも実はPRO_Fit二階工場に居る面々とは元同級だったり元同僚だったりもします。何だかんだみんな繋がっているんですよね。

そして奥で白いツナギを着て塗っているのは当時雇っていたコミキで、最初に来た頃は未経験でしたが「二年で全部覚えたい」と言う事でかなりハイペースで仕事をこなして貰った記憶があります。ちなみに現在は会社の社長で、休日は自分の船でクルージングを満喫していたりするそうです。みんな凄いなぁ、と。

surlyそして自転車のフレームですが、そもそも車の塗装屋からしてみれば自転車に使われている素材のスチール(クロモリ)やアルミやカーボンは身近に扱っている素材ですから、例えば車の塗装屋を辞めて今日からいきなり「自転車塗装専門店」なんて感じで独立する事も可能です。分解はせず塗るだけなら素材だけの問題ですからね。料理人が同じ材料を使って違う料理を作るのと同じです(多分、ですが)。

上の画像は「この本のピンクを参考に」と言う事でご依頼頂いたSURLYのクロモリフレームで、色は簡易的に作成した物ですが、自動車塗装屋になると死ぬ程調色作業をやる事になりますからこう言うのも自然に出来るようになります。ちなみにピンクを作る時は赤系からではなく白から始めないと駄目なんですよ(殆どが白で構成されています)。

profit22ちなみに塗装と言っても種類は色々ありますから、その中から自分が一番好きな物を選んでやれば良いのだと思います。最近はプラモデルを代理で作成するような仕事もあって、しかも依頼は半年待ちとの事ですから、そういった事も職業としてちゃんと成り立っているんですよね。これってまさに私の子供の頃の夢でしたよ(まあ今もそれに近い事は出来ていると思いますが)。

と言う事で、私的に思う事としては「技術は後から付いてくる」と言う事ですから、まずは月々の固定経費を掛けないようにし、売上げが無くても当面やっていけるような環境を整えること、そしてどうやって仕事を確保するかに重きを置けば良いと思います。

それを実現するのが「間借り」でもあって、これなら月々の家賃は抑えられますし、そこに居れば仕事も貰えたりしますから、個人で始める形としては一番良い方法だと思います。

と言う事で次回は「間借り」についてか、または仕事の取り方(営業)を紹介したいと思います。