todayエンブレム用両面テープ作成

today120先日本塗りを終えているホンダトゥデイ用の立体エンブレムです。オーナー様のご要望により、純正のシールを基に3ミリ厚のアクリル板を加工してオリジナルのエンブレムを作成して艶消しブラックの塗装を施しました。

しかしこのままでは市販品のエンブレムのように車体に貼ったり出来ないので、最後の仕上げとしてエンブレムの裏側に両面テープを貼り付けます。

ただ車の板金塗装屋さんなら判ると思いますが、実はこれが一番大変な作業だったりでして・・・(まあ普通ここには拘りませんが)。

today122と言う訳で、ジャジャーンと!今回色々調べて探し出したアクリル両面テープです。と言ってもいつもの普通の3Mのなのですが(笑)。

いや、でもこんな色のパッケージは見た事が無いのでちょっと期待しています。

today132両面テープ用のデータも新たに作りました。エンブレムよりも一回り小さくして、貼った時に隙間から両面テープが目立たないようにします。これをまともにやろうとすると凄く大変ですよね(と言うか普通は無理です)。

today123 作成したデータを基に、レーザー加工機で切り出します。台紙にはテープがくっつかない剥離紙を敷いてます。

today124こんな感じで切り出しました。

ちなみに普段使っている両面テープはブチル系で、これをレーザーで焼き切ると断面が焦げてしまい煤が付いてしまうのです。結局それの掃除が大変だったので余り効率は良く無いな・・・、と思っていました。

today125今回用意したアクリル系の両面テープはその点断面がとても綺麗に仕上がり、焦げると言うよりは「溶ける」といった感じです。もう本当に素晴らしく、諦めないで良かったです。

ちなみに普通こういうのは専用の裁断機(恐らくは超音波カッターを使った業務用のカッティングプロッター)で切ると思うのですが、多分数百万円とかしてどうやっても元が取れないので買えません。なので何とかしてレーザー加工機を利用して切れるようにしたかったんですよね。

today126 カットした両面テープを塗装したエンブレムに貼っていきます。ただ意外にこれが結構大変でした・・・。

today127 そしてそれぞれバラバラになったエンブレムを元の形にまとまるようにします。さすがにあのままではオーナー様も困ってしまいますしね。

これに利用するのはカッティングプロッターでカットしたマスキングシートで、切り抜いた部分にそれぞれのエンブレムを貼っていけば元の位置にピッタリ収まるという算段です。何よりこれならワンタッチで台紙が剥がせるので、これはもうまるで純正品のよう!みたいな感じですよね。

today128 両面テープの台紙を剥がしてみるとテープがエンブレムより少し内側になっているのが判ると思います。たったこれだけの事なのですが、一点物でここまでの事が出来るなんて夢のような事なんですよ。

today129 こんな感じで抜いた部分にエンブレムを貼っていきます。今回これだけが楽しい作業だったかも知れません(笑)。

today130 余分を剥がして遂に完成です。思っていたよりも5倍くらい大変でした・・・。

today131ちなみに車体に貼り付ける場合は透明なアプリケーションシート(転写シート)を貼って下の台紙を剥がし、貼りたい位置に合わせて一度に貼り付けます。アプリケーションシートも同封しておきますので使う直前にこれを使って下さい(または普通のマスキングテープでも大丈夫です。と言うか一度にやろうとすると脱落が怖いので私だったらそうします)。

アウターハンドルカバーの方がそろそろ完成しますので、後日こちらもそれと一緒に紹介しますね。どうぞもう少々お待ちくださいませ!

HONDA today アクリルエンブレム完成

today101 先日データの作成~テストカットを行なっていたホンダトゥデイ用の立体エンブレムです。修正に修正を重ねてようやく出来上がりました。

today102 素材は3ミリ厚のアクリル板で、レーザー加工機を使ってカットしました。ただ今回のように小さい物だとレーザーでカットした際に溶けて形が崩れたり無くなってしまう部分がある為、全体の形は「レーザーカット→データ修正」を何度も繰り返して整えています。

today103またレーザーでカットした場合の断面は多少波打った感が残り、そのままなら透明なので綺麗に見えるのですが、これが色を塗ると結構目立つ筈なので予めペーパーで平らに削っておきます。

today104 塗装前の下地処理としてはテールランプの塗装と同じで、最終は#800で足付け処理をしておきます。またペーパーの入り難い細部に関しては後に行なう火炎処理で対応します。

