オールペン(全塗装)

minicar3 昨日紹介したミニカーでちょっと思い出したので、以前行ったミニカーの色替え全塗装を紹介してみます。

こちらはとある業者さんから依頼を受けたポルシェのミニカーで、確か24分の1スケールだったと思います。内装がこの色でボディ色が白って言うモデルが無かったらしく、お客さんへの販促用?かまたは頼まれた物でどうにかしたいとお鉢が回って来ました。

ちなみにこのミニカー本体の金額は¥5,000くらいとの事で(ポルシェディーラーで販売されている物にしては安いかと)、それだけに余り高い費用は掛けたくないとの事なのです。被塗物の値段で塗装費用は変わったりはしないのですが、考え方としては判らない事でも無いのです。なので私が私物を塗る事は殆ど無いんですよね(その分他に遣いたいです)。

が、塗装はそんな簡単に出来る筈も無く、結局上の画像のように本物のポルシェのオールペンよろしく、各パーツは極力分解した状態で、それぞれ単品での塗装となりました。当然ですよね・・・。

minicar6そもそも分解しないでドアの内側までこんな風には塗れない訳で、「そこまでしなくても良いよ」と言われた気がしますが、このミニカーの塗装でそこのライン決めをするのは非常に難しいと言うか酷であります。

趣味でやるならお金の問題では無いですが、これが仕事だと2~3万円じゃ難しいのは判りますよね・・・(一体どれくらいの時間が掛かるか塗装屋さんならお察し出来るかと)。

minicar7  と言ってもこのサイズ向けの塗装としてはやはり駄目な所もあります。これの塗装では普通にいつものガンを使って塗っているので明らかに膜厚を付け過ぎで、パネルのフチには表面張力でクリアーが溜まってしまっています。車体の塗装としてこのサイズでこれはマズイのです。

まあコスト的にノンポリッシュ(磨き作業無し)にしなければなりませんから、この時はそんな事を考えている余裕も無かったんですよね。ガンを口径の小さい物に替えたりはせず他の依頼品と一緒に塗ってしまっていますので。

minicar4ただ需要としてはミニカーの塗装はそこそこあるのでは?と思ったりもします。勿論これに5万円を出してくれる人は居ないでしょうから、今のようなお金の掛かった状況(塗装設備)ではそれは現実的では無く、老後に自宅で細々とやるようなやり方で、コストを最低まで下げてお値段を下げればそこそこ仕事として成り立つのでは、と思ったりします。ネットで検索してもミニカーの塗装屋さんは余りいらっしゃらないようですし(誰も遣りたがらないでしょう・・・)。

ただミニカーと言っても使っている塗料は本物のアレですから、ミニカーの艶としてはちょっとあり得無いレベルになっているかと・・・。