today105 ご依頼を頂いているのは1セットのみですが、一応良い所取りが出来るように2セット準備しておきました。

today106 しかしここで問題が・・・。

出来上がったこれを自動車ボディに貼り付けるとして、果たしてここまで小さい部品は両面テープで持つのか、と。厚みが薄ければ問題なかったのですが今回は3ミリ厚となるので、設置面よりも高さの方が大きくなる部品もあります。これでは多分洗車をしている内に取れてしまいますよね(オーナー様は懸念されていましたし、まあ薄々気付いていました・・・)。

today107と言う訳で、最初に試していて駄目そうだった「レーザー彫刻」に再挑戦する事にしました。

today108アクリル板へのレーザー彫刻はカット程に綺麗には出来ないので、塗装前の素地としては出来れば避けたかったのです。フライスのような切削加工の場合は削った分はカスとして出ますが、レーザー彫刻は熱で溶かすだけなので表面は平らにはならないんですよね。どうしてもスジ状の跡が残ってしまうのです。

と言う訳でデータを取りながら一番良い仕上がりになるところを模索していきます。

today111レーザーの仕組みはカメラのレンズと同じで、ピントがピッタリあった所にパワーが集中して精密なカットや彫刻などの加工を行ないます。逆にピントが合わなければ威力が出せなく、安定した仕上がりにもならないので、今回の肝としてはそれを微調整しながら具合の良い所を探してみました。ちなみに最初と最後でも熱ダレの違いから仕上がりに差が出来てしまいます。

today110 焦点位置の調整はレンズでは無く、下に敷いたハニカムテーブル自体を上下する事で行ないます。昇降の仕組みはテーブルを支える4本の支柱をチェーンで回す事によって、水平を維持させながらスムースに上下をさせる事が出来ます。結構良く出来ているんですよね。

ちなみに一番下まで下げれば40cmくらいの物も入れられるのでヘルメットへのレーザー彫刻なんかも出来るかも知れません(私はやりませんが・・・)。

today109作戦としては、一度に彫る量を少なめにして何度かに分ける方法です。レーザーの出力をかなり弱めにし、今回は1ミリを掘るのにも5回に分けて行いました。テーブルの高さや出力、ステッピングモーターのスピードもそれぞれ変えています。

today112 と言う訳で何とか良さげな物が3個出来ました。

today113輪郭のシャープさは綺麗に維持出来て、深さも比較的一定に削れた(溶かせた)と思います。

today114特に最後の一回はパワー出力をかなり低く抑え、逆に運行速度を上げて表面を均すようにしています。これくらいなら塗装後もそんなに目立たないのでは無いでしょうか(なんて塗装の下地はそんなに甘い訳は無いのですが・・・)。

しかしとりあえずはカットした物と彫刻した物の2通りが出来たので、どちらか良さそうな方を採用してみようと思います。

上手く行けばPRO_Fitオリジナルアクリルキーホルダーも作れるかもですね!

HONDA today データ&エンブレム作成

today15こちらは現在アウターハンドルカバーの塗装と一緒にご依頼頂いている、ホンダトゥデイ用の純正ステッカーです。今回はこれを元にしてアクリル製のエンブレムの制作~塗装をご依頼承っています。

塗装自体は通常作業のお受付となりますが、今回はそれ以外の内容の方が多いのでこちらの社外記の方で紹介させて頂きます。

today16ステッカーはもう入手できない貴重な物との事なので、何とか台紙を剥がさないままスキャナーに掛けてベクトルデータを作製しました。サクッと紹介していますが3時間くらいは掛かっていて、やはり輪郭が見え難かったのが辛かったです。

左がスキャナーで読み込んだ画像で(描いた線が乗っかってしまっていますが)、右が今回作成したデータです。

today1そのまま見本として印刷しようと思ったのですが、どうせならと言う事で艶消し黒のカッティングシートを使ってステッカーを作ってみました。ちなみに右側は剥がす箇所を間違えてしまった失敗です。

todayと言う訳で、作製したベクトルデータを基にレーザー加工機で3ミリ厚のアクリル板(キャスト)をカットしてみました。ただカッティングプロッターとは違い、カットした箇所が溶けて無くなってしまっているので、ここからの修正がかなり必要です。

today3試しにレーザー彫刻もやってみたのですが、やはりと言うか断面が余りキレイでは無いのでレーザーカットで行こうと思います。皮だったら味があって綺麗に行くのだと思いますが、熱で溶けてしまうアクリルの場合はフライスの方が良いんでしょうね。

today2 と言う訳で 実は連日テストカットを繰り返していました。

塗装は「艶消し黒」なので、何とかインプレッサのサイドステップと一緒に塗れるように作業しています。

出来上がりましたらまた紹介しますのでどうぞもう少々お待ちくださいませ!